ハリモアは髪の生えない女性用育毛剤

髪が生えないハリモア

男性用・女性用問わず育毛剤に発毛効果はないと散々書いてきていますが、女性用育毛剤であるハリモアも当然ながら髪の毛を生やす効果はありません。

マイナチュレやベルタ育毛剤といった人気の育毛剤を使って効果がなかった人にとってハリモアは選択肢に入るかもしれませんし、最近薄毛が気になりだしてこれから育毛剤を使おうという人にとっても女性用を全面に押し出している同製品は魅力的に映るかもしれません。

しかし、育毛剤で薄毛を改善させることはできません。それはハリモアに限らずすべての商品において同様。

なぜハリモアには髪の毛を生やす発毛効果がないのか?いくつかのツッコミどころにメスを入れつつ詳しく書いていきましょう。

    目次
  1. ハリモアの全成分
  2. ハリモアの有効成分で髪は生えない
  3. ハリモアに発毛効果なし
  4. モンドセレクションは無価値
  5. 美容・育毛成分99.7%のカラクリ
  6. ハリモアに副作用は?
  7. 薄毛を治したいならハリモアは使うな

ハリモアの全成分

ハリモアになぜ発毛効果がないのか?

それを論理的に書いていくには成分について言及する必要がありますので、まずはハリモアの全成分を掲載し解説していきます。

ハリモア
成分
ニンジンエキス
センブリエキス
グリチルリチン酸2K
タケノコ皮抽出液
ゴボウエキス
オリスエキス
ジオウエキス
大豆エキス
加水分解黒豆エキス
水添大豆リン脂質
大豆油
トウキエキス-1
ブナエキス
シコンエキス
シャクヤク浸出液
水解シルク液
オレンジ果汁
茶エキス-1
ビワ葉エキス
海藻エキス-1
キイチゴエキス
グレープフルーツエキス
トマトエキス
キュウリエキス-1
油溶性カロットエキス
椿油
ホホバ油
ローズ水
マルトース・ショ糖縮合物
グルコシルヘスペリジン
クエン酸
クエン酸Na
ジエチレントリアミン5酢酸5Na液
エタノール
ペンチレングリコール
BG
無水エタノール
POE硬化ヒマシ油
濃グリセリン
キサンタンガム

ハリモアは医薬部外品の育毛剤という位置づけで、これを名乗るには厚生労働省が有効成分として認可している成分を一定量配合する必要があり、それにあたるのが下記の3つ。

  • ニンジンエキス
  • センブリエキス
  • グリチルリチン酸2K

厚生労働省が認可している有効成分だから効きそう!」と感じたあなた、それは大きな勘違い。厚生労働省はこれらに「発毛効果がある」と認めているわけではないから。

「じゃあ何に有効なんだよ!?」と思っちゃいますよね。

ハリモアの有効成分で髪は生えない

ハリモアの有効成分になぜ発毛効果がないのか知るため、これらにどういった作用があるのか1つずつ簡単に見ていきましょう。

ニンジンエキス

ニンジンエキスに効果ない

多くの育毛剤に使われているニンジンエキス。オタネニンジンのエキスを指し、一般的には「高麗人参」と言ったほうが分かりやすいかもしれません。

滋養強壮のイメージが強いものの、育毛剤の有効成分として使われる場合は血行促進作用を主な目的として配合されます。

頭皮の血行を促進させると酸素や栄養が行き渡りやすくなって髪の毛が生える印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、ハッキリ言ってそんなことで髪の毛は生えません

以前は血流改善が発毛に効果があると信じられていたこともあって、ハゲが頭皮をマッサージして血流改善を試みている絵が浮かぶ人も多いと思います。しかしそれでハゲが改善した人は皆無で、血流改善が薄毛に効果的というデータも一切存在しません。

センブリエキス

ハリモアのセンブリエキス

インターネットを中心に販売する育毛剤の大半に配合されていると言っても過言ではないほどポピュラーなセンブリエキス。そのすべてに発毛効果がないことからも効果の程度が分かると思います。

センブリエキスを育毛剤に使用する目的は抗炎症作用と血行促進効果があるとされているから。いわゆる「頭皮環境の改善」に役立つ成分ということになります。

女性の薄毛の原因のほとんどはホルモンバランスの乱れであり、気休め程度に頭皮環境を改善して髪が生えれば苦労はしません。

グリチルリチン酸2K

ハリモアのグリチルリチン酸2K

センブリエキスと並んでよく使用されるグリチルリチン酸2K。漢方薬でも使われる甘草(カンゾウ)の根から抽出したエキスになります。

作用は抗炎症作用。とはいっても医薬品の塗り薬のような強い効果は一切なく、抜け毛に繋がるほどの炎症には効果を発揮しない気休め程度の成分になります。


ハリモアに配合される有効成分というのは育毛に特化した成分ではありません。実際これらの成分は育毛剤のみならず化粧品などのスキンケア商品にも多く使われています。

いうなれば「頭皮のケアをするための成分」であり、エストロゲンの減少やジヒドロテストステロン(DHT)の相対的な増加などホルモンの影響による女性の薄毛には効果を発揮しないのです。

ハリモアに発毛効果なし

ハリモアには3種の有効成分の他に25種の天然由来成分が配合されています。いわゆる「その他の成分」ってやつですね。

中でももっとも推しているのがツバキオイルになります。しかしツバキオイルは髪にとっては良い成分ながら、薄毛に対しては何の意味も持ちません。

それ以外のタケノコやらゴボウやら大豆やらのエキスも同様。これらの多くは保湿成分であり頭皮や髪の毛には潤いを与えたり環境改善に繋がったりするものの、薄毛には意味を成さないのです。

当たり前の話だがハリモアの公式サイトでも髪の毛が生えるなんて一言も書いておらず、「頭皮の潤いと美髪のための成分」と明記しています。

医薬部外品の育毛剤というのはそもそも髪の毛を生やすことを目的とした商品ではなく、抜け毛予防や髪のハリ・コシを出すことを目的としたもの。

ハリmore(もっと)」の名が示すとおりなのです。

モンドセレクションは無価値

モンドセレクション金賞のハリモア

最近多くの育毛剤が「モンドセレクション金賞受賞」を謳っており、ハリモアもそんな中の1つになります。

しかしこのモンドセレクション、効果を保証するものでも何でもない上に審査に応募した製品の6割は金賞以上を受賞しているため「金で買える賞」なんて揶揄されています。銅賞まで含めれば受賞率は9割。(→育毛剤のモンドセレクション受賞に価値なし

このモンドセレクションを受賞した製品の国を見てみると、本場のヨーロッパでは1割程度で8割はアジア、その中の9割近くが日本という状況になっています。

日本ではモンドセレクション信仰がなぜか根強いため、多くの育毛剤が1,150ユーロ(約15万円)の応募費用を払ってゆるゆるの審査をしてもらい「金賞受賞だぜ」と胸を張っているのです。

もう一度書くが、モンドセレクション受賞と育毛剤の効果はまったく関係ない。

美容・育毛成分99.7%のカラクリ

ハリモアの宣伝文句の1つに「美容・育毛成分が99.7%」というものがある。

そう聞くと「内容量の99.7%が美容や育毛成分」という印象を受けると思います。しかし現実的に考えてこれはありえないんですよね。

一般的な育毛剤は内容量の1割程度が育毛成分で、9割は水やエタノールといわれています。様々な成分を融和させ、かつ皮脂が多い頭皮に少しでも浸透させるためにはエタノールが必要になりますし、水で薄めることで塗布しやすくするという目的もあります。

そんな状況の中99.7%が美容・育毛成分?

ハリモアの成分をよく見てみると、精製水や水といった表記が見当たらず、その代わりをしているのが「ローズ水」だと思われます。一般的にローズ水というとバラの芳香成分が入った、もしくは溶け込んだ水で、美容効果があるという話も。

で?

精製水の代わりにローズ水使ってるから美容・育毛成分99.7%?

…まあ、頭皮の美容を目的にするならそれでも構わないが、それに何の意味があるんだろう?育毛剤を使う人間は薄毛を治したいんじゃないの?ルグゼバイブのように高濃度の馬プラセンタを配合し全身の美容やアンチエイジングにも効果が期待できる飲む育毛剤というならまだしも、頭皮の美容って…

ぶっちゃけ「美容・育毛成分99.7%」と謳いたいがために、それによって効果がありそうな雰囲気を作り出すためにローズ水を使っているようにしか見えません。

ハリモアに副作用は?

ハリモアに副作用はあるのでしょうか?

もちろんない。

発毛効果のある医薬品の発毛剤に対して育毛剤の最大にして唯一のメリットがこの「副作用がない」ということ。ただし髪の毛を生やす効果も一切ないですけどね。

あえて言うなら、思い切ってハリモアを使ったはいいが全然髪が生えなくてガッカリすることが副作用。…まあ当サイトのお決まり文句ですけどね。

薄毛を治したいならハリモアは使うな

何度も書いているようにハリモアには発毛効果はありません。

今ある髪の毛にハリやコシを出したり抜け毛を予防したりといった効果であれば多少期待できるかもしれませんが、薄毛を改善させたいのであればハリモアを使うのは避けるべき。

だからといって女性は男性のようにプロペシアやザガーロといった発毛剤を使うことはできません。女性も使用できる発毛剤というのはミノキシジルのみなのです。

日本製がいいのであればミノキシジル1%を配合した大正製薬のリアップリジェンヌを使用すればいいですし、海外製のものに抵抗がないならミノキシジル2%でリアップより安い女性用ロゲインという選択肢もあります。

それでも思うような効果が出なければ最終手段としてミノキシジルタブレットという選択も視野に入ってくるように、女性であっても本気で薄毛を改善させたいなら男性同様ミノキシジルを使うべきです。

そもそも、女性用ミノキシジル製薬で最も高価なリアップリジェンヌですらハリモアの定期コース5,800円より安い5,000円前後。最強発毛剤ミノキシジルタブレットに至っては1ヶ月1,000円ほど。まあミノキシジルタブレットは極めて効果が高いだけに副作用のリスクもありますが。

育毛剤に何を求めているのか今一度考えてみて、自分にとって本当に必要なものをしっかり選択するようにして下さい。

高い効果の女性用発毛剤
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