アデランスの育毛サービスでは髪は生えない

アデランスで髪は生えない

世の中には科学的根拠がないのに高額な費用を要求する育毛サロンが数多く存在します。こういったサービスは大手毛髪関連企業も行っており、アデランスもへアリプロなどを展開しています。しかし当然ながら髪の毛は生えません。

リーブ21に代表されるこういった育毛サロンは専門家がケアをすると謳っていることもあって、いかにも髪の毛が生えてきそうな印象を受けますよね。しかしそれは大きな勘違い。

なぜアデランスのへアリプロなど育毛・発毛サービスで髪の毛が生えないのか？

施術内容はもちろん、科学的根拠など様々な面で検証し、料金が効果に見合わないことを証明していきましょう。

アデランスの育毛・発毛サービスとは？

かつやら増毛で有名なアデランスの育毛・発毛サービスは大きく分けて「へアリプロ」と「ヘアシーダU」の2つ。

アデランスのヘアリプロとヘアシーダU

それぞれどういったサービスなのかを見てみましょう。

■ヘアリプロ

ヘアリプロは典型的な育毛サロンのそれで、お決まりのヘアチェックからシャンプー、頭皮マッサージ、専用機器を使ったLED光の照射に加え育毛剤の塗布、生活習慣などのアドバイスを受けることができます。

1968年の創業以来、50年以上にわたり髪の毛に携わってきた中で培ってきた技術や経験、研究成果を背景とした施術が大きな売りで、現在の施術内容などは“第五世代”とのこと。

ヘアチェックに始まり、シャンプー、トリートメント、頭皮ケア、育毛剤の塗布・浸透、赤色LEDの照射など一連の育毛サービスを、経験豊かな専門スタッフの手によって行われるのが特徴。

アデランスご自慢のかつらや増毛ではなく、自分の髪の毛を生やしたいと考え、育毛サロンを検討している人が気になるのは、このヘアリプロなのではないでしょうか。

■ヘアシーダU

こちらはちょっと変わり種のサービスで、髪の毛にセリシンという成分を浸透・定着させることにより、髪の毛1本1本を太くしてボリュームを出そうというもの。

人工毛などを自毛に結びつける増毛に対し、こちらは自分の髪の毛を太くしようという試みであるため、自然な見た目が得られ、かつ“自毛である”という安心感が大きな魅力となるでしょうか。

ただ、効果は1ヶ月しか続かないため、これを維持するには毎月施術を行う必要が。また髪の毛を増やすわけではないので効果は限定的、かつ薄毛が進行し本数が少なければ少ないほど効果が実感しにくくなるのは目に見えています。

ちなみに料金は…

コース	施術回数	料金
6ヶ月コース	6回	132,000円
12ヶ月コース	12回	264,000円

つまり1回あたり22,000円。

これを行ってどの程度太くなるのかは個人差があるため明言できませんが、死んだ細胞である髪の毛を強引に太くするには限界があるのは明白。どう考えても劇的に太くなることはありえない。

髪の毛が若干太くなりボリュームやハリ・コシがアップする程度で、髪の毛は一切増えない…どころか、薄毛の進行に関しては完全放置という希望のない施術に1ヶ月22,000円…

「どこに需要があるのだろう？」と感じずにはいられない謎の施術といえます。

育毛サポート「ヘアリプロ」の効果は？

ヘアシーダUは薄毛の根本的解決とはほど遠いため論外として、やっぱり気になるのはアデランス独自の育毛サービスである「ヘアリプロ」ですよね。

しかし、これも気休めと言わざるを得ません。

まずは、ヘアリプロの最上位コースである「アドバンスコース」の施術の流れを見てみましょう。

頭皮状態のチェック
クレンジング
毛穴に詰まった皮脂の除去
シャンプー
髪の毛のトリートメント
育毛剤の塗布・浸透
頭皮マッサージ
頭皮へのLED照射
スタイリング

流れを見てもらえば分かると思いますが、育毛に関してLED光の照射以外特に専門的なことはなく、私たちが自分でも行えることを専門のスタッフがそれらしい方法やグッズを用いて行うだけ。

もちろん髪が生えるという科学的根拠は一切ない。

使用する育毛剤は言うまでもなく発毛効果の一切ない、アデランスオリジナルの医薬部外品「ヘアリプロ薬用スカルプグロウ」。売りとなる成分はセファランチン。

「50年以上に渡り髪に携わり続けてきた」と自負する大手企業が行きついた育毛剤の主要成分が、日本皮膚科学会の脱毛症ガイドラインにおいて思いっきり否定されたセファランチンとは…

関連記事：セファランチンはAGAに効果がない成分

薄毛の原因に毛穴の皮脂がまったく関係ないことは明白にもかかわらず、その無駄な行為をメニューに加え、アデランスオリジナルの平凡なスカルプシャンプーで洗髪。ハゲとは何の関係もない髪の毛のトリートメントまで行う。

発毛の科学的根拠が存在しない無駄に高価な育毛剤を塗布し、時代遅れの頭皮マッサージを実施し、最後は赤色LEDの照射。

男性の薄毛は、遺伝によって決定される5αリダクターゼの分泌量と、毛乳頭細胞内のアンドロゲンレセプター（男性ホルモン受容体）の感受性が原因と解明された現代において、髪の毛の専門家がこんなお粗末な施術を行っているとは…

そんなアデランスのヘアリプロの中において、あえて評価できる点を挙げるとすれば、赤色LEDを使用している点でしょうか。

というのも、2017年に策定された男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて、「LEDおよび低出力レーザー照射」は「男性型脱毛症（AGA）に対し有効性を示す十分な根拠がある」という評価を得たのです。

LED照射は薄毛改善に効果あり

ただ、アデランスのLEDがどの程度の出力なのか分からないうえ、脱毛症ガイドラインで評価を受けた照射は「週3回」とある。

1回の施術で2～3万円かかるヘアリプロを週3回の頻度で行った日にゃ、破産まっしぐらですよ。アデランスのヘアリプロで評価できる点はこのLED照射のみなのですから、ヘアーマックスでLED機器を購入したほうがはるかに経済的かつ効果的。

まあ、そもそもヘアリプロは「発毛」を謳っているわけではなく、あくまでも「育毛サポート」なので、その時点で新たな髪の毛が生えると考える方が悪いと言われればそれまでなのですが…

ただ、育毛や発毛に知識のない人間からすれば育毛や発毛・発毛促進の違いが分かるはずもなく、「アデランスが行っている育毛サービスなのだから髪の毛が生えるのだろう」という期待を抱くに決まっいますよね。

しかしその実薄毛は治らない。もう一度書きます、アデランスの育毛サービスであるヘアリプロを行ってもハゲは治りません。

育毛サポート「ヘアリプロ」の料金

どう考えても薄毛の改善は見込めないアデランスのヘアリプロ。しかしそんなしょぼい効果とは裏腹に、料金は信じられないほど高い。

実際の料金を見てみると…

コース	施術回数	料金
ライトコース	3回～	41,250円～
ベーシックコース	6回～	145,200円～
アドバンスコース	6回～	165,000円～

ベーシックコースやアドバンスコースには「継続割引」なるものがあるらしいが、それでも1回の施術で2万円は覚悟しておく必要があるでしょう。

1回あたりに20,000～25,000円として、1ヶ月に2回通うと1年間で25回…つまり50～60万円かかる計算になります。ただのヘアエステと大して変わらないレベルの施術に数十万円とか…悪夢だな…

ちなみにこの料金には自宅で使用する育毛剤やシャンプーは含まれていないので、別途アデランス製の無駄に高いヘアケア商品を勧められるのは言うまでもない。

それらの料金がどんなものかというと…

	料金
クレンジング	2,640円
シャンプー	3,960円
育毛剤	10,450円
スカルプLED	25,300円
ドライヤー	40,700円

ドライヤーが4万円ってどういうことだよ…

もうひとつ、日本皮膚科学会により薄毛に一定の効果が認められたLEDを搭載した25,300円の「スカルプLED（かっさ）」だけど…LEDたった2つ付いているだけで25,300円とは、もはや正気の沙汰ではない。

アデランスのスカルプLED（かっさ）

仮にこの赤色LEDに発毛効果があるとしても、これじゃ薄毛部分に照射するのに何時間かかるんだよ…という話である。

この“おもちゃ”に比べればずいぶん高価になってしまうが、ちょっと頑張ってLEDを82個搭載して約10万円の「レーザーバンド82」や、272個搭載して約20万円の「パワーフレックス」を購入して使用したほうが確実に幸せになれる。/p>

ヘアーマックスのレーザーバンド82とパワーフレックス）

一見するとヘアーマックスのLED機器は非常に高価な印象を受けますが、発毛根拠がないアデランスのヘアリプロに数十万円支払うより、10～20万円のヘアーマックスを使った方がはるかに効果が期待できる。

ヘアマックスの公式サイト

リーブ21に比べれば良心的か

個人輸入を用いれば科学的根拠のある発毛剤が1ヶ月1,000～2,000円程度で使用できる昨今において、発毛根拠の全くない育毛サロンに1ヶ月数万円かけるとかナンセンスに感じます。

ただ、効果の有無はさておき、人件費や広告費、材料費を勘案すれば妥当なお値段なのでしょう。少なくとも根拠のない「発毛専門」を標榜し、薄毛に悩む人から金をむしり取るリーブ21に比べれば幾分ましか。

関連記事：リーブ21の“発毛”に科学的根拠なし数字の裏に隠された嘘

色々と闇が深いリーブ21に比べればアデランスのヘアリプロが良心的と感じる点は2つ。

■料金がまし

リーブ21の本格的なコースだと1年で160万円くらいはかかりますが、アデランスのへアリプロなら1ヶ月2回施術を行っても約50万円と、ものすごくお得なのです。

たった50万円でハゲが治る夢が見られるとは…さすがアデランス。

…というか、リーブ21があまりにもアレなだけで、ただ頭皮を健康に保つ程度の施術に1回2万円強かかるアデランスのヘアリプロも、常識的に考えれば恐ろしく高価なのは間違いありませんけどね。

■発毛を謳っていない

これ、極めて重要な点です。

ヘアリプロはあくまでも「育毛サポート」というスタンスであり、髪の毛が生える・発毛するとは一切謳っていない。

これは薬機法（旧薬事法）に照らし合わせても妥当な表現。仮に育毛サロンには薬機法が適用されないとしても、です。

一方でリーブ21はハッキリと「発毛専門」を謳い、高額な料金で施術するも、効果がないと見るやプロペシアやミノキシジルといった発毛剤の使用を勧めてくることもあるという質の悪い商法。

そこへいくと、あでらんすのヘアリプロは発毛を謳うような詐欺的行為は行わないし、薄毛の改善が見られなければ十八番のかつらや増毛を勧めてくる程度。とっても良心的…なのか？

結局はこれもリーブ21が極端に悪質というだけなんですけどね。

ただし、発毛を謳わず過度な期待を持たせないという点は評価できるものの、それと効果・価格は全くの別問題。個人的にこの料金で発毛すらしないサービスを利用する価値は見出せません。

アデランスのヘアリプロは時間と金の無駄

かつらや増毛で有名なアデランスは、あまり知られてはいないもののヘアリプロなどの育毛・発毛サービスも行っています。

しかしこれらサービスは自分の髪の毛を生やすものではない点に注意。

アデランスはヘアリプロなどの育毛サービスを通じ、将来的にはかつらや増毛にシフトさせようと考えていると思われます。発毛しない状況において、薄毛を隠しフサフサを装うためには、現状かつらや増毛が手っ取り早いですからね。

そうなるとアデランスに落とすお金は数百万円にのぼることが予想され、長期間にわたった高額な費用を負担することに。

何度も言いますが、アデランス版育毛サロンともいえる発毛サービス「ヘアリプロ」で脱毛部分から新たな髪の毛が生えることはありません。それどころかこんなことに時間をかけている間にもどんどん薄毛が進行していく事を忘れないで下さい。

発毛剤も生えた髪の毛を維持するために使い続ける必要がありますが、海外製のジェネリック…例えばフィンペシア単品なら10年使っても10万円強で済みますし、ミノキシジルタブレットを組み合わせても20万円くらい。

発毛効果が実証されている治療が確立され、かつ安価に済ませる方法も存在する状況において、アデランスのヘアリプロを選択する理由などどこにもない。

この記事で髪の毛の生えないサービスに多額の費用をかけ絶望する人が少しでも減ってくれれば幸いです。

高い効果で人気の発毛剤

リグロースラボM15

ミノキシジル濃度はリアップX5の3倍となる15％、価格は半額以下という圧倒的コストパフォーマンスの発毛剤

デュマン

デュタステリド内服薬で最も人気があるベルトリドの姉妹品。ベルトリドと違いAGA治療薬として開発され信頼性抜群。

フォリックスFR15

高濃度ミノキシジルが特徴のフォリックスシリーズの中でも特に価格と効果のバランスに優れ最も人気があるFR15。

フィナロイド

プロペシアの約7分の1の価格で購入できるジェネリック医薬品。成分・効果はプロペシアと同様のフィナステリド1mg。

ケトコロストシャンプー

一定の発毛効果があるケトコナゾール2％と低価格が特徴の育毛シャンプー。スカ〇プDを使うくらいならこちらを。

育毛剤に惑わされ発毛機会を損失する人が1人でも減るよう拡散お願いいたします。

あわせて読みたい関連記事

カテゴリ一覧

ホーム

発毛・育毛の裏側

育毛剤の嘘

育毛・発毛成分の真実

髪が生える発毛剤

サイトマップ