デュタステリド 1.5倍効果の新たな発毛剤

デュタステリドは従来のフィナステリド同様5αリダクターゼの作用を阻害しジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制する薬で、フィナステリド以来10年ぶりの新たな発毛成分の登場となります。

薄毛治療への効果に定評があり多くのAGAクリニックで第一選択薬になっているプロペシア(フィナステリド)に近い作用を持ちながら、さらに効果を高めているのが特徴。

2016年にはデュタステリド内服薬「ザガーロ」が発売されAGAクリニックや皮膚科での処方も始まっている同薬。いったいどれほどの効果があり、どういった特徴があるのでしょうか?

    目次
  1. デュタステリドの特徴
  2. 脱毛症診療ガイドラインで最高評価
  3. デュタステリドのデメリットは副作用
  4. 女性は使えない点に注意
  5. デュタステリドは価格が高い
  6. デュタステリドに使う価値はあるか?
  7. おすすめのデュタステリド内服薬は?

デュタステリドの特徴

デュタステリドはプロペシアやフィンペシアに代表されるフィナステリドと同様にもともとは前立腺肥大症の治療薬として登場した薬です。

そのため作用も5αリダクターゼ(5α還元酵素)を阻害し前立腺肥大はもちろん薄毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑えるもので、フィナステリドと同様となっています。

ただし1点、フィナステリドとは大きな相違点があり…

デュタステリドの発毛メカニズム

フィナステリドの5αリダクターゼの阻害効果は「2型」のみに限定されているのに対し、デュタステリドは1型、2型双方の5αリダクターゼの作用を阻害するのが大きな特徴です。

それによってフィナステリド1mgに対し、デュタステリド内服薬であるザガーロを用いた試験では約1.5倍の効果が出ています。

デュタステリドの効果はフィナステリドの1.5倍出典:薄毛・ハゲ治療ラボ

それでなくても効果の大きかったフィナステリドをさらにパワーアップさせたデュタステリドは夢のような薄毛治療薬のようにも感じますが、従来のフィナステリドに対しいくつかのデメリットがあります。

■デュタステリドはⅠ型、Ⅱ型両方の5αリダクターゼ阻害効果がある
■フィナステリドと比較したデータでは約1.5倍の効果が得られている

脱毛症診療ガイドラインで最高評価

デュタステリドは2015年に認可された成分とあって2010年に策定された男性型脱毛症診療ガイドラインでは一切評価されておらず、下図のように当時最高のA評価だったものはフィナステリドとミノキシジルのみでした。

2010年男性型脱毛症診療ガイドライン

しかし、2017年になって刷新された「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」ではフィナステリドやミノキシジルと並ぶA評価になっています。

2017年男性型脱毛症診療ガイドラインのデュタステリド

フィナステリド同様男性に対してのみですけどね。

まあ、正式認可されている発毛成分なのだから最高評価は当たり前なのでしょうが、日本皮膚科学会の診療ガイドラインに明記されると安心感が増すのも確か。

デュタステリドのデメリットは副作用

フィナステリドの1.5倍の効果が期待できるデュタステリドですが、効き目が強い分副作用も強く出る可能性があります。

デュタステリドの副作用

上はザガーロでの副作用の調査結果で、この中では副作用全体の発現率はフィナステリド1mgの20%に対しデュタステリドは0.1mgが21%、0.5mgが16%とばらつき、特に目立つ副作用はフィナステリド同様勃起不全とリビドー減退(性欲減退)になっています。

フィナステリドやデュタステリドの「副作用発現率20%」というのは非常に高い数字に感じますが、プラセボ(偽薬)を飲んだ群でも15%の副作用が出ていることから、副作用の多くは「性機能障害の副作用がある薬を飲んだから」という心因性のものであることが見て取れます。

どんな薬でも効果があるものには必ず副作用があるものですが、患者に副作用を説明しなかったら副作用はほぼゼロでも、詳しく説明すると発現率が大きく上昇することはよく知られており、それは上図のザガーロの臨床試験でも実証されています。

デュタステリドに性欲減退や勃起障害の副作用が出る可能性があるのは間違いないものの、偽薬を飲んでいるプラセボ群での副作用の多さを考えるとデュタステリドの副作用の頻度は決して高くはないでしょう。

上記データではフィナステリドとデュタステリドで副作用の有意差は見受けられないものの、デュタステリドのほうが効果が高いのであれば副作用も若干強くなる可能性は捨てきれません。

デュタステリドは副作用が強いというデータも

ザガーロを製造・販売するグラクソ・スミスクライン社の臨床試験では副作用頻度はフィナステリドと同等レベルであったものの、別の調査では副作用頻度はもっと高率だというデータがあります。

前述した2017年の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて副作用にも触れられ、その中で国際臨床試験、韓国の市販後調査、国内非ランダム化試験の3つでリビドー減退(性欲減退)、インポテンツ(勃起障害)、射精障害について発現率が示されているのですが…

リビドー減退 インポテンツ 射精障害
国際臨床試験(917例) 3.3% 5.4% 3.3%
韓国市販後調査(712例) 1.3% 1.0% 0.1%
国内非ランダム化試験(120例) 8.3% 11.7% 5.0%

…ばらつきすぎだろ…

日本国内の副作用発現率は非常に高いものの、他の試験に比べ対象人数が少ない上に非ランダム化試験ということで信頼性は必ずしも高くない。

一方で韓国の調査はあまりにも低すぎる。韓国は日本と同様にデュタステリドを発毛剤として認可している数少ない国。事後に策定した法律を遡及して適用するような国ですから、データの改ざんくらいはお手の物か。

と考えれば、ランダム化比較試験を用い対象数も多い国際臨床試験のデータが最も信頼に足ると見て間違いないでしょう。

ここでの数字は前述のザガーロ臨床試験での副作用発現率に近いため、結局は「フィナステリドと変わらない程度の副作用」と考えていいのではないでしょうか。

■デュタステリドはフィナステリド同様性機能障害の副作用が出る可能性
■副作用の発現率20%は高く感じるがプラセボでも15%と実質の頻度は低い
■データではフィナと差はないが効果が高い分デュタのほうが若干多い可能性

女性は使えない点に注意

上でも少し触れたように、デュタステリドは日本皮膚科学会が策定する男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて男性に対しては最高のA評価である一方、女性には最低のD評価となっています。

その理由はプロペシアの主成分であるフィナステリド同様、男性ホルモンが少ない女性には有用性が認められないから。

また、妊婦や授乳婦が服用したり成分に触れたりすると胎児や乳児の生殖器の成長に悪影響を及ぼす可能性があるため、使用することはもちろん触れることも禁忌とされています。

そのためAGA治療を行う医療機関でザガーロやアボルブといったデュタステリド内服薬を女性に処方することは絶対にありませんし、個人輸入においても「女性は使用しないで下さい」と明記しています。

こういったこともあり女性がデュタステリドを使う機会はまずないとは思いますが、こういった知識がないまま何らかの理由で使用してしまう可能性もないとは言い切れません。これを使用している無知な彼や夫が彼女や奥さんに勧めるケースなども考えられるかもしれません。

女性に対してはもちろん、これを使用している男性に対して今一度書きます。女性はデュタステリドを絶対に使用しないようにして下さい。

デュタステリドは価格が高い

デュタステリドをフィナステリドと比べた場合のデメリットとして副作用以上に顕著で、かつもっとも残念な点は「価格」だったりします。

個人輸入を考慮せずAGAクリニックなどでプロペシア(フィナステリド)とザガーロ(デュタステリド)を処方してもらう場合、それぞれの価格は…

AGAクリニックや皮膚科で処方してもらう場合、プロペシアに比べザガーロは2,000円ほど高くなり、長く続ける必要がある発毛剤だからこそこの差は馬鹿にならないと思います。

一方、個人輸入を用いて海外製の同成分であるジェネリックを購入するとビックリするくらい安くなるのが発毛剤。主要なプロペシアのジェネリックとザガーロのジェネリックを2つずつ比べてみると…

商品名 内容量 価格 1錠あたりの価格
フィンペシア 100錠 2,929円 29円
フィナロイド 100錠 2,784円 28円
ベルトリド 100錠 4,871円 49円
デュタス 300錠 12,998円 43円
(2018年2月現在)  

AGAクリニックや皮膚科で処方してもらうプロペシアやザガーロに比べ7分の1から8分の1くらいの価格で買えるとあって大人気の個人輸入を用いた海外製のジェネリックですが、こちらでもデュタステリドのほうが高くなっています。

プロペシアジェネリックであるフィンペシアやフィナロイドであれば1ヶ月分900円程度で使えるのに対し、デュタステリドは最も安い300錠入りのデュタスでも1ヶ月1,300円かかるという結果に。

ただ、フィナステリドの1.5倍の効果が本当であればこの価格差も妥当と考えられるので、フィナステリドの効果に物足りなさを感じているのであればデュタステリドを試してみるべきと考えます。

■プロペシアとザガーロでは2,000円くらい価格が違う
■個人輸入を用いればフィナとデュタの1ヶ月分の価格差は500円程度に

デュタステリドに使う価値はあるか?

これまで本気で髪を生やしたい場合の最強の組み合わせはフィナステリド1mgにミノキシジルタブレット10mgが当たり前でしたが、デュタステリドの登場で状況は変わってきそうです。

副作用に関しても「フィナステリドより若干強いのでは?」という意見、「むしろ弱い」という意見などが錯綜しておりますが、データなども勘案して考えればどちらも大きく変わらないという結論に至るでしょう。

長期的な使用が必要な発毛剤においてフィナステリドに比べ価格が高いことは間違いなくデメリットではあるものの、多くの人が用いている個人輸入であれば価格差は500円程度まで縮小します。

また、個人輸入は同じ商品を2個3個と同時購入すると割引率がかなり大きくなりますので、長期使用を視野に入れるならこれを視野に入れてもいいかもしれません。

デュタステリドは発毛剤としてはまだ新しいものの、作用自体は従来のフィナステリドをパワーアップさせたものなので乗り換えもスムーズにいくはず。

ネット上にはデュタステリドの副作用を中心に不安を煽って全然効果のない育毛剤を売ろうとするサイトやブログが溢れていますが、抜け落ちてしまった場所から再び髪が生える効果はデュタステリドなどの発毛剤にしかないので騙されないようにして下さい。

おすすめのデュタステリド内服薬は?

ここまでデュタステリドの効果や副作用などについて触れてきましたが、実際に使うとなった場合どれを選べばいいのでしょうか?

これについては個々の価値観によって大きく変わってくるので、「これがベスト!」とは言い切れません。そこで信頼性や価格など重視するもの別におすすめのデュタステリド内服薬を紹介したいと思います。

信頼性重視

ザガーロとアボルブ

薬の信頼性を最優先するのであれば、AGAクリニックや皮膚科で処方してもらうザガーロやアボルブを使用するべきでしょう。

ザガーロはAGA治療薬、アボルブは前立腺肥大症の治療薬と用途は違えど、どちらもグラクソ・スミスクライン社が製造・販売する正規品の先発薬。デュタステリド含有量も共に0.5mgと同様。違いはパッケージと薬の外観だけなので、ザガーロが認可された今でもアボルブを処方する病院もあるほど。

次点で個人輸入のアボダートになるでしょうか。

アボダートおすすめ アボダートはアボルブの海外名でグラクソ・スミスクライン社製の先発薬であることに変わりはありません。違いは病院で処方してもらうか、個人輸入で購入するかのみ。そして価格はザガーロやアボルブの3分の1程度。

ゆえに「個人輸入に抵抗はないけど海外製ジェネリックは信用できない」という人にアボダートはうってつけといえるはず。私が「信頼性の高いデュタステリド内服薬を欲しい」と思ったら迷わずアボダートを購入します。

ザガーロと同じ製薬メーカーが製造する先発薬なのに価格は約3分の1。考えようによっては信頼性と価格において最もバランスの取れた商品なのかもしれません。

アボダートの詳細

価格重視

デュタステリド最安値のベルトリド

デュタステリド内服薬を価格重視で選ぶなら、1箱300錠入りのデュタス…かと思いきや、実はベルトリドだったりします。

とりあえずこの2つの家格を見てもらましょう。

商品名 内容量 価格 1錠あたりの価格
デュタス 300錠 12,998円 43円
ベルトリド1箱 100錠 4,871円 48円
ベルトリド2箱 100錠×2 7,732円 38円
ベルトリド3箱 100錠×3 10,605円 35円
(2018年2月現在)  

箱単位で1錠あたりの単価を見ると300錠入りのデュタスが安いものの、ベルトリドは複数買いで大きな割引が適用されるため、2箱以上同時購入するとデュタスの単価よりさらに安くなります。

3箱買うとデュタスとの差は2,000円を超えるなど、単価約30円程度のフィナステリド内服薬フィンペシアに匹敵する安さになります。

ちなみにベルトリドはフィナステリド内服薬最安値のフィナロと同じインド10位の製薬会社インタス社製。安さにこだわるインド大手製薬メーカーといったところか。

ベルトリドの詳細

とにかく信頼性重視ならザガーロ、先発薬の信頼性と価格の両方を考慮するならアボダート、価格最優先ならベルトリドという結論になるでしょうか。

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