バイタルウェーブは劣化Deeper3Dか

バイタルウェーブに発毛効果なし

徐々に増えているキャピキシルを用いた育毛剤。そんな中登場したバイタルウェーブは後発らしくキャピキシル育毛剤としては最も安価であるものの、内容は発毛効果のないDeeper3Dの成分を弱めた程度のもので当然髪の毛は生えません。

まあ価格自体が大きく違うので当たり前と言えば当たり前ですけど。

バイタルウェーブに発毛効果がない理由を挙げだしたらきりがありませんが、髪の毛が生えない育毛剤に時間と金を消費してしまう人が少しでも減るように詳しく取り上げてみたいと思います。

2018年にはリニューアルによってキャピキシルを7%に増量するなど頑張っているのは頑張っているんだが…的外れ感がすごいんだよなぁ…

バイタルウェーブの成分

まずはバイタルウェーブの全成分を見てみます。2018年のリニューアル時に追加された成分については赤太字で表記。

バイタルウェーブ


エタノール
BG
アセチルテトラペプチド-3(キャピキシル)
アカツメクサ花エキス(キャピキシル)

ソウバルメット果実エキス
PG
ヒトオリゴペプチド-1(成長因子)
ヒトオリゴペプチド-13(成長因子)
合成ヒト遺伝子組換ポリペプチド-31(成長因子)
プラセンタエキス(ウマ)(成長因子)
リンゴ果実培養細胞エキス(成長因子)
ガゴメエキス(成長因子)

ローヤルゼリーエキス
オトギリソウ花/葉/茎エキス
マグワ根皮エキス
加水分解シルク
モウソウチクたけのこ皮エキス
セイヨウアカマツ球果エキス(リデンシル)
ダイズ油
酸化亜鉛(リデンシル)
グリチルリチン酸2K
1.2-ヘキサンジオール
チャ葉エキス(リデンシル)
ベントナイト
シクロヘキサン-1,4-ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール
グリセリン
乳酸Na
デキストラン
ピロ亜硫酸Na(リデンシル)
グリシン(リデンシル)

レシチン
リン酸Na
キサンタンガム塩化亜鉛
フェノキシエタノール

この中でバイタルウェーブが前面に押し出している成分を見てみます。

■キャピキシル

アセチルテトラペプチド-3とアカツメクサ花エキスを合成して作られる「キャピキシル」はミノキシジルの3倍の育毛効果があるとして一躍脚光を浴びたやや胡散臭い成分。

キャピキシルの真実 「ミノキシジルの3倍髪の毛が成長した」と製造メーカーであるカナダのLUCAS MEYER COSMETICS社が語っており、同社が行った培養細胞を用いた試験においてそういった結果が出たらしい。

ヒトに使用した臨床試験でも髪の密度が13%増えたとか何とか。ただし製造メーカーが自社で試験したものであるため鵜呑みにするのは危険。都合のいいデータだけ表に出し、都合の悪いデータは伏せることもできるしね。

実際、培養細胞の段階ではミノキシジルと比較しているのに、ヒトに対する試験ではミノキシジルとの比較は行っておらずプラセボ(偽薬)のみ。なぜヒトに対してはミノキシジルを使わなかったのか?

使ったけど不都合なデータが出たのではないかと、うがった見方をしてしまう。そう、はっきり言ってしまえば客観性も実績も乏しい化粧品成分なのです。

そんなキャピキシル、一般的にはメーカーの試験でも使用された5%濃度が一般的であり、バイタルウェーブもそれに準じていました。しかし2018年のリニューアルで従来の5%から7%になっています。

このあたり、バイタルウェーブは頑張っていると感じます。

■リデンシル

セイヨウアカマツ球果エキスやチャ葉エキスをはじめ5つの成分で構成され、ミノキシジルの2倍の育毛効果があるとして一躍脚光を浴びた、やや胡散臭い成分その2。

培養細胞を用いた試験ではミノキシジルの2倍の育毛効果が出たと製造メーカーであるスイスのInduchem(インデュケム)社が語っており、臨床試験では3ヶ月でなんと9%も髪の毛が成長している。

リデンシルの臨床試験
出典:REDENHAIR


ただ、同時におこなったプラセボ(偽薬)でも試験でもなんと8%も改善しており、リデンシルもすごいがプラセボもマジすげ~。しかも1ヶ月の時点ではプラセボの方が高い効果が出ているからプラセボすげ~。

言うまでもなく客観性も実績も乏しい化粧品成分その2。

また、リデンシルの効果もさることながらバイタルウェーブのリデンシル含有量が分からない点も非常に気になる。ライバルとなるであろうDeeper3Dはリデンシル5%配合を明記しているが、バイタルウェーブは含有量を公表していない。

ある程度の濃度で配合しているのであれば宣伝効果も兼ねて含有量を公表するはず。それをしないということは…察してください。

■ノコギリヤシ

ガイドラインによるハーグ療法の評価

2018年のリニューアルで新たに配合されたのがノコギリヤシ。キャピキシル7%への増量と並んで最大級のトピックといえるでしょう。

しかしこのノコギリヤシ、一般的にサプリメントとして使われる成分。

プロペシアの主成分であるフィナステリドと同じく、男性型脱毛症(AGA)の原因ジヒドロテストステロン(DHT)を作り出す「5αリダクターゼ」を阻害する作用があるとされ、頻尿・尿漏れ対策サプリや育毛サプリメントによく使われています。

とはいえ、ハッキリ言ってしまえばノコギリヤシを飲んだからといって髪の毛が生えることはまずない。発毛するという科学的根拠がないどころか、頻尿や尿漏れに効くという根拠すら存在しない。効かなかったというデータは存在するが。

そんな発毛にとって無意味なノコギリヤシを頭皮に塗布する…新しい発想ではある。実際ノコギリヤシを外用剤に使用している商品は見たことがない。そういう意味ではバイタルウェーブは画期的。

しかもその濃度は2%らしい。ノコギリヤシ2%配合の育毛剤…まったくもってピンとこない。画期的というよりは“迷走”という印象すらあります。

■成長因子

安くても50万円以上、100万円超えも珍しくないハーグ療法でも使われる成長因子をバイタルウェーブは贅沢に6種配合しています。

そのハーグ療法は頭皮に成長因子を注入しても「高いだけで大した効果がない」と評判で、ネット上に溢れる口コミのほとんどは育毛剤同様お決まりのアフィリエイト目的の提灯記事です。

そんな注入してもほとんど効果の望めない成長因子をバイタルウェーブは6種も配合して頭皮に塗って浸透させようというのだから、もうボーボー確定。

ちなみに頭皮に成長因子を注入するハーグ療法や育毛メソセラピーは2017年の男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいて下記のような評価を受けています。

ガイドラインによるハーグ療法の評価

注入という、きわめて直接的なアプローチですら薄毛が改善するという根拠が示されていない治療法に使われる成長因子を、頭皮に塗ってどの程度の効果が得られるというのだろうか?

■たけのこ皮エキス

アミノ酸が多く含まれ、抗炎症作用や保湿作用など育毛剤に配合される成分の典型的な作用を示すたけのこ皮エキス。

至って凡庸な化粧品成分ながらバイタルウェーブが妙にこれをプッシュしているのは、キャピキシル、リデンシル、成長因子以外にこれといったものがないためか。


基本的にはキャピキシル、リデンシル、成長因子ありきで、それ以外の成分は期待するに値しません。新たに配合されたノコギリヤシも的外れ感満載。

そもそもキャピキシルやリデンシル自体、外国の化粧品メーカーが製造した美容成分を、そのメーカーが公表している自社データを根拠に育毛剤に配合しているだけの期待薄成分。

ミノキシジルの3倍とか2倍とか、大規模かつ客観的な臨床試験において証明し、科学的根拠といえるレベルに昇華してから言えよって話である。

にしても、育毛系成分のミノキシジルに対する敵対心は凄まじいな。

バイタルウェーブは化粧品

ここまで何度か触れているようにバイタルウェーブは医薬部外品の育毛剤ではなく、ただの化粧品となります。

現状ではキャピキシルを配合しているローションは例外なく化粧品なのです。

厚生労働省が公表している医薬部外品添加物リストを見てみると、キャピキシルの構成成分であるアセチルテトラペプチド-3やアカツメクサ花エキスは存在しない。そのためこれらを配合するには化粧品である必要があるのかも。

化粧品のローションというのは髪の毛を生やす発毛効果はもちろん抜け毛を予防したり発毛促進させたりする育毛効果すら認められていません。

認められているのは頭皮を健やかに保ったり髪の毛のハリやコシを与えたりする程度。この効果で満足というのであればバイタルウェーブでも問題ないでしょうが、私たちハゲが求めるのは発毛効果なのではないでしょうか?

え?「表面上は化粧品だけど実際はすごい効果がある可能性もあるんじゃない?」だって?

そのあたりの判断は各々にお任せします。しかし男性型脱毛症(AGA)は進行すればするほど改善が難しくなってくるものなの。寄り道している暇などないことも忘れないでください。

発毛効果が実証されていない成分を集めたバイタルウェーブと、膨大な発毛根拠やデータを有するミノキシジルなどの発毛剤。どっちを使うべきかは考えるまでもないと思いますが…

バイタルウェーブの副作用

そんなもんないよ。

外用薬でもかゆみやかぶれ程度の副作用が出る可能性があるミノキシジルの3倍の育毛効果(自称)を持つキャピキシルと、2倍の育毛効果(自称)を持つリデンシルがバイタルウェーブには配合されている。

薬学的かつ常識的に考えれば、それだけ強い効果があればそれなりの副作用はあるはず。

にもかかわらず副作用が存在しないのは、キャピキシルやリデンシルが高い効果を示す一方で副作用がない優れた成分…というわけでは決してなく、ただ単にミノキシジルのような発毛効果がないだけと見るのが自然。

まあ外用薬ならミノキシジルでも副作用はほとんどないですけどね。

もしバイタルウェーブの副作用を心配しているなら、そんなもん存在しないから安心して使ってください。もちろん髪の毛は生えないが。

バイタルウェーブの価格

バイタルウェーブの最大のメリットは価格が安いこと。キャピキシルを配合している育毛剤としては現在もっとも安価な価格設定になっています。

商品名 内容量 使用期間 価格
バイタルウェーブ 60ml 1ヶ月 8,352円(税込)
ボストン 60ml 1ヶ月 9,504円(税込)
フィンジア 50ml 1ヶ月 9,980円(税込)
ザスカルプ5.0C 80ml 1ヶ月 10,000円(税込)
Deeper3D 60ml 1ヶ月 14,100円(税込)

これは現在販売している主要なキャピキシル育毛剤の定期コースの価格を比べたものです。バイタルウェーブの価格は頭一つ抜けて安いのが見て取れます。

ただ、ひとつ気を付けてほしいのは、バイタルウェーブが安いのではなく他のキャピキシル育毛剤の価格が異常に高いだけという点。

キャピキシル育毛剤以外であれば定期コースで10,000円前後するのは育毛サプリメントが付属するブブカゼロチャップアップ、あとは成分に対して異様に高く感じるM-1ミストくらいのもの。

日本でのミノキシジル外用薬の先駆けということもあり割高なリアップX5プラスですら7,700円くらいで買えることを考えれば、キャピキシル系は値段を釣り上げて「プレミアム感」「いかにも効きそう感」を出しているようにしか見えない。

バイタルウェーブはしょせん化粧品。これを使ったって発毛はおろか育毛すら期待できないんですけどね。

ただ、キャピキシルローションの中において最安値である点は評価できますし、キャピキシルを増量しノコギリヤシを加えた2018年のリニューアル時に値上げしなかった点は良心的といえます。

このあたりは消費者に寄り添っているなと。もちろん効果があるかどうかは別問題ですが。

バイタルウェーブに使用する価値はあるのか?

AGAに対してならバイタルウェーブは効果なしと言わざるを得ません。

キャピキシル、リデンシル、成長因子の組み合わせはDeeper3Dと同様。バイタルウェーブはキャピキシルを7%に増量したためキャピキシル濃度という点についてはアドバンテージが生まれました。

しかしリデンシルはDeeper3Dが5%に対しバイタルウェーブが含有量不明、成長因子はバイタルウェーブ6種で2%配合、一方のDeeper3Dは8種ながら含有量不明という感じ。

それ以外の成分もDeeper3Dのほうが頑張っているため、バイタルウェーブは「劣化Deeper3D」という印象がしっくりくるが、あちらが14,000円以上することを考えれば、定期で8,352円のバイタルウェーブが多少劣るのは致し方ないところ。

問題はこれらの成分に何一つ発毛根拠がない点。そもそも発毛効果などないDeeper3Dより成分的に劣るバイタルウェーブのどのへんに期待するというのか?

他のページでも散々書いているが、8,000円出せば個人輸入でデュタス+ミノタブ+フォリックスFR16というハゲ三種の神器ともいえる発毛剤最強の組み合わせを購入できる。

個人輸入に不安を感じているのであれば、AGAクリニックや皮膚科などの医療機関を受診すればプロペシアを7,000円程度で処方してもらえます。発毛剤であるプロペシアと化粧品のバイタルウェーブの発毛効果には雲泥の差がある。

副作用リスクは燻ぶるものの、遺伝や体質に逆らって髪を生やそうというのに副作用がない育毛剤程度じゃ話にならない。本気で発毛させたいなら副作用が出る恐れがあるほどの効果がある発毛剤以外考えられないのです。

発毛剤を使うか否かは各々の判断に任せるほかないですが…

確実に言えることは、バイタルウェーブに8,000円払っても髪が生えることはないということ。AGAを改善したいのであれば使用はおすすめしません。

ただ、もしかしたら抜け毛を予防したり今ある髪の毛のコシやハリをアップさせたりする育毛効果くらいはあるかも…という淡い期待も、バイタルウェーブが「育毛剤」ではなく「化粧品」という点から一切保証はできません。

安くて効果が高い発毛剤は?

バイタルウェーブの使用を検討する人は「より高い効果の育毛剤をなるべく安く使いたい」と考えているのではないでしょうか。そういった人はリグロースラボM15を選択肢に入れてみては?

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しかもリグロースラボM15を製造・販売しているのは、フォリックスシリーズなど様々なヘアケア商品を扱っているアメリカのサファイアヘルスケア。インド製やタイ製と違い信頼性や安心感も高い。

世界中見渡しても一切発毛効果が認められていないキャピキシルやリデンシルを使うより、世界中で発毛効果が認められているミノキシジルを使用するべきなのは言うまでもないはず。

AGA治療は時間との勝負ですし、ある程度のお金もかかります。ゆえに最短距離が基本中の基本。化粧品ごときで貴重なお金と時間を無駄にするのはやめましょう。

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