ブブカゼロに発毛効果なし サプリ変更で魅力半減

ブブカゼロに効果なし

インターネットを中心に販売する育毛剤の売上で3位を誇るブブカが2018年6月に大幅なリニューアルを行いブブカゼロ(BUBKA ZERO)に。しかしその内容は薄毛に悩む人たちにとって必ずしも喜ばしいものではないのかもしれません。

育毛剤に関してはもはやステレオタイプの“進化”といって過言ではない成分の追加。化粧品成分を増やしたところでハゲ改善に何の意味も成さないんだが、育毛業界ではこれが正義らしい。

そして議論を巻き起こしそうなのが、定期コースに付いてきた従来の育毛サプリメントっぽい健康食品の成分を大幅に変更し、何の変哲もない普通の健康増進サプリメントにしたこと。どうせ薄毛に効果などないんだからある意味潔いが。

内容以外の面でもアフィリエイトの縮小など面白い変化がありましたので、新しくなったブブカゼロの真実に迫っていきましょう。超辛口で。

    目次
  1. 発毛に無意味な成分が大幅に増えた
    1. ブブカゼロの成分含有率を考えてみる
  2. 「M-034を10倍配合」という滑稽さ
    1. 含有量が明記されていない以上10倍に意味はない
  3. 胡散臭いマジョラムエキス
    1. マジョラムエキスの試験に疑問
    2. 東京医科歯科大学が注意喚起
  4. サプリメントでの育毛を放棄
    1. サプリメントの大幅変更をどう捉えるか?
    2. サプリ変更をハゲは受け入れるのか?
  5. ブブカゼロで髪は生えない
  6. ブブカゼロに副作用は?
  7. ブブカゼロに初期脱毛はない
  8. 【朗報】金目的の提灯記事が減る可能性
    1. 育毛剤の検索結果は信用できない
  9. ハゲはブブカゼロに期待するな
  10. 【追記】ブブカゼロとサプリのセット廃止に
  11. 【追記】景品表示法違反で消費者庁から措置命令

発毛に無意味な成分が大幅に増えた

さて、今回のブブカゼロ(BUBKA ZERO)へのリニューアルによって成分数はこれまでの59種から約90種にまで増えた模様。

ブブカゼロにリニューアル

現在ライバルであるチャップアップが70種、イクオスが61種なので、これに負けまいと大幅に増やしたと推測されます。

一応全成分も見ておきますか?長くなるので2列に分けます。

ブブカゼロ(BUBKA ZERO)

センブリエキス
グリチルリチン酸ジカリウム
酢酸DL-α-トコフェロール
海藻エキス(1)
マヨラナエキス
カモミラエキス(1)
ビワ葉エキス
海藻エキス(4)
オウゴンエキス
海藻エキス(5)
グルコシルヘスペリジン
チョウジエキス
ジオウエキス
ローマカミツレエキス
ビオチン
サクラ葉抽出液
ダイズエキス
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム液
ホップエキス
ウメ果実エキス
アロエエキス(2)
アラントイン
ニンジンエキス
シャクヤクエキス
ヨクイニンエキス
アシタバエキス
ローズマリーエキス
アルテアエキス
クワエキス
シラカバエキス
スイカズラエキス
タイムエキス(2)
ドクダミエキス
マロニエエキス
メリッサエキス
ヒキオコシエキス(1)
シソエキス(1)
ニーム葉エキス
スギナエキス
セージエキス
加水分解ヒアルロン酸
ハトムギ発酵液
オウバクエキス
加水分解コラーゲン末
水溶性コラーゲン液
ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム
ヒアルロン酸ナトリウム(2)
リンゴエキス
シナノキエキス
シロキクラゲ多糖体
アルニカエキス
テンニンカ果実エキス
加水分解コラーゲン液(4)
クロレラエキス


ニンニクエキス
オドリコソウエキス
オランダカラシエキス
ゴボウエキス
セイヨウキズタエキス
オトギリソウエキス
トウキンセンカエキス
ヤグルマギクエキス
クレマティスエキス
シモツケソウエキス
セイヨウニワトコエキス
パリエタリアエキス
ゼニアオイエキス
キューカンバーエキス(1)
ホウセンカエキス
カワラヨモギエキス
ボタンエキス
キイチゴエキス
マツエキス
ローヤルゼリーエキス
アボカド油
ユリエキス
レモンエキス
酵母エキス(4)
L-イソロイシン
L-バリン
L-フェニルアラニン
L-アスパラギン酸
L-アラニン
L-アルギニン
L-セリン
L-ヒスチジン
L-プロリン
L-スレオニン
グリシン
オレンジフラワー水
濃グリセリン
サボンソウエキス
モノオレイン酸ポリグリセリル
常水
精製水
ジプロピレングリコール
クエン酸
クエン酸ナトリウム
1,3-ブチレングリコール
キサンタンガム
水酸化ナトリウム
1,2-ペンタンジオール
乳酸ナトリウム液
L-ピロリドンカルボン酸
DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム液
グリセリン脂肪酸エステル
フェノキシエタノール

約90種

もはや数勝負。

世界的に発毛効果が認められた医薬品のフィナステリドやミノキシジルが作用を一点に集中させ高い効果を発揮させるのとは真逆の発想ですね。多くの成分の相乗効果で育毛させる…的な?

しかしよく考えてみて欲しい。

頭皮に塗布する外用の育毛剤や発毛剤の有効成分やその他の成分の割合は概ね10%程度。どんなに多くても20%とされ、それ以外の8~9割は水やエタノール、界面活性剤、添加物など。つまり成分が多ければ多いほど一つひとつの含有量は少なくなる

価格が据え置きなのであればなおさら。成分を増やしコストが増えた分は個別成分の量を減らすことで補っている可能性が高いと見るべきでしょう。

ブブカゼロの成分含有率を考えてみる

かなりひいき目に見てブブカゼロ全体の育毛・頭皮ケア関連成分含有率を15%としよう。実際はもっと少ない可能性の方が高いけどな。

これを単純に90種で割ると、一つひとつの含有量は0.166%。実際は成分によって含有量は違うでしょうが、平均すればこの程度。

ちなみにミノキシジル外用薬の世界的な標準濃度は5%。フォリックスのように15%も16%も配合する豪快なものも存在するが、一般的には5%がスタンダードといっていいでしょう。

発毛効果が認められている医薬品のミノキシジルですら髪の毛を生やすにはそのくらいの濃度が必要だというのに、0.1~0.2%程度の化粧品成分や添加物でどうしようというのだろう?

まあ、含有量に関しては良くも悪くも企業秘密になっているので、もしかしたら新配合のマジョラムエキスや従来のM-034はものすごい濃度で配合されている…なんてことはないだろうな。

100歩譲って仮にそうだとしたら、それ以外の成分の含有量はさらに少なくなることに。ならば90種の成分など宣伝目的のはりぼてにしか見えません。

「成分数が多いから育毛成分の濃度が高いんだ!」なんて勘違いはしないように。

「M-034を10倍配合」という滑稽さ

濃度絡みでもう一つ。ブブカゼロはリニューアルに際し、従来の看板成分であるM-034を10倍に増やしたと謳っています。

ちなみにM-034というのはこれ。

ブブカゼロのM-034に効果なし
出典:ブブカ公式サイト


かつてブブカが「ミノキシジルと同等の育毛効果」としてプッシュし注目された成分。ベースが同じチャップアップやイクオスにも配合されているとあってこれらの育毛剤の人気に火が付きました。

ただの昆布エキスだけどな。

薬機法の縛りで発毛を謳えないとはいえ、ミノキシジルとの比較が髪の毛が生える「発毛効果」ではなく、髪の毛が伸びるスピードという「育毛効果」を比べる的外れ感。育毛に詳しい人間の失笑を買ったのは言うまでもない。ハハハ…

こんなものすごい成分であるM-034を従来品の10倍も配合したのがブブカゼロ!超すごい!ハゲ歓喜!

含有量が明記されていない以上10倍に意味はない

冗談はさておき「M-034を10倍配合しました」と言われてどう感じますか?

「さらに効果が高まったじゃん」
「これは嬉しい」

…と思う?

医薬部外品の育毛剤というのは一部の例外を除いて成分の含有量を明記していません。元々の含有量が分からない以上、「10倍!」と鼻息荒く謳われても「あっそ」という感想しか出てこない。

前述したように、成分数が多いブブカゼロの一つひとつの成分含有量は相当少ないことが予想されます。そんな状況においてM-034はどれほど入っているのか?

仮に従来品が0.1%だとすれば、10倍で1%。0.05%なら0.5%。10倍配合することによって高濃度になっているのであれば、宣伝のためにも含有量表記するはず。それをしないということは…

そもそもM-034なんて仰々しい名称を付けミノキシジルと比較するというパフォーマンスを行っているが、しょせんは保湿成分の海藻エキス。

どんなに高濃度で配合されていようがハゲを治す効果なし。

胡散臭いマジョラムエキス

マジョラムエキスに発毛効果なし

ブブカゼロのリニューアルに伴って新たに配合されたのがマジョラムエキス。M-034より大々的に紹介されていることから、今後はこれをプッシュしていくものと考えられます。ちなみに成分表の表記は「マヨラナエキス」。

あまり聞き慣れないこの成分については別ページで詳しく紹介しています。

このマジョラムエキスの売りは17型コラーゲンのサポート

「サポート」なんてオブラートに包んだ表現を使っているが、これを開発した企業のマジョラムキスに関する情報やデータを見るに、17型コラーゲンの産出促進効果があるとされます。

■17型コラーゲンとは

2016年に東京医科歯科大学が、加齢による薄毛は17型コラーゲン減少が原因であると断定したことで注目を浴びた物質。

加齢によって17型コラーゲンが減ってくると髪の毛を包み込む毛包が縮小し、最終的には最終的にはフケや垢となって頭皮から脱落してしまうとされる。

一方、マウスを用いた実験では17型コラーゲンの減少を抑制することによって加齢による薄毛を食い止めることに成功したとも。

つまり、ブブカゼロに新配合されたマジョラムエキスによって17型コラーゲンを産出、薄毛を改善させると言いたいらしい。

マジョラムエキスの試験に疑問

この原料を開発した企業の情報を見ると、確かに「17型コラーゲンの産出促進作用が確認された」と書いてあります。

しかしそれは「正常ヒト表皮角化細胞」と呼ばれる培養細胞に直接マジョラムエキスを添加して得られたデータ。しかも検体の数が極めて少ないうえ、そこで確認された産出促進作用は無添加に比べ7~9%程度の増加。

ハッキリ言わせてもらうと、培養細胞を用いた試験で育毛・発毛効果が認められた成分なんていくらでも存在する。キャピキシルなんてミノキシジルの3倍の効果よ。

でも実際に男性型脱毛症(AGA)の人に使わせると髪の毛など生えやしない。歴史上こういったことが散々繰り返されてきたんですよね。

ミノキシジルが発毛剤として使われるようになってから30年以上が経過しているが、これ以外の外用成分で発毛効果が認められたものが存在しないことを見ても、こういったデータがいかにあてにならないか分かるというもの。

せめて統計学的に有意とされる数の人間に対して臨床試験を行ってから「作用が確認された」と言ってほしいわ。

東京医科歯科大学が注意喚起

2016年に東京医科歯科大学が加齢による薄毛と17型コラーゲンの関連性を発表してからというもの、何の根拠もない便乗商品が次々と発売されました。

それを重く見た東京医科歯科大学は2017年7月にこんな文書を公表。

17型コラーゲンに関する注意喚起
出典:東京医科歯科大学


肝は「毛包細胞表面に結合してのみ効果を発揮する」という点。また17型コラーゲンを頭皮に直接塗布しても意味はないとも。

ブブカゼロに配合されるマジョラムエキスの実験では表皮の細胞で17型コラーゲンが産出されたとしていますが、毛包内で17型コラーゲンの分解を抑制する、もしくは増やさなければ意味がない。

研究している東京医科歯科大学ですら17型コラーゲンの分解抑制や増殖を実現する薬のメドが立っていないというのに…

ブブカゼロ含め「17型コラーゲンを増やす」といった文言で消費者にアピールする商品は増えているが、流行りの成分に便乗してみたという印象は拭えない。

マジョラムエキスが17型コラーゲン産出を促すというのはこれを開発したメーカーが培養毛包を用いた低レベルな試験において実証したと謳っているだけ。これは効果に対する根拠には一切なりません。

つまりマジョラムエキスを配合したブブカゼロに効果は期待できない。

サプリメントでの育毛を放棄

ブブカサプリ ザエンザイムに変更

ブブカといえば、ノコギリヤシや亜鉛などを配合した育毛サプリメントを育毛剤とセットにして販売する手法の草分け的な存在。その後チャップアップやイクオスがその手法を真似、人気になったのは育毛業界では有名な話。

しかしブブカゼロにリニューアルしたのに伴ってサプリメントを刷新。従来のノコギリヤシや亜鉛、ミレットエキスといった、いわゆる育毛に効果がありそうな成分のほとんどが姿を消しています。

名称はこれまでの「BUBKAサプリ STRONG ROOT7(ストロング ルート7)」から「BUBKAサプリ THE ENZYME(ザ エンザイム)」に変更、パッケージも全くの別物になっています。

一応旧ブブカサプリと現ブブカサプリの全成分を比べてみましょうか。

旧ブブカサプリ(ストロング ルート7) 新ブブカサプリ(ザ エンザイム)

亜鉛酵母
ノコギリヤシエキス末
大豆胚芽抽出物
ミレットエキス末
卵白ペプチド
L-シトルリン
オルニチン塩酸塩
赤ワインエキス末
イチョウ葉エキス末
シルク加水分解物
金時生姜末
乾燥ローヤルゼリー末
ヒハツエキス末
海洋深層水ミネラル末
ツバキ種子エキス末
黒胡椒抽出物/リジン
セルロース
炭酸Mg
アルギニン
メチオニン
微粒二酸化ケイ素
ステアリン酸Ca
V.C
ヘスペリジン
環状オリゴ糖
V.E
ナイアシン
パントテン酸Ca
香辛料
増粘剤(アラビアガム)
V.B1
V.B2
V.B6
V.A
葉酸
V.D
V.B12


チコリ根抽出物(ベルギー製造)
乳糖
穀物発酵エキス(小麦を含む)
エンザミン(納豆菌類発酵代謝エキスパウダー)
マルチデキストリン
米麹
麦芽糖
酵母(亜鉛含有)
穀物麹(大麦、 あわ、ひえ、きび、たかきぎ、紫黒米、米粉)
酵母(銅含有)
酒類発酵物
酵母(クロム含有)
乳酸菌(殺菌)(乳成分を含む)
有胞子性乳酸菌
黒胡椒抽出物
キウイフルーツ果汁/結晶セルロース
HPC
ステアリン酸カルシウム
微粒二酸化ケイ素
酸素処理ヘスペリジン
ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
パントテン酸カルシウム
ニコチン酸アミド
ビタミンB12

どうでしょう?

これまでは育毛に効果的とされるノコギリヤシや亜鉛、ミレットエキス、ヒハツエキス、各種アミノ酸などを配合していたブブカサプリは、ザエンザイムになって育毛色を排除。かろうじて亜鉛含有の酵母が確認できるくらい。

従来のブブカサプリは「強く、太く、そして育てる」と育毛を全面に押し出していましたが、新しいブブカサプリは消化・吸収を促進させたり腸内環境を改善させたりといった健康面をアピール。育毛の「い」の字も出てこない。

サプリメントの大幅変更をどう捉えるか?

いわゆる育毛サプリメントの定番成分というのはある程度決まっています。

薄毛の原因であるジヒドロテストステロン(DHT)を作り出す酵素5αリダクターゼを阻害するとされるノコギリヤシや、ケラチンの生成、細胞分裂などをサポートする亜鉛、DHT生成を抑制する女性ホルモン「エストロゲン」に近い働きをする大豆イソフラボンなどなど。

しかしこれらの成分を服用して髪の毛が生えるという根拠やデータは一切存在せず、これで育毛・発毛を目指すというよりは「ノコギリヤシや亜鉛を入れとけばハゲは納得するだろ」というメーカーの思惑が見え隠れしていました。

そもそも「育毛サプリメント」なんてジャンルは存在せず、ただの健康食品だしな。こんなもんで髪の毛が生えるはずがない。つまり気休め。

もしかしたらブブカはこういった育毛業界の悪しき固定観念を払拭すべく、あえて育毛とは程遠い健康サプリメントに変更したのかもしれません。

旧ブブカサプリだろうが新ブブカサプリだろうが、ハゲ改善に何の意味も成さないのは間違いないですからね。であれば、無駄な育毛を謳うより健康増進の方が意味があると考えたのかも。

もしそうであれば、私は評価する。髪は生えないがその潔さに一定の評価はする。

サプリ変更をハゲは受け入れるのか?

髪の毛が生える・成長を促進させるという科学的根拠もデータも存在しない育毛サプリメントなど発毛・育毛にとって無意味なので、ブブカサプリに大幅な変更が加えられたからといって髪が生えないことに変りはない。

医師や専門家からすればこれは当たり前の事実ながら、薄毛に悩む世の男性はブブカサプリの大幅変更をどう受け止めるだろうか?

薄毛に悩む男性というのは藁にもすがる思いで育毛剤を購入する。少しでも可能性があるものに賭けたいと考えるものです。

であれば、ただの健康食品になったブブカサプリに対し否定的な見方をすることも考えられます。…元からただの健康食品なんだけどね。

ノコギリヤシや亜鉛、イソフラボン、アミノ酸などに対する都市伝説レベルの育毛神話は根強く、これによって「ブブカは育毛剤として劣化した」と見る向きが増えるのではないでしょうか。

従来のブブカサプリだろうが新しいブブカサプリだろうが、育毛・発毛に対し何の意味もないことは疑いようがないものの、ハゲの心理としては残念に感じることだろう。

※2019年の半ばくらいからブブカゼロとザエンザイムのセットは廃止になり、現在はブブカゼロとスカルプシャンプーのセットのみの取り扱いとなっています。詳しくは記事の最後に。

ブブカゼロで髪は生えない

マジョラムエキス配合やM-034増量、そしてブブカの大きな売りであった育毛サプリメントの変更など、大幅なリニューアルが行われたブブカゼロ。

ただね、何をしようが発毛効果がないことに変わりはない。ハッキリ言ってこんなもので髪が生えれば苦労はしない。

理由や根拠はいくつかある。

  • 発毛効果が認められた成分が1つも入っていない
  • 売りのマジョラムエキスやM-034はただの化粧品成分
  • 成分含有量非公表
  • 育毛・発毛に対し無意味なサプリメント

ブブカゼロは医薬部外品の育毛剤である以上、発毛効果が認められた成分が入っていないのは当たり前といえば当たり前。そもそも外用として発毛効果が認められているのはミノキシジルのみですからね。

M-034?マジョラムエキス?ただの保湿成分であるうえに含有量非公表。こんなんでハゲの悩みを解消とか笑わせるなよ。

そして育毛ができるっぽい雰囲気を放棄したサプリメント。

以前のブブカの時から発毛効果など微塵も存在しませんでしたが、育毛や発毛に詳しくない人に希望を持たせるだけの訴求力はありました。

しかし新しくなったブブカゼロには育毛に希望を持たせてきた大きな要因である育毛サプリメントが普通の健康サプリに。それをマジョラムエキスと10倍のM-034、そして90種の成分を配合した育毛剤で補うつもりらしい。

もう一度書きます。ブブカゼロで髪の毛は100%生えない、と。

ブブカゼロに副作用は?

ブブカゼロの副作用

リニューアルによって色々と変更を加えてきたブブカゼロに副作用はあるのか?

まあ、常識的に考えれば副作用など存在しない。

発毛剤と違い強い作用がない育毛剤に副作用があるとは考えにくい。そもそも発毛剤であるミノキシジル外用薬ですら、頭皮のかゆみや炎症といった軽い副作用が低頻度で起こる程度。

ましてブブカゼロはアルコールフリーであるため、エタノールにアレルギーがある人でも比較的安心して使える。

とはいえ、フェノキシエタノールのような防腐剤や、多くの成分を溶かし込むための界面活性剤は使用されているので、それが合わない人には頭皮のかゆみや発疹程度の副作用が出る可能性は否定できません。

また、臨床試験が行われ副作用や有害事象が洗い出されている医薬品より、そういった試験を行っていない医薬部外品のほうが信用できないという専門家の意見もあります。

まあ、薄毛を改善する効果など持ち合わせていないブブカゼロに副作用があるとは思えないけどね。

当サイトのお決まりのセリフになるが、1万円以上出してブブカゼロを買ったはいいが、髪の毛が全然生えなくて絶望感を味わうのが最大の副作用だろう。

ブブカゼロに初期脱毛はない

ブブカゼロに初期脱毛?そんなものあるはずがない。

高い発毛効果がある発毛剤を使用したことによって、これまで乱れていたヘアサイクルが正常に戻ることに伴い、頭皮はAGAの影響によって生えた不健康な髪の毛を排除し健康な髪の毛を生やそうとします。それが初期脱毛のメカニズム。

一方、ブブカゼロに発毛効果は存在しません。考えられる効果は、頭皮環境を整えたり血行促進させたりして抜け毛を減らす程度のもの。初期脱毛が起きる理由などひとつも見当たらない。

ブブカゼロを使っても髪は生えないし初期脱毛も起きないから安心して使え。それがあなたの求めるものならな。

【朗報】金目的の提灯記事が減る可能性

ブブカのアフィリエイト記事が減る?

無駄に多い成分数、過剰に持ち上げられたマジョラムエキスやM-034、健康増進目的に鞍替えしたサプリメントなど、マイナス面が目立つ印象があるブブカゼロ。しかし朗報もあります。

それはリニューアルに際し大手ASPの広告出稿を取りやめたこと。

サイトを運営している人間がアフィリエイト・サービス・プロバイダ(ASP)を通じて企業と提携、サイト内に広告リンクを貼り、そのリンク経由で商品が売れると報酬が支払われる「アフィリエイト」というシステムがあります。

ブブカの販売会社はこれまで大手ASPに登録し、ブブカを売ってくれたサイト運営者に報酬を支払っていましたが、ブブカゼロに切り替えるタイミングでほとんどのASPから撤退しています。

これはつまり、検索結果に提灯記事が少なくなることを意味しています。

育毛剤の検索結果は信用できない

チャップアップやイクオスを調べたことがある人は分かると思いますが、検索結果にはこれらの育毛剤を異常なほどヨイショする提灯記事がうんざりするほど並んでいますよね。「最高の育毛剤だ」とか「チャップアップがおすすめ」とか。

ハゲに対しては水と大して変わらない存在にもかかわらず。

これらはすべてアフィリエイトの報酬を高く設定しているから起きること。チャップアップやフィンジアにいたっては、自分のサイト経由で1本売るだけで2万円とか受け取れることもざらだから、ヨイショにも力が入る。

ブブカはこういった育毛剤に比べ元から報酬はかなり低めに抑えられていたため、チャップアップやフィンジア、イクオスに比べれば提灯記事は少なめでした。しかしリニューアルに際しアフィリエイトでの広告出稿をほとんど取りやめています。

育毛サイト運営者にしてみれば紹介しても金にならない育毛剤の記事を書くのは時間の無駄。ゆえにブブカゼロの提灯記事はかなり少なくなることが予想されます。

むしろ今後はチャップアップやイクオスなど高額報酬を設定する育毛剤の噛ませ犬としてディスられる立場になるだろう。金にならない目クソより金になる鼻クソをおすすめするのが育毛サイトの正義だからな。

ただ大手ASPへの広告出稿は取りやめたものの、聞いたこともないASPに広告を出稿している気配があり、ブブカゼロの提灯記事が検索上位に並んでいるんですよね。

笑えるのは、ブブカゼロは2018年6月からデリバリーを開始したにもかかわらず、2018年6月時点で提灯記事には使用して2ヶ月、3ヶ月後の体験談が書かれていること。金目的ならなんでもする育毛サイト運営者の程度の低さが垣間見える。

なんの発毛根拠もないマジョラムエキスやM-034を持ち出しブブカゼロをヨイショするサイトには騙されないようにしてください。体験談も基本的に嘘だから。

ハゲはブブカゼロに期待するな

ブブカ、チャップアップ、イクオスの育毛剤は発売当初、天真堂のソヴール08をそのまま使用。それぞれがリニューアルした現在もベースは同じ、育毛サプリメントとのセットが売りという点も同じとあって、この3つはガチガチのライバル関係。

そのため、これらは育毛剤や育毛サプリメントはリニューアルに際し成分数や含有量を増やす「進化」という名のパフォーマンスを行ってきた歴史があります。

そんな中で大きく方向転換したのがブブカゼロ。育毛剤に関しては従来の成分、含有量増量というスタンスであるものの、サプリメントから育毛色を排除。育毛面はマジョラムエキスと10倍配合のM-034で訴求する方針なのだろう。

本来育毛サプリメントというカテゴリはなくただの健康食品。発毛・育毛根拠など一切存在しない気休め商品であるため、サプリメントを大幅変更したブブカゼロが持つ血行促進や保湿などによる抜け毛予防効果は変わらないでしょう。

ただ、ハゲはそれを望んでいるのか?

薄毛に悩む男性が求めるものは何か。髪の毛が生える発毛効果もさることながら、「これを使えばハゲが改善するかもしれない」という希望も含まれるのではないだろうか?

体の外側と内側の両方から育毛を目指せるというのがブブカの大きな売りであったはず。外用と違い内服するサプリメントは効果の有無にかかわらず確実に体に吸収されるという安心感もあったでしょう。

それが一転して育毛剤のみでAGAに対抗する商品に。

科学的・医学的に見れば確かに効果は変わらない。発毛しない育毛剤と育毛すら望めないサプリメントという組み合わせに変わりはないですからね。

ただ、ハゲの立場からすれば魅力が削がれたと感じる人も多いはず。ブブカゼロにリニューアルされても従来品と比べ効果は何も変わらないが、ハゲの希望という点においては改悪と言わざるを得ない。

価格は据え置きの定期11,664円。髪の毛が生えない育毛剤に、ハゲが望みもしない健康サプリメントを付けてこの値段なら、チャップアップやイクオスに流れる人間も多い気がします。それらもAGAにとってはゴミみたいなものだがな。

ブブカゼロへのリニューアルでAGAに対する育毛関連商品の無意味さに気付き、フィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルといったAGAへの効果が実証されている発毛剤の使用に結びつけば幸いです。

発毛効果など一切ないブブカの新しい名称が「ブブカゼロ」…商品の性質を的確に表現した見事なネーミングという受け止め方もできるな。

【追記】ブブカゼロとサプリのセット廃止に

ブブカゼロへのリニューアルに際し育毛サプリメントからただの酵素サプリメントに変更になったのは前述の通り。それによりただでなくても生えないブブカは、より役に立たない商品に。

当然ながら消費者から不満の声が上がっていたでしょうし、メーカーも改悪であることに気付いたのか、酵素サプリのセットは廃止されスカルプシャンプーとブブカゼロのセットに一本化されました。

スカルプシャンプーって…育毛サプリメントもAGAには全く役に立たないが、それでもシャンプーよりかは気休めになる。サプリなら一応栄養補給もできるしね。何がしたいんだこのメーカー?

まあ、酵素サプリメントもスカルプシャンプーも“気休めにもならない役立たず”という点では同等。私個人としては「勝手にすれば」という印象しかないが、これに期待を寄せる薄毛の人はこれで毛が生えると勘違いしないように。

生える生えないは別として、育毛剤と育毛サプリメントのセットというパッケージが受けて人気になったブブカ。にもかかわらず育毛サプリメントを廃止しシャンプーに替えるとは…迷走しているなぁ。

ちなみにブブカゼロとスカルプシャンプーがセットになった定期コースの価格従来通り11,880円です。ブブカサプリやザエンザイムの定価が税込6,600円。一方のスカルプシャンプーは税込3,190円。

ああなるほど、利益を追求した実質値上げね。

【追記】景品表示法違反で消費者庁から措置命令

ブブカゼロが消費者庁から景品表示法違反で措置命令

ここまでブブカゼロに対し、「成分に科学的根拠はない」「発毛効果は一切ない」と訴えてきましたが、2021年にブブカゼロの悪質さを決定付ける出来事が起きました。

それは根拠のない過剰な広告を表示した点を消費者庁が景品表示法違反と認定し措置命令を発出するという、極めて重いもの。

具体的には「90%がフサフサになった育毛剤」「たった2ヶ月で髪がフサフサになった」などの表現に対し、裏付けとなる合理的な根拠がないことから、景品表示法に違反し実際のものより著しく優良であると誤認させると判断したもの。

要は「メーカーが謳うマジョラムエキスなどの発毛効果に科学的根拠はなく、ブブカゼロを販売するT・Sコーポレーションは育毛剤を売るために消費者を欺いている」と国が認定したことと同義

措置命令を受けT・Sコーポレーションは公式サイトにて以下の発表を行いました。

ブブカゼロ景品表示法違反のお詫び

措置命令には「本件商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること。」とあるため、公式サイトに掲載したのでしょう。

しかし「一般消費者に周知徹底すること」と言われているわりに、掲載している位置は公式ショップの一番下であるうえに、「BUBKA ZEROに関する措置命令について」をクリックしない見られない仕様。

文面を見ても、自社に都合のいいことばかりを書き連ね薄毛に悩む消費者を欺き利益を積み重ねてきた反省の色は見られない。命令を受けたから仕方なく謝罪文を掲載しました感がありありと。

まあ、言葉巧みに薄毛に悩む消費者のミスリードを誘い商品を購入させる手法に関しては、どの育毛剤メーカーも多かれ少なかれ行っているんですけどね。T・Sコーポレーションは運悪く“みせしめ”にされた感もある。

とはいえ、今まで藁をも掴む思いでブブカゼロに救いを求め、そして散っていった先人たちの無念を考えると、T・Sコーポレーションに同情の余地は一切ないが。

育毛剤を疑え

ブブカゼロに出された措置命令。ここで重要視したいのは、T・Sコーポレーションが悪質な宣伝を行ったことではなく、育毛剤には発毛根拠が存在しないという点なのではないでしょうか。

前述の通り育毛剤メーカーは発毛を匂わせる過剰な宣伝を多かれ少なかれ行っています。これは社の売り上げや存続に関わることなので、こういったグレーな表現が無くなることはないでしょう。

そのため大事なのは私たち消費者が「育毛剤は発毛に対する科学的根拠がないから育毛剤なんだ」という正しい認識を持つこと。発毛に対する明確な科学的根拠があれば発毛剤として医薬品の承認を受けているでしょうからね。

インターネットを中心に販売する育毛剤としてトップクラスの人気を誇るブブカゼロに対する消費者庁の措置命令。これを機に薄毛に悩む多くの人が育毛剤に対する認識を改めることができれば幸いと存じます。

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