フィンジアで髪は生えないという事実
近年増えているキャピキシルを配合した育毛剤(化粧品)の中においてフィンジアは後発ということもあり、いくつかのメリットが存在します。しかしそれと髪の毛が生えるかどうかは別問題。
近年注目されているとされるキャピキシルは「ミノキシジルの3倍の育毛効果」というデータを引っさげ、色々な育毛剤に配合されるようになってきており、フィンジアもそのひとつになります。
ただ、キャピキシルを配合した育毛剤(厳密には化粧品)は、開発メーカーであるカナダのLUCAS MEYER COSMETICS社に支払う使用料の問題なのか非常に価格が高く、多くの商品はお得な定期コースですら10,000円以上してしまいます。
そんなキャピキシル育毛剤(化粧品)の中でも後発の部類に入るフィンジアは、キャピキシルをはじめ「ミノキシジル誘導体」と呼ばれるピディオキシジルを配合しつつ低価格を実現しています。
キャピキシルを配合した育毛剤の中でも屈指の人気を誇るフィンジア、果たしてどれほどの効果がありどのくらい低価格なのか、そして使う価値があるのかどうかについて取り上げてみたいと思います。
- フィンジアとは?
- キャピキシルで毛は生えない
- ピディオキシジルとミノキシジルは違う
- フィンジアのその他成分は微妙
- フィンジアは化粧品という事実
- フィンジアの価格は高い
- フィンジアがおすすめされる本当の理由
- フィンジアの最大の問題点
- フィンジアに発毛効果なし
フィンジアとは?
フィンジアの効果や成分に言及する前に、まずはフィンジアがどういった商品なのか簡単に説明しておきます。
フィンジアは薬用プランテルなどを販売する株式会社ユーピーエスから2015年に発売されたスカルプエッセンスで、キャピキシルを配合する商品としては比較的後発の部類に入ります。
成分的にはキャピキシル5%に加えピディオキシジルを配合しているため、ボストンスカルプエッセンスに近いのが特徴。なお、ピディオキシジルの濃度はボストンより高い2%とし、かつ価格も安いのが大きな強み。
一方で、それ以外の成分は10種程度と簡素。このあたりがキャピキシル育毛剤の中では安価である理由かもしれません。
また、内容量は50mlと少ない。ミノキシジル外用薬やキャピキシル育毛剤のほとんどが60mlを採用しているため、フィンジアは1回に使用できるキャピキシルの量はどうしても少なくなってしまうのは大きなデメリット。
黒字に金の文字を採用するなど高級感にこだわっているようで、「ザ・ラグジュアリーヘアトニック」というキャッチコピーを展開している点は、うすら寒さを通り越して痛々しさすら感じます。
発毛効果はおろか育毛効果すらない、ただの化粧品の養毛剤が「ラグジュアリー」って…まあ、毛を生やす効果がないフィンジアに毎月1万円を投入できる人間は、ある意味ブルジョワジーといえる。
ブルジョワジーに見合う養毛剤=ラグジュアリーという解釈か?
ハゲの立場からすると、高級感にこだわるより内容量や成分にこだわり、1回に使用できるキャピキシルの量を少しでも増やしてくれよと感じることうけあい。フィンジアはそんな感じの商品です。
キャピキシルで毛は生えない
フィンジアの主な成分といえばキャピキシル。これを語らずしてフィンジアの効果や価値を量ることはできません。
フィンジアに配合されるキャピキシルはカナダのLUCAS MEYER COSMETICS社が開発した成分で、当初はまつ毛の育毛剤で使用されていましたが、同じ毛である髪の毛にも効果があるとして育毛分野にも進出してきました。
そんなキャピキシルの最大の売りは「発毛成分ミノキシジルの3倍の育毛効果」。それが真実であるなら世界中のハゲにとって救世主になることは間違いありません。
そのミノキシジルの3倍とされる育毛効果の根拠は下図のデータにあります。
厳密にはキャピキシルではなく、構成物質のひとつであるアセチルテトラペプチド-3がミノキシジルに比べ髪の毛の成長を3倍促進させたというもの。
上図のデータは衝撃的なものですが、これは開発メーカーであるLUCAS MEYER COSMETICS社が提供するデータで信憑性や客観性には疑問を抱かざるを得ません。なぜなら開発メーカー以外の試験データが見当たらないから。
キャピキシルは「アカツメクサ花エキス」と「アセチルテトラペプチド3」の2つの成分を配合して作られるのが特徴。
中でもアカツメクサエキスにはプロペシアなどに使われる発毛成分「フィナステリド」同様、5αリダクターゼを阻害し薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を抑える効果がある…とされています。
しかしそういった根拠を示すデータや論文が一切見当たらないのです。世界中の論文を掲載しているサイトで調べてみても、キャピキシルについて検証しているものは皆無。
同じく5αリダクターゼを阻害する発毛成分フィナステリドやデュタステリドはうんざりするほどの研究データが出てくるのに…です。
開発メーカーが公表しているデータから「キャピキシルやそれを配合するフィンジアには発毛根拠がある」とする声もありますが、そんな乱暴な話はありません。それを認めるのは医学界に対する冒とくと言っても過言でないでしょう。
ただ、まともな自社データすら存在しない日本の育毛剤成分に比べれば、客観性がないとはいえしっかりと研究している海外の育毛成分はまだましな方でしょうか。
それでもキャピキシルの発毛効果はエビデンス(科学的根拠)にはほど遠い。せめてどこかしらの国で発毛成分と認められてから出直してくるべきでしょう。
そしてキャピキシルを主成分とするフィンジアにも当然発毛効果はありません。
キャピキシル登場からすでに7~8年ほどの歳月が経過したにもかかわらず、キャピキシルに関する新たなデータや試験の情報は一切出てきません。結局はその程度の成分ということなのでしょう。
ピディオキシジルとミノキシジルは違う
次に取り上げるのはフィンジアに2%配合されている「ピディオキシジル」。キャピキシルに次ぐ目玉成分と言ってもいいでしょう。
このピディオキシジルはミノキシジルと非常に似た分子構造をしており、それだけに「ミノキシジル誘導体」なんて呼ばれ方をする場合も。
しかしこれは非常に無理がある話。
分子構造が似ているから同じような働きをするなんて極めて乱暴な話ですし、何より「ピディオキシジルには副作用がない」として売り込まれているあたりに胡散臭さを感じざるを得ません。
「ミノキシジルに似た構造だから同じような効果があるけど副作用はない」なんて虫のいい話があるとは考えられないのです。高い効果が望める薬には相応の副作用があるという常識からもかけ離れています。
ちなみに、開発メーカーであるインドの「クマールオーガニックプロダクツ社」では下図のようなデータを公表しています。
出典:SlideShare
マウスを使った実験でピディオキシジルの効果を調べているらしく、お決まりのようにミノキシジルと比べています。育毛成分が比較対象とするのは決まってミノキシジルというあたりに同成分の偉大さが見て取れる。
そして、この図ではグラフと写真の真ん中がミノキシジル、グラフの右と写真の下がピディオキシジルの効果を示しており、ミノキシジルと同等の効果が出たとしています。
マウスの実験でミノキシジルと同等の効果が出たから、人間に対しても同じ効果が望めるとでも言うつもりなのだろうか? どう考えても無理があります。
ちなみにもうひとつのデータが存在します。それがこちら。
培養細胞を用いて線維芽細胞の活性具合を調べたもので、左はミノキシジル、右がピディオキシジルのものになります。ここでもミノキシジルと同等の効果が出たとのこと。
培養細胞のデータを持ち出すなら、フィンジアに配合されているキャピキシルはミノキシジルの3倍の効果が出ていますよね。でもそれは客観性のない自社データであることから、発毛効果の根拠とは口が裂けても言えない。
じゃあ培養細胞を用いた自社試験でミノキシジルと同等の効果が出たとするピディオキシジルは? どう考えてもキャピキシル以下の成分ということになります。データも少ないし。
そして、分子構造はミノキシジルに酷似、効果もミノキシジルとほぼ同等なのに副作用は一切ありません。…て、ずいぶん都合の良い成分があるもんだなと感じる。こんなもんで髪が生えたら苦労はしません。
フィンジアはこのピディオキシジルを前面に押し出していますが、これをもって髪の毛が生えると考えるのはあまりにも無理がある。
フィンジアのその他成分は微妙
今をときめくキャピキシル5%とピディオキシジル2%を配合するフィンジアですが、それ以外の成分に目を向けると、育毛剤の定番成分であるビワ葉エキスやヒオウギエキス、センブリエキス、カプサイシンなどが並んでいます。
フィンジア(FINJIA) | |
---|---|
成分 | エタノール 水 BG ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド(ピディオキシジル) アセチルテトラペプチド3(キャピキシル) アカツメクサ花エキス(キャピキシル) パンテノール センブリエキス ビワ葉エキス 褐藻エキス グリチルリチン酸2K トウガラシ果実エキス ボタンエキス フユボダイジュ花エキス ヒキオコシ葉/茎エキス ヒオウギエキス キハダ樹皮エキス メントール グリセリン クエン酸Na クエン酸 デキストラン PEG40-水添ヒマシ油 ラウラミンオキシド フェノキシエタノール |
育毛剤の成分としていたって普通かつ定番の成分が名を連ねており、しかも全成分の種類は少なめと言わざるを得ません。
まあ育毛剤なんてどんなに多くの成分を突っ込んだって髪は生えませんし、そもそもフィンジアは厚生労働省に医薬部外品として認可された育毛剤ですらない。
とはいえチャップアップやイクオスなど無駄に多くの成分を配合した育毛剤が人気である点を考慮するに、成分量が多いほうが効くと勘違いしている人が多いのも事実で、そういった面でフィンジアの成分の少なさはちょっと不利かもしれません。
そのへんがキャピキシル育毛剤としては比較的安価である理由でしょうか。
キャピキシルやピディオキシジルはもちろんのこと、フィンジアの成分が薄毛改善にとっていかに無駄なものか、もう少し詳しく見てみましょう。
センブリエキス
主に血行促進効果があり、非常に多くの育毛剤に配合されているのがセンブリエキス。「これ入れときゃ効く感じがするだろう?」的な考えが透けて見えるほど。リンドウ科の植物で生薬として使用されることも。
育毛分野では血行促進が薄毛に効果があるという印象操作が凄まじく、「血行が良くなれば頭皮に十分な栄養や酸素が行き渡って髪の毛が生える」という定型文がそこかしこに踊っていることでしょう。
しかし、遥か昔から血行促進が髪の毛を育てると信じた薄毛男性が、必死になって頭皮マッサージをしたものの、まったく効果がなかったという歴史を見ても、血行促進が発毛にとっていかに無駄かが分かるでしょう。
実際、血行促進が薄毛改善に効果があるという根拠は存在しません。
そもそも私たちの薄毛は頭頂部や生え際だけが薄くなるAGAですよね。もし頭皮の血行が原因でハゲるのであれば、髪の毛全体が薄くなるはず。つまりAGAである時点で血行など関係ないのです。
センブリエキスで薄毛改善? 完全に嘘です。
ビワ葉エキス
太古の昔から様々な治療に使われてきた歴史があるビワの葉。主な作用は抗炎症作用や血行促進効果となっています。
その程度の作用なら納得できる面があるものの、育毛剤に配合されるビワ葉エキスの話になると、どこもかしこもなぜか成長因子FGF-7や、髪の毛の成長を阻害するとされるFGF-5といった文言が踊る。右ならえ的に。
検索で上位表示される育毛サイトがお決まりのように「ビワ葉エキスはFGF-7の生成を助け、薄毛を誘発するFGF-5を抑制する」と書いているため、育毛や発毛に詳しくない人は「ビワ葉すげー」と感じてしまうことでしょう。
しかし、ビワ葉エキスがFGF-7やらFGF-5やらに働きかけるなんて根拠は一切ありませんからね。
どこかの育毛剤や育毛サイトがビワ葉エキスの効果を過剰に書いた結果、他のサイトがそれを真似しただけ。事実、それを証明する根拠やデータを示しているサイトは一切存在しないでしょう?
そんなビワ葉エキスをしっかりと配合しているのがフィンジア。当然髪の毛が生えるわけもありません。
褐藻エキス
育毛剤の流行り成分褐藻エキス(海藻エキス)。
M-034などに、代表されるように育毛業界あげて海藻を持ち上げようとしているが、これにも一切の科学的根拠はありません。海藻エキスで髪の毛が生えるなんてデータや研究は世界中見渡しても存在しないのです。
でもフコイダンなどによって保湿はします。とはいえ皮脂が多い傾向がある男性の頭皮を保湿しても育毛には役に立ちません。
ちなみにフィンジアは他の育毛剤と違い、褐藻エキスを無駄にプッシュすることはしていない。キャピキシルとピディオキシジルにすべてをかけている商品だから当然だろうが。
グリチルリチン酸2K
センブリエキスと並んで育毛剤の定番成分であるグリチルリチン酸2K。グリチルリチン酸ジカリウムともいう。
一般的な育毛剤では有効成分として配合されており、抗炎症作用が主な効果。フィンジアは化粧品であるためその他の成分扱いになります。
抗炎症作用によって頭皮環境を改善するというのがお決まりの売り文句ですが、脂漏性皮膚炎などハゲの原因になるほどの炎症にはまったく効果がありません。明らかな炎症やフケがある人は素直に医薬品のケトコナゾールを使うべき。
フィンジアなどに配合されるグリチルリチン酸2Kは一応抗炎症作用があると認められているが、薄毛になるほどの炎症には効果がないという体たらくに「何のために入っているの?」と問いたくなる典型成分。
もちろん男性型脱毛症(AGA)に対して効果がないのは言うまでもありません。
フィンジアは化粧品という事実
これまでも何度か書いているように、フィンジアはただの化粧品。
他の育毛サイトではこれを都合よく解釈し「成分の自由度が高い化粧品というジャンルをあえて選択している」と書いている場合もあるでしょう。確かに医薬部外品になると配合する成分に一定の制限がありますからね。
フィンジアはなぜあえて信頼性の低い化粧品に甘んじているのでしょうか?理由は簡単、キャピキシルは医薬部外品の成分として認められていないから。これを配合するということは医薬部外品の育毛剤を名乗ることを諦めるのと同義なのです。
しかし化粧品であるということは、髪の毛が生える発毛効果はおろか育毛効果すら保証しない商品ということになります。つまり抜け毛予防や発毛促進の効果すら存在しない可能性が高いのです。髪の毛を育てる? 無理です。
「育毛に効果的」と散々謳いまくっている、センブリエキスやビワ葉エキス、グリチルリチン酸2Kなどは、女性が顔の肌に使う化粧品にも多く使われる成分。本当に育毛に効果的なら顔の毛が濃くなって困るだろうに。
医薬部外品の育毛剤ですら髪の毛を生やす発毛効果は一切ないのに、化粧品でどうしようというのか? 薄毛が治らなくとも頭皮が保湿されれば満足ですか? なんとなく血行が良くなった気分になれば御の字?
違いますよね。こういった商品を使う以上、髪の毛が生えなければ意味がない。
世界的に発毛効果が認められた医薬品の発毛剤がフィンジア以下の価格で処方・購入できるのに、わざわざ化粧品を使う理由はなんですか? 保湿など頭皮環境の改善を目的にしているならこれでも十分ですが。
何を目的にこういったものを使うのか、今一度思い返してみてください。
フィンジアの価格は高い
ミノキシジルの3倍の育毛効果を持つとするキャピキシルを5%、ミノキシジルと同等の育毛効果を持つとされるピディオキシジルを2%配合するフィンジア。
その価格を見てみると…
商品名 | 送料 | 価格 |
---|---|---|
単品購入 | 640円 | 12,800円 |
定期コース | 無料 | 9,980円 |
とても高い。しかも内容量はキャピキシル育毛剤(化粧品)の中では最も少ない50mlであるため、そういった点で割高感も。
これでもフィンジア発売時はキャピキシル育毛剤の中で最も安かったものですが、バイタルウェーブの発売やボストンの値下げによってそのアドバンテージもなくなってしまいました。
医薬部外品の育毛剤ですらない化粧品の養毛剤が1万円というのは、さすがにどうなのだろう?
ライセンスなどの問題で他の成分より多少コストがかかるのは理解できるものの、業界全体でキャピキシルをプレミアム化しようという狙いも確実に存在するのでしょう。
アメリカ製のミノキシジル16%の発毛剤「フォリックスFR16」が5,000円程度で買えるのにフィンジアは1万円。
考えようによってはキャピキシルはミノキシジルの3倍の効果だから5%×3倍で15%相当。そこにミノキシジルと同等の効果を持つピディオキシジルが2%配合されているから、15%+2%で計17%か。
こう考えればフォリックスFR16より効果的という考え方も。
…このかなり苦しい計算、ベアクローを両手につけるだの、2倍ジャンプするだの、3倍回転するだの言っていたウォーズマンを思い出したよ。
「高いほど良いに決まっている」という価値観の持ち主にとってキャピキシルローションはうってつけの商品といえるでしょう。ただ、髪が生えないのはもちろん、抜け毛予防や育毛効果すらないのは言うまでもありません。
フィンジアがおすすめされる本当の理由
ネットで育毛剤を調べると提灯記事が一番目に付くのがチャップアップ。手放しで絶賛する記事、ネガティブなタイトルで訪問者を釣りつつ最終的にはおすすめする記事などあの手この手でチャップアップを売ろうとしてきますよね。
そしてキャピキシル育毛剤として圧倒的な提灯記事数を誇るのがフィンジアです。
薄毛に寄り添っているように見せかけて、効きもしない育毛剤を猛プッシュする大規模キュレーションサイト「ヘアラボ(旧ハゲラボ)」が、主にチャップアップとフィンジアをおすすめしていることからもその傾向が伺えます。※ヘアラボはすでに閉鎖されています。
なぜここまでフィンジアがプッシュされるのか?
理由は簡単、アフィリエイト報酬が極めて高額だから。
一定のアクセスや成果が望めるサイトであれば自サイトのリンク経由で1本売ると2万円程度の報酬を得られるなんてこともザラ。チャップアップとフィンジアは育毛サイト運営者にとって極めて美味しい商品なのです。
1本売って2万円。もしあなたが育毛サイトを運営していたらどうしますか? 他のサイトに負けないほど目を引く記事を書いてフィンジアを売ろうとしますよね。
キャピキシル育毛剤(化粧品)のみに限れば、成分や価格的にDeeper3Dやバイタルウェーブのほうがまだまし。髪は生えないが客観的に見て商品としての魅力はこれらの方が上です。
しかしフィンジアがおすすめされる。それはひとえに報酬が高いから。
大絶賛のチャップアップにしてもフィンジアにしても、異常なほどの広告費をばらまきアフィリエイターを魅了、提灯記事を書かせているだけの商品なのです。
効果? 薄毛の人に寄り添う? そんなもん二の次三の次どころか、まったくもってどうでもいい問題だよ、金の前では。「金さえ儲かればハゲなんかどうなっても構わない」という連中が集まっているのが育毛業界なのですから。
重ねて書きますが、フィンジアには育毛効果も発毛効果もありません。
フィンジアの最大の問題点
発毛効果はおろか育毛効果すら期待できないフィンジア。
ただし勘違いしないで欲しいのは、フィンジアの公式サイトではそれほど過剰かつ法律ギリギリの表現を使っているわけではないということ。一番質が悪いのは嘘や過剰な表現を使っている個人や法人の育毛サイト。
まあ、こういった売り込みを見越して高い報酬を設定し、かつ育毛サイトが嘘を書き連ねていても黙認している育毛剤メーカーも同罪ですけどね。育毛サイト運営者に支払われる高額な報酬が商品価格に乗っていることも忘れてはならない。
仮にもしフィンジアがアフィリエイトによる広告を取りやめたらどうなると思う?
これまでフィンジアを猛プッシュしていた育毛サイトは記事を削除するか、フィンジアを“噛ませ犬”にして別の育毛剤を勧める記事を書くでしょう。
そう、結局フィンジアの一番の問題点は、育毛サイトに対し異常なほど高額な報酬を支払っていること。自社のサイトでは過剰な表現を控えていても、高額な報酬に目がくらんだ育毛サイトは過剰な表現や売り込みを行います。
そしてそれは本当の情報が欲しい人間にとって悪影響しかありません。「フィンジア」で検索してごらんなさい。何だかんだ理由を付けてフィンジアを売ろうとするサイトが上位にずらっと並ぶでしょう。
私がこのサイトでそれに対するアンチテーゼ的な記事を書いても焼け石に水。物量が違いすぎます。
しかも私のような批判的な記事を書く人間にはメーカー側が削除依頼や修正依頼を平気で出してきます。発毛効果や育毛効果を謳うなど、薬機法に抵触しかねない過剰な表現で売り込んでいるサイトには目をつぶるのに。
とりあえず金目的のサイトには絶対に騙されないでください。
フィンジアに発毛効果なし
ここまで書いてきたように、フィンジアは個人的に一切おすすめできません。
ネット上には他の育毛剤同様フィンジアをおすすめするサイトやブログが溢れているものの、そういったサイトはフィンジアを1本売れば高額なアフィリエイト報酬が受け取れるので必死にプッシュしているにすぎません。
フィンジアは定期コースで約10,000円しますが、そのお金が出せるなら現時点で発毛最強の組み合わせ…いわゆる3種の神器的な「デュタス+ミノタブ+フォリックスFR16」をすべて使ってもお釣りが来ます。
さすがにこの3つを使うと副作用のリスクをある程度考慮する必要はあるものの、「ミノキシジルの3倍の“育毛効果”」を謳うキャピキシルを配合するフィンジアより遥かに高い発毛効果があるのは間違いないでしょう。
とはいえ、日本の商品に比べ信頼性の面で不安が存在すると言わざるを得ない個人輸入を手放しでおすすめするつもりはありません。
個人輸入に懸念を感じている場合でもフィンジアなどの化粧品は使わず、医療機関でプロペシアやザガーロを処方してもらってください。価格的にフィンジアより安いし効果は比べるまでもない。
内服薬に不安があるなら、リアップX5プラスネオでもいいでしょう。
フィンジアに含まれるキャピキシルやピディオキシジルは、発毛成分ミノキシジルとの比較に躍起になるあまり「3倍」「誘導体」なんて言葉を用いていますが、現状は発毛成分はおろか育毛成分でもないただの化粧品成分です。
発毛効果も副作用もない化粧品とはいえ、フィンジアに1万円の価値を見出せるというのであれば止めはしません。しかし本気で発毛させたいのであれば、もっと有意義なお金の使い方があるはずです。
フィンジアがせめて育毛剤であれば、私が行える最大限のフォローとして「抜け毛予防や育毛・発毛促進効果くらいは期待できるかも」と書くんですけどね。化粧品である以上これらの効果に言及することすらできません。
お金だけの問題ではありません。フィンジアを使用しているその期間にもAGAは確実に進行し、治療をより難しいものにしてしまいます。
本気で薄毛を改善させたいのであれば、時間とお金を無駄にしたくないのであれば、薄毛改善の最短距離である「発毛剤を使用する」という選択を。
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