フォリックスFR02は女性用で最高の発毛剤か

女性にフォリックスFR02

これまで選択肢がほとんどなかった女性用の発毛剤においてフォリックスFR02という新たな発毛剤が発売されました。女性用としては限度とされる2%のミノキシジルに加え様々な育毛成分を配合しています。

女性の薄毛が増えていると叫ばれる昨今。女性用の育毛剤は数多く販売されているものの、どれも薄毛を治療する効果がないのが実情。だからといって女性が使える発毛剤は限られる現実があります。

女性が唯一使える発毛成分ミノキシジルも国内では大正製薬のリアップリジェンヌしか存在しないなど選択肢は限られている中、フォリックスFR02は副作用の心配がほとんどない外用発毛剤として最高の効果をもたらしてくれそう。

まだまだ口コミなどが少ないフォリックスFR02ですが、できる限りの情報と期待できる効果、そして副作用の程度など詳しく紹介していきます。

    目次
  1. フォリックスFR02とは
  2. 女性はなんでミノキシジルしか使えないの?
  3. フォリックスFR02の全成分
  4. フォリックスFR02の主要成分
  5. リポスフィアテクノロジーの浸透力
  6. フォリックスFR02に副作用は?
  7. 初期脱毛はあるのか?
  8. フォリックスFR02の価格
  9. 他の女性用発毛剤と比較
  10. フォリックスFR02はベストの選択か?

フォリックスFR02とは

「フォリックスFR02」と言われても聞いたことがない女性がほとんどでしょう。

フォリックスFR02は他では考えられないほど高いミノキシジル濃度で男性に人気だった「ポラリス」というアメリカ製発毛剤の後継商品になります。

どれくらい高濃度だったかというと、日本のリアップX5プラスなど男性用ミノキシジル外用薬の世界的なスタンダード「5%」の3倍超になる16%が存在したほど。「ミノキシジルが濃ければより効くだろう」というアメリカ的発想。

そんなポラリスでしたが、2017年8月頃から商品の供給に問題が出るようになり取り扱う業者が激減。それと入れ替わるように発売されたのがフォリックスシリーズということになります。

フォリックスは従来のポラリスとほぼ同じ成分、商品構成に加え、同製品の独自技術とされていたリポスフィアテクノロジー(後述)をも引き継いでいることから、関係性の深い企業と見られています。メーカーも同様にアメリカですしね。

従来のポラリスはミノキシジル濃度5~16%の計5つがラインナップされていましたが、どれもが男性用。しかしフォリックスになって女性用のFR02が追加され計6つの商品構成に。

つまり、フォリックスFR02はポラリスからフォリックスに替わって唯一新たに追加された商品ということになります。

女性はなんでミノキシジルしか使えないの?

日本で「髪の毛が生える・発毛する」と認められている発毛成分は以下の3つ。しかし女性はこの中でミノキシジルしか使用できません。

  • フィナステリド
  • デュタステリド
  • ミノキシジル

フィナステリド(商品名:プロペシア)とデュタステリド(商品名:ザガーロ)といった発毛剤はAGAクリニックや皮膚科などで広く処方されています。

これらは薄毛の原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を抑制する効果があるため男性に対しては高い発毛効果を示すものの、女性には効果がないばかりか妊娠している人にとっては胎児の成長を妨げる恐れがあるとして使用を禁じられています。

これは万国共通の認識であり、世界的に見ても女性が使用できる発毛剤というのはミノキシジルしかないのです。

ミノキシジルが女性の効く理由

ではなぜミノキシジルは女性も使えるのか?

フィナステリドやデュタステリドが男性ホルモンに影響するのに対し、ミノキシジルは毛根部分を包んでいる毛包に作用し毛母細胞の分裂・増殖を促し発毛させるという特徴があります。

フィナステリドやデュタステリドは男性型脱毛症(AGA)の原因物質に作用して薄毛を改善するのに対し、ミノキシジルは単純に髪の毛を生やす効果があるから女性にも使えるのです。

フォリックスFR02の全成分

フォリックスFR02は女性用のミノキシジル外用薬の世界的な標準となっている2%を配合している以外にもいろいろな育毛成分が含まれています。

まずは全成分を見てみましょう。

フォリックスFR02
成分
プロパンジオール
エタノール(SDA 40B-190溶媒)
乳酸
ミノキシジル2%
アジピン酸ジイソプロピル
ジブチルヒドロキシトルエン
ピロ亜硫酸Na
アデノシン
BG

PPG-26ブテス-26
PEG-40水添ヒマシ油
アピゲニン
オレアノール酸
ビオチノイルトリペプチド-1
メントールクリスタル
セイヨウハッカ油
アゼライン酸
加水分解コムギタンパク
プロシアニジンB2
ビオチン
リン脂質
エスシン
シトステロール
葉酸
シアノコバラミン
ナイアシンアミド
パントテン酸
ピリドキシン
リボフラビン
チアミン/酵母ポリペプチド

一般的にミノキシジル外用薬は主成分であるミノキシジル以外大した成分は入っていないもの。しかしフォリックスFR02はアデノシンやアゼライン酸、プロキャピルなど多くの育毛成分を配合しているのが特徴。

ぶっちゃけ、ミノキシジル以外の成分だけでも日本で市販されている女性用育毛剤よりはるかにましなレベル。

なぜなら、ミノキシジル以外はエビデンス(科学的根拠)に乏しいとはいえ、何の根拠もデータもない成分ばかりで構成されている日本の育毛剤に比べればある程度データがある成分が散見されるから。

主要な成分をもう少し詳しく見ていったほうがいいかな?

フォリックスFR02の主要成分

ミノキシジルの効果に関しては先ほど説明したので、ここではそれ以外の主要成分がどういったものか説明していきたいと思います。

アデノシン

アデノシンは資生堂が販売するサロン専用の育毛剤「アデノバイタル」の主成分であるため、聞いたことがある人もいるかもしれません。

この成分は毛乳頭細胞に働きかけ髪の毛の成長に関わる成長因子であるFGF-7を増やし発毛促進するという効果があるとされます。

アデノシンは日本において育毛剤の有効成分として認可されており、2010年に策定された男性型脱毛症診療ガイドラインにおいては以下の評価を受けています。

アデノシンの評価

ハッキリ言って微妙です。

微妙ですが、この成分に関しては臨床的な試験を行った論文が公表されており、その中で太い髪の毛が増えたという結果が出ているので、他の育毛成分よりかは評価しています。

ただし、同時に「毛髪の量にはほとんど変化がなかった」とされているため、今ある髪の毛の成長を促すことを目的としたもので、発毛させるものではないことは理解しておくべきでしょう。

サロン専用の育毛剤アデノバイタルの主成分ということを考えれば、なんとなく効きそうな印象を受ける気もしますけどね。

プロシアニジンB2

プロシアニジンB2とは青リンゴに含まれるポリフェノールのことです。

ポリフェノールには高い抗酸化作用があるためアンチエイジングに効果的な成分。女性であればご存知の方も多いのではないでしょうか。

このプロシアニジンB2、海外では臨床試験も行われていて、その中で髪の毛の成長を促す効果はミノキシジルに対して160%だったとか。

胡散臭い…

この後に紹介するプロキャピルもそうですが、海外の育毛成分って必ずといっていいほどミノキシジルと比較するんですよね。そして効果が出たとする部分だけを切り取って「〇倍の効果」とかを謳う。正直こういった表現は食傷気味。

ただ、プロシアニジンB2に関しては日本でも健康面において研究がなされており、良好な結果を残しているのは間違いありません。

プロキャピル

プロキャピルはアピゲニン、オレアノール酸、ビオチノイルトリペプチド-1など複数の成分で構成されるもので、高い発毛促進効果があるとされています。

フランスの化粧品メーカーSederma社(セダーマ社)が開発したもので、培養した毛包による試験ではミノキシジルと同等の育毛効果が出たらしい。下図がその様子とのことですが…

プロキャピルのデータ

よく分からん。分からんが、プロキャピルのほうが成長が早いことを伝えたいのでしょう。ミノキシジルと比較するこの流れうんざりなんですけどね。

それでも上記の成分同様、自社調べとはいえ臨床試験を行っている点は評価できます。海外の育毛成分の多くはある程度の試験を行いデータを出してくることが多いため、これが日本の育毛剤より信用できる根拠になります。

ただし、そうはいっても世界的に発毛効果が認められているのは女性が使えないフィナステリドとミノキシジルのみ。アデノシンやプロシアニジンB2、プロキャピルなどが発毛剤として認められない限りミノキシジルの補助成分という位置づけに変わりはありません。

リポスフィアテクノロジーの浸透力

リポスフィアテクノロジー

フォリックスFR02には浸透力を高める技術としてリポスフィアテクノロジーを採用しています。

人間の頭皮には皮脂が存在するため、そのままでは浸透しにくい。しかしリポスフィアテクノロジーは水分・油分ともに親和性が高い「リポソーム」という極めて小さなカプセルに成分を閉じ込めることで浸透力を確保しています。

また、このリポソームは時間をかけて少しずつ弾ける仕組みであるため、長い時間にわたって効果を発揮するという特徴も。

女性の頭皮は男性に比べ皮脂が少ないとはいえ、毛穴からは常に皮脂が分泌され頭皮の角質層を守っているため、浸透力を高める技術が採用されているに越したことはありません。

フォリックスFR02に副作用は?

フォリックスFR02の副作用

次に、多くの女性が気になるであろうフォリックスFR02の副作用について触れておきましょう。

発毛成分として有名なミノキシジルは元々血圧を下げるための血管拡張剤として開発されたという経緯があります。そのため、服用すると下記のような副作用が出る可能性があります。

  • めまい
  • 動悸
  • 血圧低下
  • 胸痛
  • むくみ
  • 多毛症

しかしこれらはあくまでも内服薬での話。

フォリックスFR02をはじめとしたミノキシジル外用薬はこういった副作用を避けつつ発毛効果を享受するために開発されたもので、基本的に副作用のリスクはかなり低くなっています。

それでも心配という女性もいると思います。フォリックスFR02はジェネリックという扱いで臨床試験は行っていないため、日本唯一の女性用ミノキシジル外用薬であるリアップリジェンヌ(旧リアップレディ)の臨床データを見てもらいましょう。

リアップリジェンヌの副作用

そこでの副作用発現率は13.6%となっているものの、プラセボ(偽薬)でも同程度の副作用が出ていることが見て取れると思います。

これは「薬を使った」という思い込みによって体調を崩したりプラシーボ効果(思い込み効果)で、臨床試験でよく見られるもの。それを勘案すれば副作用のリスクはかなり少ないことに。

ただ、ミノキシジルを配合するにあたりエタノールを使用する必要があるため、これに弱い人は頭皮のかゆみや皮膚炎などが出る可能性があります。

初期脱毛はあるのか?

強い効果がある発毛剤を使用する上で忘れてはならないのが初期脱毛

初期脱毛とは、発毛剤の使用によって毛母細胞が刺激され髪の毛の成長が始まると、薄毛をもたらしていた成長期が短い細く不健康な髪の毛を脱毛させてしまう現象を指し、発毛効果が大きければ大きいほど初期脱毛も酷くなる傾向に。

そして、フォリックスFR02で初期脱毛が現れる可能性は十分あります

それでなくても薄毛である状況から初期脱毛が起きると底知れぬ恐怖を感じてしまいますが、これはフォリックスFR02がしっかりと効いている証。これからしっかりとした髪の毛が生えるとポジティブに捉えるようにしましょう。

ちなみに、初期脱毛は使用開始後2週間程度で現れることが多く、概ね2~4週間ほどで収まってきます。

フォリックスFR02の価格

次にフォリックスFR02の価格を見てみましょう。

同発毛剤は女性用とあってフォリックスシリーズの中で最もミノキシジル濃度が低いため、価格もシリーズ最安となっています。

商品名 内容量 価格
1本 60ml 3,750円
2本 60ml×2 6,250円

効かないのに値段ばかり高い日本の育毛剤に比べれば安いものの、個人輸入で購入できる海外製の発毛剤としては必ずしも安いとはいえない価格設定と言っていいでしょう。

しかし、ミノキシジルが1%である上、他に目立った成分のないリアップリジェンヌの約5,000円に比べればずっと安いですし、アデノシンやプロシアニジンB2、プロキャピルなどの成分が入っていることを考えればむしろバーゲンプライスかもしれません。

2本同時購入で1,250円割引になるほか送料もかからない点も魅力。

1ヶ月分約1,000円で使用できる上に女性にとって最強の効果があるミノキシジルタブレットに比べれば効き目も価格も敵わないものの、そのかわりミノキシジルタブレットにはそれなりの副作用リスクがあります。

副作用の心配がほとんどない外用薬という点で見ればフォリックスFR02は女性にとって最も魅力的な発毛剤といえるのではないでしょうか。

他の女性用発毛剤と比較

女性用のミノキシジル外用薬というのはそれほど選択肢が多くないものの、その中でもより良いものを選ぶためにフォリックスFR02含め主なものを3つ比較してみたいと思います。

その3つとは元祖ミノキシジル外用薬であるアメリカの女性用ロゲイン、大正製薬のリアップリジェンヌ、そしてフォリックスFR02です。

フォリックスFR02 女性用ロゲイン リアップリジェンヌ
内容量 60ml 60ml 60ml
ミノキシジル濃度 2% 2% 1%
その他主要成分 アデノシン
プロシアニジンB2
プロキャピル
なし パントテニルエチルエーテル
トコフェロール酢酸エステル
l-メントール
価格 3,750円 1本当たり2,900円 5,000円前後

女性用のミノキシジル外用薬は2%が世界的なスタンダードではあるものの、日本のリアップリジェンヌは1%と少なくなっています。たった1%の差とはいえ女性用の場合は半分になってしまいますので馬鹿にできません。

またリアップリジェンヌにはミノキシジル以外にパントテニルエチルエーテルなど3つの成分が配合されていますが、これらは頭皮環境を整えるための成分ですので、フォリックスのアデノシンやプロシアニジンB2に比べると明らかに弱い。

価格面でも最も高くなってしまうため、「どうしても日本製がいい」という場合を除きフォリックスFR02か女性用ロゲインを選ぶべきと考えます。そもそもこの2つだってアメリカ製なので信頼性は十分です。

フォリックスFR02と女性用ロゲインのどちらを選ぶかは判断に迷うところでもあります。安さのロゲインか成分のフォリックスか…という構図。

ただ、女性用ロゲインの方が安いとはいえ単品での販売はしておらず2本セット(約5,700円)での購入になります。フォリックスFR02を2本同時に購入すれば6,250円ということを考えると、価格的なアドバンテージもあまりありません。

ミノキシジルがどの程度のものか試してみたい、少しでも安く発毛剤を使いたいというのであれば女性用ロゲインを、少しお金を出しても成分的に優れたものを使いたいならフォリックスFR02という選択になるでしょう。

フォリックスFR02はベストの選択か?

女性が使える発毛剤はミノキシジルしかありません。そしてそのミノキシジルには内服薬と外用薬が存在します。

薄毛がかなり進行している場合はより効果の高いミノキシジルタブレットの方をおすすめしますが、内服薬の場合は血管拡張剤としての作用も出る恐れがあるため、できることなら最終手段としたいところ。

一方ミノキシジルタブレットに比べ副作用が少ないとあって万人におすすめできるのが外用薬。その中でもフォリックスFR02はベストな選択といっていいでしょう。

もちろん、信頼性にこだわるのであればリアップリジェンヌでも構いませんが、マイナチュレやベルタ育毛剤などには手を出して欲しくありません。

なぜなら、こういった育毛剤には髪の毛を生やす効果はないから。

髪の毛を生やすには発毛剤以外の選択肢はありません。フォリックスFR02以外でも構いませんので薄毛を改善させたいなら必ず発毛剤を使用するようにして下さい。

フォリックスFR02の詳細

高い効果の女性用発毛剤
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