ビビスカルプロフェッショナルの効果は?
近年、明らかに増えてきている女性の薄毛。女性にとって髪の毛は重要な自己表現方法のひとつということもあり、その影響は男性の薄毛よりさらに大きいものと言っても過言ではないでしょう。
一方で、男性の薄毛のように明確な治療法が確立されておらず、男性型脱毛症(AGA)に対するフィナステリドやデュタステリドのような決定的な治療薬が存在しない状況が続いています。
「パントガール」や「ルグゼバイブ」といった、海外製の飲む育毛剤が人気を集めているものの、これらの効果に満足できない人も多く、新たな治療法の登場に期待を寄せている女性も多いことでしょう。
そんな中で登場したのが「ビビスカル プロフェッショナル」です。医療機関で処方しているうえ、ネット通販で購入できることもあって、すでに多くの女性が使用しています。
しかし…本当に女性の薄毛に効果があるのでしょうか? 正直なところ、これで薄毛が改善するとは思えないのですが…
新たに登場したビビスカル プロフェッショナル。気になる育毛・発毛効果に加え、副作用、価格などを詳しく紹介していきましょう。厳しめの評価になってしまうのはご容赦ください。
- ビビスカルプロフェッショナルとは?
- ビビスカルプロの全成分
- ビビスカルプロの成分の詳しい解説
- ビビスカルプロフェッショナルの臨床試験データ
- ビビスカルプロは女性の薄毛に効果あるのか?
- ビビスカルプロの副作用
- ビビスカルプロは男性も使えるの?
- ビビスカルプロフェッショナルの価格
- パントガール・ルグゼバイブとの比較
- ビビスカルプロのまとめ
ビビスカルプロフェッショナルとは?
近年、女性の薄毛を改善するサプリメントとして存在感を増しているビビスカルプロフェッショナル。まず気になるのは、効果や価格ではなく、「ビビスカルプロとは何者なのか?」という点ではないでしょうか。
ビビスカルプロフェッショナルとは、薄毛の改善を目的としたサプリメントで、髪の毛の成長に必要なビタミンやミネラルなどの栄養を内側から補給するのが特徴。独自の成分をはじめ、育毛に効果的とされる複数の成分で構成されています。
実際にヒトに使用した臨床試験において一定の効果を実証していることもあり、AGAクリニックなど医療機関でも処方される信頼性の高さも大きな強みとなっています。
ビビスカルプロの製造国・メーカーは?
ビビスカルプロフェッショナルを製造しているのは「Church&Dwight Co., Inc.(チャーチ&ドワイト)」というアメリカのメーカー。
家庭用品やパーソナルケア製品を製造販売しており、50億ドル(約7000億円)規模の売上を誇り、ニューヨーク証券取引所に株式を上場している大手企業となっています。
1847年に設立された老舗ということもあり、信頼性という点において不安は一切ないと言っていいでしょう。
ビビスカルプロの全成分
次に、ビビスカルプロフェッショナルの肝となる成分を見てみましょう。
下記の全成分は1粒当たりの成分含有量。これを朝夕に1粒ずつ、1日計2粒服用するのが基本となりますので、参考にしてください。
ビビスカルプロフェッショナル | |
---|---|
成分 | AminoMar C 475mg カルシウム 60mg リンゴ果実エキス(プロシアニジンB2) 40mg ビタミンC 20mg L-シスチン 12.5mg L-メチオニン 12.5mg ビオチン 100mcg 結晶セルロース マルトデキストリン ヒドロキシプロピルセルロース メチルセルロース ステアリン酸Mg 二酸化ケイ素 天然オレンジフレーバー グリセリン |
独自成分である「AminoMar C(アミノマーC)」以外は、どこにでもある普通の成分が並んでいるという印象になるでしょうか。
ビビスカルプロの成分の詳しい解説
カルシウムやビタミンCなど、平凡な成分が目立つ印象のビビスカルプロフェッショナル。これら成分が髪の毛にどんな影響があるのか検証してみましょう。
AminoMar C(アミノマーC)
ビビスカルプロフェッショナルの肝となる目玉成分が「AminoMar C(アミノマーC)」になります。「海洋性たんぱく質複合体」とも呼ばれるように、魚類などを由来とするたんぱく質で構成されています。
なんでも、1980年代にスカンジナビアの教授が、「イヌイットが持つ美しい髪と肌は、海洋由来のたんぱく質が豊富な食事を摂っているから」と結論付け、それがAminomar Cの開発に繋がっているとか。
公式サイトでは「内部から既存の髪の毛の成長を促進させる」とあるものの、Aminomar Cの詳しい成分構成などには触れられていない。なんかこう、すごくぼやけた説明に終始している印象なんですよね。
魚類は非常に優秀なたんぱく源であるのは紛れもない事実。しかし、「魚中心の食事をしている人に薄毛が少ない」「魚中心の食事にして薄毛が改善した」といった話は聞いたことがない。
カルシウム
育毛系のサプリメントの成分としては非常に珍しい「カルシウム」。
「丈夫な骨を形成・維持するのにカルシウムは欠かせない」という話はよく耳にする一方、髪の毛の成長や薄毛の改善にカルシウムが寄与するという説を見聞きしたことは一度もありません。
むしろ、カルシウムは髪の毛にとって必要不可欠な亜鉛の吸収を阻害するため、過度な摂取は控えた方がいいという話もあるくらい。
ビビスカルプロフェッショナルの公式サイトに記載されている成分紹介においても、カルシウムに関しての作用や効果には触れられておらず、なんのために配合されているのか不明な成分となっています。
リンゴ果実エキス(プロシアニジンB2)
プロシアニジンB2は、海外製の育毛剤や発毛剤に使われること多い成分。
ビビスカルプロフェッショナルのようなサプリメントではなく、頭皮に塗布する外用薬での話になってしまいますが、臨床試験において毛髪密度や毛髪の直径が増加したというデータも存在します。
また、男性29人に対し行った臨床試験でも、一定の太さの毛髪の増加率や総毛髪数において有意に増加したとあります。
サプリメントとしてプロシアニジンB2を摂取した場合の髪の毛への効果は未知数ですが、ビビスカルプロフェッショナルの成分群においては最もエビデンス(科学的根拠)がしっかりしているという印象。
ビタミンC
抗酸化物質の代表的な成分といえるビタミンC。
頭皮を含め皮膚を形成するコラーゲンの生成に欠かせないビタミンということもあり、一部では「薄毛に効果がある」「ビタミンC不足でハゲる」なんて説も存在します。
ただし、ビタミンCには髪の毛の成長を促したり、薄毛を改善させたりする作用はありません。科学的根拠うんぬん以前に、ビタミンCに薄毛改善効果があるかどうかを検証した試験すらほとんど存在しない。
「ビタミンCで薄毛が改善する」などと書いているクリニックや育毛サイトは、根拠がないにもかかわらず「なんとなく効果がありそう」「たぶん効果があるだろう」という妄想を押し付けているだけ。無責任にもほどがある。
もう一度書きます、ビタミンCには髪を生やす発毛効果はおろか、今生えている髪の毛の成長を促す育毛効果すらありません。
L-シスチン
髪の毛の99%は「ケラチン」というたんぱく質で作られており、そのケラチンを構成するアミノ酸の中で、もっとも割合が高いのが「シスチン」です。ケラチンには17~18%のシスチンが使われています。
そんなシスチン(L-シスチン)を配合する目的は、髪の毛の材料を補給するという認識で間違いないでしょう。
仮にシスチンが極端に不足する状況にあれば、ケラチンで作られている髪の毛や爪の成長に悪影響がある可能性もあるため、考えようによっては「シスチンは育毛に効果的」と捉えることができるかもしれません。
また、アンファーの研究によれば、発毛剤であるミノキシジルとシスチンを併用することで、発毛効果がより高まる可能性があると述べられています。それだけシスチンは重要だと。
ただし、この研究は培養細胞で行われたものであり、実際にヒトが服用したり頭皮に塗布したりする状況とはあまりにもかけ離れた環境。科学的根拠と呼べるようなものでは到底なく「そうかもね」というレベル。
そもそも普通に食事をしている限りシスチンが不足する状況は考えにくい。
シスチンの1日の推奨摂取量は体重1kg当たり15mg…体重50kgであれば750mg、70kgなら1050mgということになります。
例えば牛肉や鶏肉を100g食べれば200mg以上のシスチンが摂取でき、ご飯やパン、麺類などの主食にも100g当たり150~200mgほどのシスチンが含まれている。納豆や豆腐、ナッツ類などの豆類のシスチン含有量もそれなりに多い。
普通に食事をすれば1食で500mg以上は簡単に摂取できるということですね。しかもシスチンは体内で合成することができる「非必須アミノ酸」です。
こんな状況の中で、たった12.5mgしか配合されていないビビスカルプロフェッショナルのL-シスチンになんの意味があるのか? それでなくてもシスチンで髪が生えるなんて根拠やデータは存在しないというのに。
はっきり言ってしまえば「無意味」。
ただし、成分単体でみれば「無意味」でも、Aminomar Cなどの組み合わせにより何らかの効果を発揮するというのであれば、また話は別ですが…
L-メチオニン
メチオニンは肝機能の保護やうつ症状の改善、コレステロール値の低減など様々な作用を持つ必須アミノ酸です。
また、髪の毛を構成するケラチンの中でもっとも割合が高いシスチンを体内で合成する際に使用されることから、「育毛に効果的なアミノ酸」と見られる向きも。
ただし、シスチン同様メチオニンも普通に食事をしていれば不足することはありません。
前述したシスチンの1日の推奨摂取量「体重1kg当たり15mg」というのは、実はシスチン+メチオニンの摂取量。なぜならシスチンとメチオニンは共に「含硫アミノ酸」にカテゴライズされ、この2つ合わせて1日の推奨摂取量とされるケースが多いから。
ビビスカルプロフェッショナルに配合されるL-メチオニンはL-シスチン同様12.5mg。L-シスチン同様「たったそれだけでどうしろと?」と言わざるを得ない含有量と言えるでしょう。
ビオチン
ビオチンはビタミンB群のひとつで、「ビタミンB7」と呼ばれることも。
多くの育毛系サプリメントに配合されていることから、なんとなく髪の良さそうな印象があるビオチン。実際、ビオチンが極端に減少すると脱毛症を引き起こすことで知られています。
とはいえ、ビオチンは大豆やナッツなどの豆類やレバー、魚介類に多く含まれており、通常の食事であれば十分に摂取できる栄養素。
先天的なビオチン欠乏症でもない限り、ビオチン不足で薄毛になることは考えにくいうえ、そもそもごくありふれたビタミンB群であるビオチンそのものに育毛効果や発毛効果は存在しません。
前述したL-シスチンやL-メチオニンと違う点は、ビビスカルプロフェッショナルに含まれるビオチンの量100mcgというのは、1日の推奨摂取量50μg(50mcg)の2倍であり、必要十分な量配合されていること。
ビオチンには過剰摂取による悪影響もないことから、そういった点においては安心できるでしょう。
ビビスカルプロフェッショナルの臨床試験データ
このように、ビビスカルプロフェッショナルに配合される成分はAminomar C以外平凡と言わざるを得ないものばかり。あえて言うならプロシアニジンB2が育毛や発毛に寄与する可能性があるくらい。
こんな成分構成にあって、ビビスカルプロフェッショナルに薄毛を改善させる効果は期待できるのでしょうか?
ビビスカルプロフェッショナルを開発・販売しているメーカーが臨床試験を行い、一定の効果を実証したとのことです。
ビビスカルプロフェッショナルの効果を検証する臨床試験は女性15名を対象に行われ、ビビスカルプロフェッショナルを使用する群10名、プラセボ群(偽薬群)5名という割り振りになっています。
頭皮の一部に4cm四方の領域を設定し、3ヶ月後及び6ヶ月後の硬毛数と軟毛数の増減を確認するというもの。
結果としては、プラセボ群は3ヶ月後、6ヶ月後も硬毛及び軟毛の数はほとんど変化なかったのに対し、ビビスカルプロフェッショナルを使用した群は硬毛数が271本から6ヶ月後には609本へと劇的に増加したとのこと。
一方、軟毛の数はビビスカルプロ群、プラセボ群共に大きな変化はなし。
具体的な硬毛数・軟毛数の推移はこんな感じになっています。
この論文を掲載しているサイトでは、髪の毛が増えていく過程を写真付きで紹介しており、それを見ると確かに髪の毛が濃くなっている。
この試験を含め、ビビスカルプロフェッショナルを対象に計9つの臨床試験を行っており、どの試験においても女性の薄毛に対する有効性が確認されています。
この結果を鵜呑みにするなら、絶大な効果を持つ育毛サプリメントということになりますが…
ビビスカルプロは女性の薄毛に効果あるのか?
開発メーカーが行った臨床試験でははっきりとした有効性が示されたビビスカルプロフェッショナル。これは薄毛に悩む女性の救世主になりうる結果と言えるでしょう。
しかし、本当にこの結果だけを見て「ビビスカルプロで髪が生える!」と断言していいものなのでしょうか?
この試験結果などを踏まえ、ビビスカルプロフェッショナルで髪の毛が生えるのかどうかについて、希望が持てる点と疑問が残る点を挙げてみましょう。
実績不足
主に女性を対象にした育毛サプリメント「パントガール」は2009年に発売され、パントガールをブラッシュアップした「ルグゼバイブ」は、成分的にパントガールに近いことから、ある程度の効果は担保されている商品。
一方のビビスカルプロフェッショナルが日本で出回りだしたのが2019年頃。
AGAクリニックなど医療機関でも販売されていることから、ある程度の信頼性はあるものの、実績という点においてパントガールやルグゼバイブに大きく後れを取っているのは間違いありません。
個人輸入代行業者のレビューを中心に、口コミも徐々に増えているとはいえ、現状では“馬の骨感”は拭えない。
平凡な成分
ビビスカルプロフェッショナルには独自成分であるAminomar Cが配合されているとはいえ、その虎の子のAminomar Cは海洋動物のたんぱく質ですし、それ以外の成分は極めて平凡、かつ含有量も多くない。
だったら、「毎日摂っている3食の食事のうち、1食は魚メインの食事にすれば十分じゃないの?」とすら感じる。
魚を1人前食べれば、プロシアニジンB2とビタミンC以外のビビスカルプロフェッショナルの成分をすべて補って余りある。
さんまを一尾食べれば、ビビスカルプロ1日分に含まれるAminomar C(950mg)の約20倍の海洋性たんぱく質が摂取できるぞ。
…まあ、Aminomar Cはそんじょそこらの魚のたんぱく質とは違うんだろうけど。
ただ、「平凡な成分」という点はパントガールやルグゼバイブも同様なんですよね。それでも一定の効果が確認されているということは、成分の組み合わせの妙があるのかもしれませんね。
試験データの信頼性
ビビスカルプロフェッショナルの最も評価できる点は、複数の臨床試験において効果を実証している点に尽きるでしょう。
しかし、臨床試験の規模は医薬品の治験で行われるものに比べるとはるかに小さく、また厳密性、客観性についても疑問が残るものばかり。
古くはケトコナゾールやプロシアニジンB2、セファランチン、フィーバーフュー、近年ではキャピキシルやリデンシルなど、小規模な臨床試験で育毛・発毛効果を確認した成分は数多く存在します。
では、それら成分が実際に薄毛を改善させるだけの効果を有していたかというと、答えは「NO」です。発毛剤としての認証を受けるどころか、育毛剤の有効成分にすらなれていない現実が。実際効かないし。
しかし、小規模とはいえ9件の臨床試験で効果を実証している点は非常に大きい。パントガールも複数の臨床試験において有効性を確認しているからこそ、30を超える国々で使用されるに至っているわけですからね。
日本での実績はまだまだ少ないビビスカルプロフェッショナルですが、大きな可能性を秘めているのは間違いないでしょう。
医療機関での取り扱い
世の中には数多くの育毛剤が存在しており、ネット通販やドラッグストアなどで気軽に購入することができます。
しかし、こうやって気軽に購入できる商品のほとんどは、はっきり言って薄毛の改善を期待できるものではありません。
頭皮に塗布する育毛剤なんて話にならないレベルの商品であり、唯一期待できるのは世界的に発毛効果が認められている「ミノキシジル」を配合したリアップやそのジェネリックのみ。
それに対し、AGAクリニックなどで取り扱っている商品は、医師が厳選していることもあって基本的に信頼性が高いものばかり。プロペシアやザガーロといった発毛剤がそれに当たります。…男性しか使用できないけど…
そんな医療機関において、女性に向けた育毛剤として販売されている商品といえば「パントガール」と「ルグゼバイブ」。そして近年はビビスカルプロフェッショナルを扱うクリニックも増えているのです。
ネット通販を中心にマイナチュレやベルタ育毛剤などが売れているとはいっても、所詮は発毛効果を期待できないただの育毛剤。当然ながらこんな役に立たない商品を扱う医療機関など存在しません。
一方でビビスカルプロフェッショナルは医療機関で取り扱うようになってきている…この事実は“医師が効果を期待できると判断している”ことに他なりません。
そして、実際に効果を実感している医師や患者が増えているのも確か。劇的な効果までは望めなくても、一定の薄毛改善効果は期待できるというのが多くの医師の共通認識になっています。
独自成分であるAminomar Cがあるとはいえしょせんはたんぱく質ですし、それ以外の成分は平凡。全成分だけ見れば「これで髪の毛が生えるの?」と疑問を抱かざるを得ません。
しかし、医療機関で取り扱う例が増えている点、口コミの内容などを見るに、多くの人に一定の効果が表れているのは間違いありません。
ただし、それは「薄毛が改善する」という強い効果ばかりではなく、「髪の毛にハリやコシが出てきた」「抜け毛が減った」という育毛効果も多分に含まれています。
つまり、過度な期待は禁物ということ。
そうはいっても、薄毛に悩まされている人にとっては、ハリやコシが出てきたり抜け毛が減ったりするだけでも大きな進歩。そこに価値を見出せるのであれば、ビビスカルプロフェッショナルを使ってみる価値は十分あるでしょう。
ビビスカルプロの副作用
育毛剤や発毛剤を使用する際に最も気になるのは「副作用があるのか?」「副作用の程度はどのくらいなのか?」といった点ではないでしょうか。
男性用の発毛剤であるプロペシアやザガーロには性機能障害の副作用があるだけに、ここは神経質にならざるを得ません。
結論から書けば、ビビスカルプロフェッショナルに副作用は存在しないようです。
「しないようだ」という微妙な表現になってしまっている理由は、医薬品のような厳密かつ大規模な臨床試験ではなく、副作用が確認されたかったというデータは小規模な臨床試験に留まるから。
とはいえ、小規模ながらも複数の臨床試験で副作用がないことを確認していますし、成分的にも副作用が懸念されるようなものは存在しないことから、「副作用の心配をする必要はない」と断言してもいいかと。
ただし、ビビスカルプロの主成分であるAminomar Cは海洋性たんぱく質ということもあり、甲殻類や軟体類、貝類などの魚介類にアレルギーがある人は注意が必要。
魚介類でアレルギー症状を引き起こした経験がある人は、ビビスカルプロの使用を控えたほうが無難かもしれません。
ビビスカルプロは男性も使えるの?
一般的にビビスカルプロフェッショナルは「女性用育毛サプリメント」という位置付けではあるものの、男性が使ってもまったく問題ありません。実際レビューなどを見ても使用者の10~15%程度は男性のようです。
ただし、それは「使えるかどうか」の話であり、「薄毛が改善するかどうか」については疑問を抱かざるを得ません。
女性の薄毛の場合、女性ホルモンのバランスや肥満など複数の要因が重なっていることが多いため、髪の毛に有効と思われる成分を複数組み合わせたパントガールやビビスカルプロといったサプリメントが効果を発揮すると考えられます。
一方、男性の薄毛はそんほとんどが「男性型脱毛症(AGA)」。「ジヒドロテストステロン(DHT)」という強力な男性ホルモンによって引き起こされるAGAは、サプリメント程度でどうにかなるとは到底思えない。
強力なホルモンに立ち向かう必要がある男性の薄毛治療の基本はフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルといった強い作用を持つ発毛剤なくしては考えられません。
仮にビビスカルプロを使用するというのであれば、フィナステリドやデュタステリドの補助的な意味合いでの使用になるでしょうか。
ただ、「補助」として使うにはコストパフォーマンスが悪すぎるという現実も。
ビビスカルプロフェッショナルを男性が使用する点についてはまったく問題ありません。ただ、これ単体で薄毛が改善することを期待するのはやめましょう。
ビビスカルプロフェッショナルの価格
次に、気になるビビスカルプロフェッショナルの価格を見てみましょう。
安く買えて、かつ信頼性の高い大手個人輸入代行業者と、AGAクリニックや整形外科などの医療機関をいくつかピックアップしてみます。
個人輸入業者 | 1箱 | 2箱 |
---|---|---|
オオサカ堂 | 9,168円 | 17,653円 |
アイドラッグストアー | 9,240円 | 18,400円 |
お薬なび | 9,820円 | 19,170円 |
クリニックA | 10,800円 | ― |
クリニックB | 13,750円 | ― |
クリニックC | 15,000円 | ― |
個人輸入の場合、為替相場の影響を強く受けるため、最近の急激な円安により価格はかなり上がってしまっている印象。それでも医療機関に比べればかなり安く購入できることが分かります。
加えて、医療機関の場合保険適用外の診療費がかかることも多く、またビビスカルプロフェッショナルと併用する形で別の育毛剤や治療法を勧められることも。通う時間がかかるうえに“煩わしさ”というデメリットも。
プロペシアやミノキシジルといった副作用リスクがある発毛剤であれば、多少高くても「医療機関で処方して欲しい」という人も多いでしょうが、副作用リスクのないサプリメントであるビビスカルプロであれば、医療機関にこだわる必要もない。
極端な話、薄毛の症状がない人が飲んでも、まったく問題ないわけですから。
どうしても医師の診療を受けたいというのであれば医療機関での購入でもいいでしょう。しかし、なるべく手間や費用をかけず薄毛治療を行いたいのであれば、個人輸入での購入がベストなのではないでしょうか。
パントガール・ルグゼバイブとの比較
最後に、女性用の育毛サプリメントとして世界中で使用されている「パントガール」と、そのパントガールをパワーアップさせた「ルグゼバイブ」とビビスカルプロフェッショナルを色々な角度から比較してみましょう。
まずは基本的な成分と価格から。
ビビスカルプロ | パントガール | ルグゼバイブ | |
---|---|---|---|
成分 (1錠) |
AminoMar C 475mg カルシウム 60mg リンゴ果実エキス(プロシアニジンB2) 40mg ビタミンC 20mg L-シスチン 12.5mg L-メチオニン 12.5mg ビオチン 100mcg |
ビタミンB1 60mg D-パントテン酸カルシウム 60 mg 薬用酵母(Vigar-yeast)100mg L-シスチン 20mg ケラチン 20mg パラアミノ安息香酸 20mg |
馬プラセンタ 667mg チアミン硝酸塩 60mg D-パントテン酸カルシウム 60mg サッカロミセス 50mg L-シスチン 20mg ケラチン 20mg リボフラビン 3mg ナイアシン 10mg ビタミンB6 5mg ビタミンB12 10mg ビオチン 50mcg 亜鉛 2mg PABA 20mg ソイイソフラボン 6mg 雑穀4倍濃縮種子エキス 14mg リンゴ果実エキス 6mg サメ軟骨粉末 15mg カキエキス 12mg |
1日の錠数 | 2錠 | 3錠 | 3錠 |
価格 | 9,168円 | 8,515円 | 7,700円 |
気になる点をひとつずつ比較していきましょう。
成分比較
ビビスカルプロ、パントガール、ルグゼバイブそれぞれの成分を見比べてみると、パントガールはビタミンB1やパントテン酸カルシウムなどのビタミンB群と薬用酵母をメイン成分とし、シスチンとケラチンを配合する構成。
ルグゼバイブも基本的な成分構成と含有量はパントガールと同一にしつつ、豊富な馬プラセンタとコロストラム(牛の初乳)を配合しているというのが大きな売り…だったのですが、2022年10月のリニューアルで多くの成分が追加。
ビオチンやリンゴ果実エキス(プロシアニジンB2)に加え、サメ軟骨エキスやカキエキスなどの海洋成分が追加されているあたり、ビビスカルプロフェッショナルを強く意識していることが見て取れます。
さらにリボフラビン(ビタミンB2)やナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12など、ビタミンB群を揃え、育毛サプリメントの定番成分である亜鉛も追加する徹底ぶり。
パントガールとビビスカルプロのいいとこ取りといったところでしょうか。
そうはいっても、海洋成分はビビスカルプロフェッショナルの475mgに対し、ルグゼバイブはサメ軟骨とカキを足しても27mgと明らかに少なく、プロシアニジンB2もビビスカルプロの約7分の1。
一方、大容量の馬プラセンタは非常に魅力的。1日3錠で2000mgというのは、下手な馬プラセンタサプリメントより多い。美容面においても効果を期待できる成分ということもあり、ルグゼバイブ最大の魅力と言っても過言ではないかもしれません。
効果比較
薄毛に対する効果に関しては個人差が大きいこともあり、はっきりと「これがベスト」とは書きにくい…と前置きしたうえで、個人的見解を少し。
実績面ではパントガールがずば抜けているものの、成分・成分含有量共にパントガールとほとんど変わらず、かつ様々な成分を追加してきたルグゼバイブの方が良さそうと感じるのは間違いありません。
ただ、ルグゼバイブはパントガールとほとんど同じ成分を含有していることもあり、メーカー側も「ジェネリック+α」という認識なのか、臨床試験などは行っておらず、エビデンスを重視する人は不安に感じるかも。
一方、ビビスカルプロフェッショナルは日本で使用されだしてまだ日が浅いものの、複数の臨床試験で効果を確認しているとあって、信頼性はそれなりに高いと言っていいでしょう。
独自成分である海洋性たんぱく質「Aminomar C」がどの程度効果を発揮するのか…未知数の部分はあれど、ここに希望を見出せるのであれば、とりあえず使ってみたいところ。
ルグゼバイブもリニューアルによりサメ軟骨エキスとカキエキスという海洋性たんぱく質を追加していますし、前述したとおり成分をビビスカルプロに寄せてきている。
それは裏を返せば、「ビビスカルプロにはそれだけの効果が見込める」ということなのかもしれない。だからこそルグゼバイブはビビスカルプロを強く意識した成分を追加したと。
そうはいってもパントガールの実績は無視できない。そう考えるとうまいことバランスをとっているルグゼバイブがベストなのかもしれません。馬プラセンタもしっかりと入っているしね。
価格比較
ビビスカルプロフェッショナルに限らず、育毛剤や発毛剤は長期間にわたって使用し続ける必要があるため、費用の問題は無視できません。なるべくなら安く済ませたいところ。
輸入代行業者でこれら商品を購入する場合、業者によって価格はまちまちではあるものの、パントガールとルグゼバイブは1ヶ月分8,000円前後とほぼ同じくらいの価格。
一方、ビビスカルプロフェッショナルは9,000~10,000円と、パントガールやルグゼバイブに比べ少し高くなります。
近年の円安の影響により価格がどんどん上がっており、この円安が落ち着き円高に振れるようになればもうちょっと安くなるはずなのですが…
パントガール・ルグゼバイブ・ビビスカルプロどれがいい?
女性用の育毛サプリメントの定番であるパントガール、ルグゼバイブ、ビビスカルプロ。結局どれがおすすめなのでしょうか?
個人的な見解…と前置きしたうえで、初めて育毛サプリメントを使用する人はルグゼバイブがおすすめ。
理由は、世界的に実績があるパントガールとほとんど同じ成分を、ほぼ同じ成分含有量で配合しており、少ないとはいえビビスカルプロ同様海洋性たんぱく質やプロシアニジンB2、ビオチンなども追加している点が挙げられます。
加えて美容面でも効果が見込める馬プラセンタをたっぷり配合、それでいて価格はこの3商品で最も安いレベルと隙がない。正直「ルグゼバイブを選ばない理由がない」と言えるほど。
まずは効果の有無がはっきりしてくる6ヶ月間ルグゼバイブを使用してみて、それで効果を実感できないようであればビビスカルプロフェッショナルに切り替える…というのがベストなのではないでしょうか。
ビビスカルプロのまとめ
パントガール、ルグゼバイブに次ぐ新たな女性用育毛サプリメント「ビビスカルプロフェッショナル」。
小規模とはいえ複数の臨床試験で効果を実証しており、またAGAクリニックや整形外科などでも取り扱いが増えていることから、ある程度の効果は見込めると考えていいでしょう。
ただし、男性用のAGA治療薬と違いあくまでも「サプリメント」であり、強い作用の裏返しである副作用も存在しないため、劇的な薄毛改善効果を望むべきのは酷。
臨床試験の結果から見ても、「髪の毛を増やす」というよりは「抜け毛を予防し髪の毛1本1本を太くする」という性質のサプリメントなのでしょう。レビューに「ハリやコシがでた」「抜け毛が減った」という声が多いのもその証左かと。
加えて、育毛剤や発毛剤含めこういった育毛関連商品の効果は個人差も大きいため、思うような効果が感じられないことも。そういった場合は、女性が唯一使用できるミノキシジルに切り替え・併用することを検討した方がいいかもしれません。
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