5HP・7HP 希少なデュタステリド外用薬

リグロースラボ5HP・7HP

日本で正式に認可されている発毛成分はフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの3つですが、頭皮に塗る外用薬として使われるのはほとんどの場合ミノキシジル。そんな常識を打ち破るのがドクターゼロの5HPと7HPです。

この2つの発毛剤の特徴はリアップ同様ミノキシジルを主成分とした発毛剤という点。しかし驚くべきは外用薬にもかかわらず2015年に日本で正式認可されたデュタステリドを配合していること。

フィナステリドを配合している発毛剤であればフォリックスFR16などわずかながら存在するものの、デュタステリドを配合した外用薬というのはほとんど存在しない。あえて挙げるならリグロースラボD5αくらいか。

ただ、デュタステリドはフィナステリドを上回る効果を発揮する発毛剤ながら、頭皮に塗布して効果があるのかどうか気になるというのも事実。そういったことも含めて5HP・7HPを紹介・検証してみましょう。

※ドクターゼロ5HP7HPは2018~2019年にかけてリグロースラボブランドに変更になりました。成分や価格に変更はないため、これまで使用していた人は引き続き使用しても問題ありません。

デュタステリドって何?

前述したようにデュタステリドは2015年に厚生労働省に認可された、フィナステリド・ミノキシジルに次ぐ第三の発毛成分。日本では内服薬として2016年にザガーロが発売されAGA治療を行う医療機関で処方されています。

価格は1ヶ月分で9,000~10,000円ほどと非常に高価であるため、使ってみたいという人は8分の1程度の価格で買えるデュマンをおすすめしています。

このデュタステリドはフィナステリドと同じく元々は前立腺肥大症の治療薬として開発されたもの。

前立腺肥大症は男性ホルモンであるテストステロンと5αリダクターゼという酵素が結びついて生成されるジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンが原因。そしてこのDHTは男性型脱毛症(AGA)の原因になることでも知られています。

フィナステリドやデュタステリドはDHTを生み出す5αリダクターゼを阻害することによってDHTの生成を抑制。違いはフィナステリドがⅡ型の5αリダクターゼだけを阻害するのに対しデュタステリドはⅠ型、Ⅱ型の両方を阻害する点。

デュタステリドの効果

これで得られる効果はフィナステリドの1.5倍とも1.6倍とも言われていますから、今後フィナステリドに代わって発毛剤のスタンダードになっていくことが期待されています。

デュタステリドは塗っても効くのか?

デュタステリドがフィナステリド以上に効果が期待できる発毛剤であることは疑いようがないものの、それは一般的に内服薬での話。問題は「頭皮に塗布して効くのかどうか?」ですよね。

実はフィナステリドやデュタステリドは皮膚からある程度吸収されることが知られています。日本ではあまり知られていませんがフィナステリドを主成分とした外用薬も存在するほど。

実際、日本でAGA治療薬として処方されているデュタステリド内服薬「ザガーロ」の注意書きにはこのような注意書きがあります。

重要な基本的注意

本剤は経皮吸収されることから、女性や小児はカプセルから漏れた薬剤に触れないこと。漏れた薬剤に触れた場合には、直ちに石鹸と水で洗うこと。
出典:ザガーロ インタビューフォーム

このようにデュタステリドが持つDHT抑制効果でお腹の中の胎児の生殖器成長に悪影響が出る可能性があるとして、妊婦に至っては服用はもちろん触れることも禁忌とされています。

内服薬と違いデュタステリドを用いた外用薬では効果を示した明確なデータがないとあって薄毛への効き目には不透明な部分があるのは間違いありません。

しかし手で触れただけでも子宮の中の胎児に影響を与える可能性があることを考えれば、頭皮に塗ることによる薄毛への効果に期待せざるを得ないのもまた事実。

5HP・7HPの全成分

デュタステリドの効果を踏まえ、改めて5HPと7HPの成分を見てみましょう。

ドクターゼロ 5HP・7HP
有用成分
ミノキシジル 5%(7HPは7%)
馬プラセンタエキス 1.67%
デュタステリド 0.1%
オキシトシン 0.1%

その他の成分
純水
プロピレングリコール
エタノール
セイヨウハッカ油
メントール
アフリカンペッパーエキス

5HPと7HPの違いはミノキシジルの濃度のみで、それ以外の成分は含有量も含めてすべて一緒。5HPでリアップX5と同じミノキシジル5%、7HPはそれより高濃度の7%となっているためより大きな効果を望めます。

デュタステリドは0.1%。ミノキシジルに比べずいぶん少ないように感じるかもしれません。しかしフォリックスFR16に含まれるフィナステリドも0.1%ということを考えれば十分な量と推測されます。

より高濃度のデュタステリド外用薬を使ってみたいのであれば、デュタステリドを主成分とし0.5%を配合するリグロースラボD5αしか選択肢はありません。

そして、ミノキシジルとデュタステリドの陰に隠れがちですが、実は5HP・7HPはデュタステリドより馬プラセンタを強くプッシュしているんですよね。

5HP・7HPの馬プラセンタ

馬プラセンタの特徴や効果を見てみると…

■馬プラセンタ

馬の胎盤から抽出されるプラセンタには子供を育てるため非常に豊富なアミノ酸をはじめ、髪の成長に欠かせないビタミンB群やビタミンC、D、Eなどを含み、またEGFやIGF、NGFといったグロースファクター(成長因子)も含有しています。

馬プラセンタというと高いだけでまったく発毛効果がないDeeper3Dにも配合されていますが、あちらは少量しか配合されていないのに対し、5HPや7HPはミノキシジルに次ぐ1.67%、1000mg配合しています。

これが発毛にどの程度効果があるのかを示すデータを見つけることはできないものの、ミノキシジルに次ぐ扱いをされていることから期待も膨らみます。

まあミノキシジルとデュタステリドだけでも十分な効果があるでしょうし、世界的な実績の面から考えても個人的には馬プラセンタの方が補助的な意味合いが強いイメージになります。

余談ですが、5HP/7HPのブランドがドクターゼロからリグロースラボに替わりパッケージなどが刷新された一方、良くも悪くも成分は何一つ変わっていません。一つひとつの成分含有量も完全に同一。

オキシトシンって何?

ミノキシジルやデュタステリドは発毛成分ですし、馬プラセンタに関しても美容や育毛で使われる栄養豊富なものとあって使用されるのも理解できます。一方多くの方が疑問に感じるであろう成分が0.1%配合された「オキシトシン」です。

このオキシトシン、どういったものかというと、「幸せホルモン」「愛情ホルモン」なんて別名で呼ばれることもあるホルモンの一種。なんか胡散臭い。

これは人間誰しもが持っているホルモンで、効果としては代表的なものは…

  • ストレスの軽減
  • 多幸感
  • 不安や恐怖の軽減
  • 対人関係の円滑化

…薄毛と関係なくない?

そんな声が聞こえてきそうなオキシトシンの効果ですが、それもそのはず、どう考えても発毛に直接的な影響はありません。

これを配合する狙いとしては薄毛の一因とされるストレスの軽減によって発毛に繋げようというものらしい。内服薬としてはもちろん外用薬も存在はするものの普通は口や鼻などの粘膜に使用するもので、頭皮に塗って効き目があるのか疑問。

そもそも男性型脱毛症(AGA)にストレスは関係ありませんし、かつてストレスが原因と思われていた円形脱毛症も今では自己免疫疾患という見方が濃厚です。

百歩譲ってオキシトシンを頭皮に塗ってストレスが改善されたとしても、それが発毛に結びつくことは考えられないというのが実情。

…まあ、気休め程度に。

5HP・7HPの発毛効果は?

デュタステリドやら馬プラセンタやら珍しい成分が配合されているものの、何はともあれ一番重要になるのは「5HPや7HPでハゲは改善するのか?」という点に尽きますよね。

結論から言えば5HP・7HPには十分な発毛効果があります

デュタステリドや高濃度馬プラセンタに注目が集まりがちな同商品。しかし発毛を担うメイン成分はあくまでもミノキシジルです。

ミノキシジル濃度が低い5HPですらリアップX5プラスと同じ5%配合。5%のミノキシジルを配合したローションを使用することによって平均して1平方センチメートルあたり約22本増えることが臨床試験により実証されています。

薄毛でない人の1平方センチメートルあたりの髪の毛の本数は120~150本なので、「ちょっと薄いかな」程度であれば若い頃のようなフサフサの状態に戻ることも十分考えられるのです。

もちろんミノキシジルを7%配合した7HPであればさらなる効果が望めます。

加えて経皮吸収することが分かっているデュタステリドと、なんとなく髪や頭皮に良さそうな馬プラセンタが高濃度で配合されていることから、そんじょそこらのミノキシジル5%製剤よりはよほど期待できる。

リアップX5プラスやカークランド、リグロースラボM5といったミノキシジルのみに頼った発毛剤に限界を感じている人は、5HPや7HPに切り替えることで改善が見られる可能性も十分考えられるのです。

5HP・7HPの価格

デュタステリドを配合する希少な発毛外用薬と言っていい5HPと7HP。それだけに価格がどうなっているのか気になるところですよね。

商品名 内容量 価格
5HP 60ml 4,980円(税込)
7HP 60ml 5,500円(税込)

一時に比べ円安になっている影響もあって個人輸入という形で購入する5HPと7HPの価格は徐々に上がっておりますが、それでも日本のリアップX5プラスに比べ2,000円ほど安くなっています。

ただ、同じミノキシジル5%配合のフォリックスFR05や同7%のフォリックスFR07に比べると1,000円ほど高くなっており、デュタステリドや馬プラセンタを配合している点をどう評価するかによって評価は変わってくるでしょうか。

プラセンタの中でも高価な馬由来のものを1000mg配合しているということを考えれば決して高くはないものの、このあたりは判断が分かれるところ。

ただ、全く役に立たない日本の育毛剤を使うくらいならこちらの方がよっぽど安いし効果にも雲泥の差があるのは間違いない。

5HP・7HPのメーカーは信用できるの?

5HP/7HPは当初ドクターゼロのブランドから販売されていました。

ドクターゼロは女性用の飲む育毛剤ルグゼバイブや、ケトコナゾールを2%配合したケトコロストシャンプーなどヘアケア商品数多く販売しているアメリカの企業。

アメリカは育毛剤や発毛剤先進国であるうえ、食品医薬品局(FDA)の目が厳しいこともあり、下手をすれば日本のメーカーより信頼性は高い。

しかしそれはドクターゼロだった頃の話。現在ルグゼバイブはフォリックスブランド、ケトコロストシャンプーや5HP/7HPなどはリグロースラボブランドに変わっています。そんなリグロースラボ、信用できるのか?

リグロースラボは「サファイアヘルスケア」という企業のヘアケアブランド。この企業は現在販売されているミノキシジル外用薬で最も強力であろうフォリックスシリーズを販売していることでも知られます。

このサファイアヘルスケアの前身は「DSヘルスケアラボラトリーズ」。フォリックスの前身であるポラリスを販売していたポラリスリサーチラボラトリーズやドクターゼロは自社もしくは子会社のブランドだったという経緯が。

つまり、ドクターゼロからリグロースラボにブランド名が変更になったとはいえ販売している会社は事実上同一。信頼性は揺るがないのです。

5HPや7HPのブランド名が変わって不安を感じている方、そんな心配は一切必要ありませんよ。

リグロースラボ5HP・7HPの総評・まとめ

世界に目を向ければミノキシジルを配合している発毛剤は数多くあるものの、私が知る限りデュタステリドを使ったものは今のところ5HP/7HPと爆毛根ローションリグロースラボD5αしかありません。

ただ、爆毛根ローションは5HP/7HPとほぼ同じ成分構成、同じ内容量ですが、馬プラセンタが入っていないうえに約4,000円ほど高いため、よほどの理由がない限り5HP/7HPがおすすめ。ちなみに爆毛根もDSヘルスケア製。

ミノキシジルやデュタステリドは内服薬として使うと低血圧やめまい、性欲減退などの副作用が出る可能性があるものの、外用薬としてはせいぜいかゆみやかぶれ程度という特徴が。

デュタステリド内服薬を使ってみたいけど性欲減退などの副作用に懸念があり二の足を踏んでいる人にとっては非常に面白い発毛剤といえます。

成分や性格的にはフォリックスFR16あたりと被る点がありますので、価格や目的など総合的に判断してどちらを使用するか決めると良いでしょう。

フォリックスFR16はミノキシジル濃度こそ圧倒的で一方デュタステリドではなくフィナステリド。クリームタイプとあって好みの分かれる使用感という点も気になるかもしれません。

一方の5HP/7HPはデュタステリドや馬プラセンタなど他の発毛剤にはない成分を高濃度で使用しているため、従来のミノキシジル外用薬に限界を感じている人は一度試してみてはいかがでしょうか。

5HP・7HPは海外の発毛剤としては価格的に安い部類には入らないものの、それでも日本の発毛剤・育毛剤に比べればはるかに安い。まあ日本の商品があまりにもぼったくり価格ということなのだが。

5HP・7HPはデュタステリドと高濃度馬プラセンタへの期待もあって新しい商品ながらかなりの人気商品になっています。ゆえに在庫切れを起こすこともままあるという弱点も。実際7HPは2019年の中頃には在庫切れになっていました。

売っているのを見かけたら早めに確保したほうがいいかもしれません。

7HPの詳細

ドクターゼロ7HPが販売終了?

フィナステリドよりさらに高い効果を示すデュタステリドを外用剤に使用する珍しい発毛剤5HP/7HP。それだけに従来のミノキシジル外用薬に限界を感じていた人から支持を集めていました。

しかし、特に人気が高かった7HPが2018年年末頃から買えない状態に。「取扱終了」の文字があることから、今後も販売を再開する可能性が低いと見られます。

ただ、ミノキシジル5%の5HPに関しては引き続き販売しております。ミノキシジル5%と7%では効果もほとんど同じと考えらるため、これまで7HPを使っていた人は5HPに乗り換えることを検討してください。

一方、これを機にさらなるパワーアップを考えるのであれば、ミノキシジル12%にフィナステリドを配合しているフォリックスFR12がおすすめ。価格が5HPとほぼ同じというのもメリット。

「もしかしたら今後5HPも販売終了になるかも…」という不安も尽きません。デュタステリドを配合する外用薬はこれ以外に存在しないため、販売を続けるなり新たな商品が出てくるなりを期待したいところ。

もしデュタステリドを配合する外用薬が新たに登場することがあれば報告したいと思います。

【追記】リグロースラボ7HPになって販売開始

7HP販売再開

販売終了のアナウンスがあったドクターゼロ7HP。ミノキシジル7%にデュタステリドを配合するという希少な発毛剤が無くなってしまい残念に感じていましたが、思いもよらない展開に。

というのも、安価なミノキシジル5%製剤や15%製剤を販売するブランド「リグロースラボ」から7HPが復活したのです。

このリグロースラボは高濃度ミノキシジルで知られるフォリックスと同じサファイアヘルスケア社のブランド。そして女性向けの飲む育毛剤ルグゼバイブはドクターゼロからフォリックスにブランドが変わったという過去があります。

今回のブランド変更を勘案するに、ドクターゼロとサファイアヘルスケアは何らかに繋がりがあると予想されます。ちなみに5HPも近々リグロースラボブランドになる予定のようです。

7HPの成分や価格は完全に据え置きでパッケージが変わるだけになっています。7HPを買いたくても買えなかった人には朗報なのではないでしょうか。

[リグロースラボ]7HPの詳細

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