薄毛対策の入り口にケトコロストシャンプー
世の中には実に様々な育毛系シャンプーが存在します。誰もが効いたことがある高額なスカルプDから、価格が売りのMARO(まーろ)、海外製に目を向ければミノキシジルを2%配合したフォリックスFR-S1など実に様々。
はっきり書いてしまえば日本製の医薬部外品の育毛系シャンプーは高額である一方、薄毛に対し何の効果もないのでおすすめできません。気休めになれば満足というのであれば止めはしませんが…
一方で海外製のものには薄毛に対し一定の効果が望めるものも一部存在します。そのひとつがここで紹介する「ケトコロストシャンプー」です。
私たちが恐怖におののく薄毛に対し、ケトコロストシャンプーがどういった効果をもたらしてくれるのか、詳しく紹介します。
- ケトコロストシャンプーとは?
- ケトコロストシャンプーの全成分
- ケトコロストシャンプーの洗浄成分
- ケトコロストシャンプーの注目成分
- ケトコナゾールって本当に効くの?
- ケトコロストシャンプーの価格
- トリートメントは必要?
- フォリックスFR-S1との比較
- ケトコロストシャンプーに対する個人的見解
- 誰もが試しやすいケトコロストシャンプー
ケトコロストシャンプーとは?
まずケトコロストシャンプーがどういったものなのか簡単に説明しておきます。
ケトコロストシャンプーの主成分である「ケトコナゾール」は海外の臨床試験などで一定の発毛効果が認められたこともあり、以前から薄毛対策のシャンプーとして重宝されてきた歴史があります。
そんなケトコナゾールを2%という必要十分な量を配合しつつ、栄養豊かな牛の初乳である「コロストラム」を配合したのがケトコロストシャンプー。良くも悪くも非常にストレートなネーミングですね。
売りはケトコナゾールの効果に加え、昔から存在するニゾラールシャンプーなどに比べ圧倒的にコストパフォーマンスが良いこと。
安価なことで人気のニナゾルシャンプー(ケトコナゾール2%)ですら内容量100mlに対し価格は1,600円前後。対するケトコロストシャンプーはケトコナゾールを2%配合しながら内容量500mlで2,680円なのですから、その安さは群を抜いてます。
メーカーの信頼性
ケトコロストシャンプーの価格が安いことは嬉しい一方で、安価な商品と聞いてまず気になるのが「信頼性」ではないでしょうか。
ケトコロストシャンプーを販売してるメーカーは「サファイアヘルスケア」というアメリカの企業。最近まで「DSヘルスケア」というグループだったものの、ブランドや部門の統合により企業名をサファイアヘルスケアに改称しています。
DSヘルスケア自体は「ドクターゼロ」という日本向けのブランドで販売していたケトコロストシャンプーですが、ブランドの統合により様々な育毛・発毛関連商品に使用している「リグロースラボ」ブランドに変更し現在に至ります。
DSヘルスケア時代を含めサファイアヘルスケアは高濃度ミノキシジル外用薬である「フォリックス」シリーズや、その前身であるポラリスシリーズなど、多くの毛髪ケア商品を販売している実績があります。
しかも発毛先進国であるアメリカの企業。
インドやフィリピンなどのジェネリック医薬品に不安を覚えている人も、実績があるアメリカの企業であれば安心感も違ってくるのではないでしょうか。
ケトコロストシャンプーの全成分
では気になるケトコロストシャンプーの全成分を見てみましょう。ケトコロストシャンプーのコンディショナーともいえる「コロストラムトリートメント」の成分も併記しておきます。
ケトコロストシャンプー | コロストラムトリートメント | |
---|---|---|
成分 | ケトコナゾール 2% コロストラムミルク 1% 水 ラウレス硫酸Na コカミドプロピルベタイン コカミドプロピルヒドロキシスルタイン フェノキシエタノール・カプリリルグリコール ラベンダー(有機)・ペパーミント精油ブレンド クエン酸 キサンタンガム Red #40 Yellow#6 塩化Na |
コロストラムミルク 2% 乳タンパク 5% 水 乳タンパク セトリモニウムクロリド ベヘントリモニウムクロリド グリセリン パルミチン酸イソプロピル コロストラムミルク セテアリルアルコール ステアリルアルコール ベヘントリモニウムメトサルフェート フェノキシエタノール グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル EDTA-2Na ラベンダー精油 パンテノール(ビタミンB5) クエン酸 |
ケトコロストシャンプーは一般的なシャンプーに比べ単純な構成になっている印象。日本のドラッグストアなどで購入できるシャンプーはとにかく色々な成分や添加物がずらっとならんでいますからね。
一方でコロストラムトリートメントは市販のそれっぽい成分構成。コロストラムや乳たんぱくの割合が高いことから、「髪の毛や頭皮の保護」の側面が強いことが伺えます。
なお、一部で有害性が指摘されるPB(プロピレングリコール)やパラベンなどの成分は配合されていません。安全性や安心感を考慮してか、防腐剤はどちらも安全性が高いフェノキシエタノールが使用されています。
ケトコロストシャンプーの洗浄成分
ではここからが本題。ケトコロストシャンプーの効果や、シャンプーとしての刺激性について詳しく検証していきます。
まずは近年重要視されるようになった洗浄成分から。
ケトコロストシャンプーに使用されている洗浄成分(界面活性剤)は以下のようになっています。
- ラウレス硫酸Na
- コカミドプロピルベタイン
- コカミドプロピルヒドロキシスルタイン
一つひとつ見ていきましょう。
ラウレス硫酸Na
いきなり「ラウレス硫酸Na」が入っていますね…ラウレス硫酸Naはラウリル硫酸Naに比べればマイルドとはいえ、強い洗浄力を持つ高級アルコール系界面活性剤。数百円で買える安いシャンプーの多くに使用されている洗浄成分になります。
普段から「クリア フォーメン」や「MARO デオスカルプシャンプー」、女性用の「ラックス」「パンテーン」など大手の比較的安価なシャンプーを使用している人であれば特に気にならない洗浄成分でしょう。
このへんの価格帯のシャンプーの多くはラウレス硫酸Naを使用していますからね。
しかし、1,000円を超えるようなアミノ酸系洗浄成分を使用したシャンプーを普段から使用している人にとっては避けたい成分かもしれません。ラウレス硫酸Naは一部では「洗浄力が強すぎて髪の毛や頭皮に悪い」とされているからです。
ただ、誤解なきように書いておくと、洗浄成分が原因で薄毛になることはありませんし、逆に洗浄成分によって薄毛が改善することもありません。
ラウレス硫酸Naの洗浄力が強いといっても、洗い上がりに髪の毛がちょっとキシキシする程度。一方、髪の毛や頭皮に優しいとされるアミノ酸系洗浄成分を使ったからといって薄毛やハゲが改善することもありません。
このあたりは髪の毛や頭皮への影響を配慮する…というよりは、商品の“印象”や“販売戦略”という側面が強い。「アミノ酸系だから紙や頭皮に良さそう」「アミノ酸系だから多少高くても仕方がない」というイメージを意識していのもの。
「『間違ったシャンプーでハゲる』は高い商品を売るための嘘」でも書きましたが、ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naなどの高級アルコール系洗浄成分に過剰反応すると絶好のカモになること必至。
「ラウレス硫酸Naが良い」とは言いませんが、これが使われているからといって他の良い面を無視しケトコロストシャンプーを切り捨ててしまうのはあまりにももったいないと感じます。
コカミドプロピルベタイン
「コカミドプロピルベタイン」も定番の洗浄成分ですね。こちらは低価格帯から高価格帯のシャンプーに広く使用されているヤシ油由来の界面活性剤になります。
メインの洗浄成分として使用されることはほとんどないものの、洗浄力はマイルドで刺激性がほとんどないのが特徴。洗浄力の強いラウレス硫酸Naを緩和する目的で使用されていると考えていいでしょう。
余談ですが、男性に人気の「クリア フォーメン トータルケアスカルプシャンプー」もラウレス硫酸Naとコカミドプロピルベタインを併用しているなど、比較的定番の組み合わせ。
コカミドプロピルヒドロキシスルタイン
これもヤシ油由来の界面活性剤で、「スルタイン系」「両イオン性界面活性剤」と呼ばれることも。比較的高い洗浄力と安全性を併せ持つ優れた成分。
ケトコロストシャンプーに配合される目的としては、ラウレス硫酸Naの洗浄力や髪の毛への刺激性を緩和・補助するポジションになるでしょう。
ケトコロストシャンプーの注目成分
ケトコロストシャンプーは非常に単純な成分構成となっているだけに、注目すべき成分は2つ。その名が示す通り「ケトコナゾール」と「コロストラム」です。
ケトコナゾール
本来ケトコナゾールは、水虫やカンジダの原因となる真菌を殺菌する目的で使用する抗真菌薬です。日本ではケトコナゾールを2%配合したニゾラールクリームやケトコナゾールクリームが処方されています。もちろん抗真菌薬として。
「そんな水虫の薬がなぜ薄毛対策に?」と感じる人もいるでしょう。
なぜ育毛・発毛分野にケトコナゾールが用いられるようになったのかはまでは定かではないものの、可能性としては抗真菌薬として使用していた患者に毛の成長が見られたため、薄毛やAGAに対する実験が行われるようになった…といったところでしょうか。
実際ケトコナゾールを使用して毛の成長を検証する試験はそれなりの数行われており、一定の成果を上げています。
そういった背景・実績があるからこそケトコロストシャンプーは育毛シャンプーとしてケトコナゾールを2%配合しているのでしょうし、実際に薄毛対策としてケトコナゾールを使用する人が多いのでしょう。
コロストラム
冒頭でも少し触れたように、「コロストラム」とは牛の初乳のこと。ケトコナゾール同様「牛の初乳と薄毛に何の関係が?」と疑問に感じる人が大半でしょう。
はっきり言ってしまえば、コロストラムにケトコナゾールのような薄毛への実績は存在しません。コロストラムで薄毛が改善する可能性はゼロに近いということ。
しかし、様々な成長因子や栄養が含まれているとあって、頭皮や髪の毛を健やかな状態に保つ作用は期待できる…ということらしい。個人的にはこういった根拠のない話は信用しないほうですが…
まあ、色々な成長因子が配合された育毛剤が1万円前後で売られていることもあるため、ケトコロストシャンプーのコロストラムも気休め程度にはなるかなと。「入っていないよりはまし」といったところ。
ケトコナゾールって本当に効くの?
ケトコロストシャンプーのメイン成分はケトコナゾールとコロストラムの2つ…とはいえ、実質的にはケトコナゾール頼みの商品といえます。それだけにケトコナゾールにどの程度の薄毛改善効果が期待できるのか非常に気になるところ。
海外にはケトコナゾールの発毛効果を検証した試験が複数行われており、概ね好意的な結果が示されています。
脱毛症に対するケトコナゾールの効果
男性型脱毛症(AGA)の原因が完全に解明されていない状況から、毛包に付着した微生物による炎症反応が薄毛を引き起こしている可能性を想定し、抗真菌薬であるケトコナゾールを使用した例。
ケトコナゾール2%のシャンプーと2%濃度のミノキシジルを併用した場合、併用しない場合の効果を比較した結果、どちらも同様の改善が見られたとされます。
この中ではAGAに対しケトコナゾールが重要な作用があること、マラセチア菌による薄毛に効果がある可能性が示唆されています。
実際、薄毛を引き起こす原因のひとつである脂漏性皮膚炎は真菌であるマラセチア菌が原因であり、抗真菌薬のケトコナゾールが高い効果を示すのは当然のように感じます。
一方でAGAに対する効果に関してはあくまでも“可能性”に言及しているのみ。
AGA治療のためのケトコナゾールレビュー
次にAGAに対するケトコナゾールの効果を総合的に判断したレビュー。複数の研究や試験による結果をもとにどの程度期待できるのかを客観的に判断しています。
その中では、人間に対する試験、ラットに対する試験の結果、毛の数は太さは有意な増加を示しており、頭皮に塗布するケトコナゾールはAGA治療におけるフィナステリドやミノキシジルの補助治療または代替治療になりえるとしています。
AGAや薄毛の治療にフィナステリド・デュタステリド、ミノキシジルなどの発毛剤を使用するべきなのは間違いないものの、それらで効果が出なかった人、副作用により使用できない人にとってケトコナゾールが希望になる可能性があると。
一方で十分な科学的根拠がないことにも触れており、ランダム化比較試験が必要とも。
複数の試験により一定の有効性が示されているとはいえ、医薬品承認のための治験レベルにはほど遠いというのが実情。公平かつ客観的な試験を多くの被験者に対し行い、科学的根拠の伴う結果が出ることが望まれています。
こういった内容の論文から、AGAはもとより脂漏性皮膚炎など薄毛全般に対しケトコナゾールが一定の効果を示す可能性があります。ただし、データが十分でない現状では過度な期待は禁物…といったところでしょうか。
日本皮膚科学会の評価
AGAの治療法のガイドラインを策定している日本皮膚科学会が2017年に公表した「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン」において、ケトコナゾールは評価の対象になっている数少ない成分のひとつ。
その内容は…
5段階評価のうち真ん中のC1という微妙な評価…ただ、文面を見る限り一定の評価を得ているのが分かります。
ガイドラインの中ではAGAに対する1件の試験と2件の研究に言及しており、ケトコナゾール2%シャンプーで髪の毛が増加した臨床試験、ケトコナゾール2%ローションによって顕著な発毛が確認された例などを紹介。
一方でフィナステリド内服薬単体とフィナステリド内服薬とケトコナゾール2%シャンプーとの併用で有意な差が確認できないなど強弱まちまちな内容であるため、「有用性を示す弱い根拠がある」という結論に至っています。
興味深いのは、日本では育毛剤・発毛剤として認可されていないケトコナゾールが、日本の専門家や医師から一定の評価を得ている点。
日本皮膚科学会のガイドラインでの評価に加え、多くのAGAクリニックでケトコナゾール2%シャンプーを処方しており、こういった点は背中を押してくれる良い材料になるのではないでしょうか。
ケトコロストシャンプーの価格
上でも少し触れましたが、改めてケトコロストシャンプーの価格について紹介しておきましょう。
ケトコロストシャンプーは500ml入りのボトルのみというラインナップで、詰め替え用などはありません。補助的な役割としてコロストラムトリートメントが存在する程度。その価格はというと…
商品名 | 内容量 | 価格 |
---|---|---|
ケトコロストシャンプー | 500ml | 2,680円 |
コロストラムトリートメント | 500ml | 2,680円 |
シャンプー&トリートメントセット | 500ml×2 | 4,580円 |
ケトコナゾール2%配合で500ml入り2,680円は非常に安い。前述の通りケトコナゾール2%のシャンプーであるニナゾルシャンプーが100ml入りで1,600~1,700円ですからね。しかもコロストラムも入っているし。
実はこのケトコロストシャンプー、ドクターゼロ時代は500mlと内容量こそ変わらないものの、価格は1本3,500円だったんですよね。トリートメントのセットで1,000円割引されて計6,000円という形。
しかもその時のコロストラムの濃度は0.5%。つまりリグロースラボブランドに移行してコロストラムを1%に増量したうえで価格を2,680円に引き下げたことになります。ずいぶんと良心的な対応ですね。
ケトコロストシャンプーが存在しなかった頃は、ケトコナゾール入りシャンプーを使用したいならニゾラールシャンプーやニナゾルシャンプーしか選択肢がありませんでしたが、現在ではケトコロストしか選択肢に入らない…それほどコストパフォーマンスが高い。
トリートメントは必要?
ケトコロストシャンプーを取り扱っている個人輸入代行業者のサイトを見ると、ほぼ例外なくコロストラムトリートメントと併売しています。あたかも「セットでの使用がベスト」と言わんばかりに。
一般的なシャンプーでもリンスやコンディショナーをセットで購入・使用している人が多いはず。「両方使ってこそベストパフォーマンスが得られる」と思っている人も多いのではないでしょうか。
結論から言うとトリートメントは必要ない。
トリートメントにもケトコナゾールが配合されているというのであればまだしも、コロストラムトリートメントにケトコナゾールは入っておらず、あくまでもコロストラムなどで頭皮や髪の毛を保護するのが目的の商品。
前述したとおりコロストラムに発毛効果は一切期待できないため、2,000円以上払ってこれを購入する理由は見当たらないというのが実情です。
だからといって頭皮や髪の毛に悪いという性質のものでもないので、髪の毛が長めで痛みがち、コンディショナーを使わないとキシキシして落ち着かないという人は選択肢に入れてもいいのかもしれません。
このあたりはお好みで。
フォリックスFR-S1との比較
ケトコロストシャンプーは、シャンプーとしては珍しい薄毛に対する効果が期待できる商品となっています。正直、日本の育毛シャンプーがゴミに感じるレベル。
しかし、海外のシャンプーにはもうひとつ“発毛効果が期待できるシャンプー”が存在します。それはリグロースラボ ケトコロストシャンプーと同じサファイアヘルスケアのブランドから販売されている「フォリックスFR-S1」です。
ケトコロストシャンプーは、発毛効果に関し海外では一定の評価を得ているケトコナゾールを必要十分な2%配合しているとあって、日本の育毛系シャンプーなど話にもならないレベルの信頼性があります。
しかしフォリックスFR-S1はなんとミノキシジル・フィナステリド配合!
ケトコナゾールは育毛成分として見ればそこそこ信頼性がある成分ながら、ガチの発毛成分であるミノキシジルやフィナステリドと比べれば見劣りするに決まっている。
一応ケトコロストシャンプーとフォリックスFR-S1の比較を表にしてみると…
ケトコロストシャンプー | フォリックスFR-S1 | |
---|---|---|
内容量 | 500ml | 250ml |
主要成分 | ケトコナゾール 2% コロストラム 1% |
ミノキシジル 2% フィナステリド カフェイン アゼライン酸 |
価格 | 2,680円 | 2,580円 |
価格はほぼ一緒ながら内容量はケトコロストシャンプーのほうが2倍多いため、実質的にフォリックスFR-S1はケトコロストシャンプーの2倍の価格ということになります。
一方でミノキシジル配合というのはかなり魅力的。
シャンプーという性質上、5分ほどの泡パック後に洗い流す必要があり、かつ一般的なミノキシジル外用薬より濃度が低い2%ということもあり激的な効果までは望めないものの、本物の発毛成分配合のインパクトは大きい。
ただ、薄毛を気にしている人の多くはすでにミノキシジル外用薬を使用しているケースも多いでしょうし、ケトコロストシャンプーの2倍のお金を出すくらいなら、1本あたり1,700円と圧倒的な安さを誇るミノキシジル外用薬「リグロースラボM5」とケトコロストシャンプーを組み合わせたほうがずっと効果的。
この組み合わせは、ミノキシジルとケトコナゾールの相乗効果が望めるという点においてもおすすめできます。
フォリックスFR-S1は「ミノキシジル外用薬を使うほどではない」「朝晩外用薬を塗るのは面倒くさい」…しかし一定の発毛効果も欲しい…という人に向いた商品という印象。そういう人はフォリックスFR-S1が選択肢に入るでしょう。
ケトコロストシャンプーに対する個人的見解
最後に、ケトコロストシャンプーに対し私が感じている率直な感想や見解を、包み隠さず書いておきたいと思います。忖度はなしで。
ここまで何度か書いている通り、ケトコロストシャンプーの主成分であるケトコナゾールに一定の発毛効果が示されたというデータが複数存在するのは間違いありません。しかしどれも小規模な試験での話。
はっきり言ってしまえば、ミノキシジルやフィナステリドといった発毛成分には及びません。まあ、化粧品に使われるような成分ばかりを配合しただけの日本の育毛シャンプーに比べれば100倍ましですけどね。
当然ながら、ケトコロストシャンプーを使ってもまったく効果を感じない可能性もある。そんな商品に2,680円も出すという点に躊躇するのも確かでしょう。シャンプーなんてこだわらなければ300円くらいで買えますからね。
ただ、医薬品成分であるケトコナゾールが2%配合されたシャンプーと考えれば2,680円というのはバーゲンプライスなのも確か。
前述したケトコナゾール2%配合のニナゾルシャンプーは100mlで1,600~1,700円くらいしますし、日本の2%ケトコナゾールクリームやローションの薬価は先発薬で1gあたり30円、ジェネリック医薬品でも1gあたり18円となっている。
こういったことから、薄毛が気になりだした初期に多くの人が試す育毛シャンプーとして非常に価値があると感じています。スカルプDに4,000円出すくらいならケトコロストシャンプーを使った方が絶対に良い。
また、いくつかの研究でも言及されている通り、ミノキシジルやフィナステリドに限界を感じている人がダメ元でケトコナゾールを使用するという選択もあるでしょう。代替でも追加でも問題はない。
最大公約数的な考えであれば、ケトコナゾールはミノキシジルやフィナステリド・デュタステリドなどの発毛剤の効果には敵わない。しかしいくつかのデータが示す通り“可能性”として記憶の片隅においておけば、いざという時に選択肢が広がる。
本気で発毛を目指すのであれば、フィナステリドやミノキシジルは外せませんし、ケトコナゾールでは弱いと感じることも多いでしょう。しかし補助的な意味あいとしてならケトコナゾールに価値は見いだせると感じています。
日本皮膚科学会による診療ガイドラインにおいて評価の対象になっている点も大きい。数多ある育毛・発毛成分の中で、ガイドライン取り上げられるということは、世間的に一定の評価を得ていることの裏返しだから。
また、AGAではない薄毛の可能性も感じているのであれば、脱毛を引き起こす脂漏性皮膚炎に効果的なケトコナゾールは極めて有効。脂漏性皮膚炎に関してはミノキシジルやフィナステリドでは効果が望めないですからね。
そして、ケトコナゾールを使用したシャンプーとして圧倒的に安いのがケトコロストシャンプー。
現在私はケトコナゾールを配合した商品は使っておりませんが、もし何らかの理由でケトコナゾールを試してみたいと感じたら迷わずケトコロストシャンプーを使う…そんな感じでしょうか。
参考になれば幸いです。
誰もが試しやすいケトコロストシャンプー
ケトコロストシャンプーに使用されているケトコナゾールは複数の試験により発毛効果があることが示唆されています。しかし厳格かつ大規模な治験により実証したわけではないため、「エビデンス(科学的根拠)」という点では弱い。
それでも薄毛に悩む多くの人がケトコナゾール入りのシャンプーに救いを求めるのは、AGAに対する効果に加え、脂漏性皮膚炎など別の原因による薄毛への効果も期待できるから。
また、日本の育毛系シャンプーが400ml程度の内容量で3,000~4,000円するのに対し、ケトコロストシャンプーは500ml入り2,680円とリーズナブルなのも大きい。効果と価格を勘案するとコストパフォーマンスが非常に高いのです。
個人差はあれど一定の育毛・発毛効果が望めるうえ、普段のシャンプーに置き換えるだけなので外用薬のような塗る手間もいりませんし、内服薬のような副作用を懸念する必要もない手軽さ、気楽さも大きな売り。
これまで取り組んできた発毛の補助としてはもちろん、薄毛が気になりだした“新人”の発毛への入り口としても非常に有用です。
どんどん進行する薄毛は時間との勝負。ケトコロストシャンプーを使うかどうか迷っているその時間が無駄です。さしたるデメリットもないシャンプーなのですから、気になったらまず使ってみるべき。私はそう考えます。
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