メディカルミノキ5 高すぎる発毛剤

日本において発毛成分ミノキシジルを用いた発毛剤は長らくリアップしか存在しませんでしたが、2017年10月にスカルプDで有名なアンファーから「メディカルミノキ5」というミノキシジル外用薬が発売されました。

日本でのミノキシジル外用薬は大正製薬のリアップの独占市場だっただけに、メディカルミノキ5発売の報を聞いた時はリアップとの競争が生まれ成分的に進化したり安くなったりといったことを期待していましたが、成分と価格を見てガッカリしてしまった残念すぎる発毛剤だったりします。

育毛シャンプーなどで実績を残している有名な企業がミノキシジル外用薬を販売するだけに注目される存在であろうメディカルミノキ5。成分や価格、そこから考えられるコストパフォーマンスに至るまで詳しく取り上げます。

    目次
  1. ミノキシジルとは
  2. メディカルミノキ5の効果は?
  3. メディカルミノキ5の全成分
  4. ミノキシジルに副作用はあるの?
  5. 使用できない人も存在する
  6. メディカルミノキ5のふざけた価格
  7. リアップX5と比べてどうよ?
  8. メディカルミノキ5に対する個人的見解
  9. メディカルミノキ5は絶対に買うな

ミノキシジルとは

メディカルミノキ5の発売を受け、これから発毛剤を使ってみようという人の中にはミノキシジルがどういった成分か分からない場合もあるでしょうから、簡単に説明しておきます。

ミノキシジルは元々高血圧の治療薬として開発された内服薬で、血管を広げることにより血圧を下げる効果があります。

しかし、これを服用した高血圧患者の多くに全身の毛が濃くなる「多毛症」の副作用が見られたことから、これを主作用とし副作用のリスクが少ない外用の発毛剤として使われるようなりました。

発毛のメカニズム

ミノキシジルは毛包に働きかけ髪の毛の基となる毛母細胞の増殖や分裂を促すことで発毛するということは分かっています。しかし詳細までは解明されていないのが実情

「血管内皮細胞増殖因子(VEGF)」の生成を促し新たな血管を作り出すことで血流を改善する…なんて説もありますが、あくまでも仮説である上に血流を良くするだけで髪の毛が生えるというには若干無理がある気も。

一部サイトでは「FGF-7という成長因子が作られて発毛するんです」なんて書いているサイトも。ただしこれはどこからともなく広がった噂レベルのもの。専門家ですらハッキリ分からないのが現状なのに育毛サイトごときが断定できるはずもないので信用しないように。

また、元々持っている血管拡張作用によって血行が改善し毛根に酸素や栄養が行き渡ると勘違いしているケースも。しかし他の血管拡張剤ではミノキシジルのような発毛効果は見られないため、これも間違い。

何らかの作用によって毛母細胞が増殖することは間違いなく、発毛効果に関しても世界中で立証されているものの、詳しいメカニズムは分かっていない謎の成分、それがミノキシジルです。

メディカルミノキ5の効果は?

メディカルミノキ5は医薬品ながらジェネリックという扱いなのか、臨床データが見当たらない。公表していないだけなのか、ジェネリック医薬品だから必要ないのかは分かりません。

しょうがないので、メディカルミノキ5と同じくミノキシジル5%配合のリアップX5の臨床データを見てみましょう。

メディカルミノキ5の効果

アンファー曰く「4ヶ月使用後から有効性が認められる」としており、上記のデータで16週後(約4ヶ月後)から中等度改善が見られるようになっていることから、これに準じた効果があると見ていいでしょう。

4ヶ月以降は中等度改善が一気に増え、6ヶ月後(24週後)には薄毛の状態がほぼ解消する「著明改善」が見られるようになります。

1年間の使用で約95%の人に改善が見られ、うち70%が中等度改善、10%の人は薄毛の状態が分からなくなる著明改善に至るなど、その効果の高さが伺えます。

メディカルミノキ5の全成分

リアップに遅れる事18年。満を持して発売されたアンファーのメディカルミノキ5だけに、どんな成分になっているのか興味がありますよね。

というわけで全成分を見てみます。

メディカルミノキ5
成分
ミノキシジル
グリセリン
1,3-ブチレングリコール
リン酸
エタノール

おおう、超シンプル。

ライバルになるであろうリアップX5はミノキシジルに加え3のサポート成分を追加したりしていますが、メディカルミノキ5は気持ちが良いくらいシンプルな成分構成となっています。

ミノキシジルがしっかりと配合されているなら、その他の育毛成分は多いほうが良いという考え方もできるでしょう。しかし発毛・育毛効果のほとんどはミノキシジルに頼るわけですから問題はない。

これだけシンプルな成分構成でしかも後発。これは価格にも期待できそうですが…

ミノキシジルに副作用はあるの?

「ミノキシジルは副作用が心配」という人も多いと思いますので、メディカルミノキ5の副作用についても触れておきましょう。

前述したようにメディカルミノキ5は臨床試験を行っていないのか、効果や副作用を示すデータが存在しない、もしくは公表していませんので、こちらもリアップX5のものを参照してみます。

メディカルミノキ5の副作用

元々が血管拡張剤であるミノキシジルですから、低血圧やめまい、動悸といった副作用があります。しかしそれはあくまでも内服薬での話。外用薬ではそういった副作用が出るリスクはほとんどありません。

しかし、ミノキシジルはアルコール類にしか溶けないため、それなりの量のエタノールなどを配合する必要が。それが頭皮への刺激になりやすいという特徴があります。

そのため、かゆみや発疹という形で症状が出ることもあり、ミノキシジルを5%配合するリアップX5では8%の人に皮膚への症状が見られます。当然メディカルミノキ5も同程度の副作用発現率となるでしょう。

しかし、エタノールを使っているのはどの育毛剤・発毛剤も同様ですし、重篤とは程遠い副作用になりますので、これを恐れて発毛機会を喪失してしまうことは避けてもらいたいと考えています。

ちなみに、メディカルミノキ5の使用上の注意には使用前に医師や薬剤師に相談するべき人として以下が挙げられています。

  • これまで薬や化粧品でアレルギーを起こしたことがある人
  • 高血圧、低血圧の人
  • 心臓や腎臓に障害がある人
  • むくみがある人
  • 親族に壮年性脱毛症の人がいない人
  • 65歳以上の高齢者
  • 甲状腺機能障害の診断を受けている人

基本的に血圧などへの影響はないが、万が一のことを考えて高血圧や低血圧、心臓や腎臓が弱い人が使用する場合は医師に相談して欲しと呼び掛けています。

とはいえ、本当に医者に確認したら「問題ありません」と一蹴されそうだが…

個人的に面白いなと感じたのは「親や兄弟など近しい親族に壮年性脱毛症の人がいない人」という点。こういった注意書きを見たのは初めてのような気がする。

男性型脱毛症(AGA)は遺伝の影響が極めて大きいため、親族にAGAの人がいないのであれば別の原因で薄毛になっている可能性が考えられるからなのでしょう。

ちなみにAGAは伴性劣性遺伝(伴性潜性遺伝?)という見方が強いため最も注視すべきは母方の祖父な。

使用できない人も存在する

低血圧や高血圧、心臓が弱い人の使用ですら「注意が必要」程度で収まっているメディカルミノキ5ですが、以下の人達は「使用できない」と明言されています。

  • ■本剤又は本剤の成分でアレルギー症状を起こしたことがある人
  • ■女性
  • ■20歳未満の未成年
  • ■壮年性脱毛症(男性型脱毛症)以外の脱毛症の人
  • ■原因のわからない脱毛症の人
  • ■脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人

要は女性と未成年、男性型脱毛症(AGA)でない人は使わないでくれと。

フィナステリド(プロペシア)やデュタステリド(ザガーロ)が使えない女性が唯一使える発毛剤がミノキシジル。、しかし女性は低濃度でも十分な効果が出るとして1%もしくは2%が主流。

アメリカでは女性用で5%のものも存在するという話を聞いたことがありますが、あまり例がないため安全性を担保できないというスタンスなのでしょう。

また円形脱毛症や脂漏性皮膚炎などによる脱毛には使えないので注意して下さい。

高すぎるメディカルミノキ5の価格

さて、皆さんお待ちかね(?)、価格ついて触れていきますよ。

メディカルミノキ5は薬局や通販で購入することができ、通販ではいくつかの購入方法が選べるようになっています。詳細はこちらですべて税込。

商品名 内容量 価格
単品購入 60ml 7,800円
3個セット 60ml×3個 19,890円
4個セット 60ml×4個 24,960円

ああん?

7,800円ってリアップX5プラスの7,611円より高いじゃねぇか!!

え?成分は特許の切れたミノキシジルのみでしかも後発、リアップのようなしっかりとした臨床試験も行なっていないっぽいのに価格は上なの?正気?

内容量も一緒、サポート成分が入っていない分リアップX5プラスより発毛・育毛効果への期待値は若干低くなるのに値段は高いの?

どこに金使ってんの?広告費?パッケージのデザイン?「2WAY機構」とかいう発毛にはまったく関係ない容器?消費者舐めてる?

4本一気に購入することで多少なりともお得感を演出しているんだろうが、それでも1本あたり6,240円。せめてそれを単品価格にできなかったのか。

いらん。(断言)

リアップX5と比べてどうよ?

メディカルミノキ5とリアップX5

メディカルミノキ5を4個セットで購入して「安く買えたー」と喜べるならこちらを選んでも良いが、そうでないならリアップX5プラスの方が良い

成分的にミノキシジル5%は共通なので、それならばサポート成分が入っている分リアップX5のほうがお得感があるし、実績も信頼性も遥かに上。

そもそもアンファーは化学的根拠に乏しい医薬部外品のシャンプーや育毛剤、化粧品、胡散臭い育毛サプリメントしか販売していない会社。そういった意味でも製薬会社として医薬品も製造している大正製薬とは信頼感が大きく異なる。

しかも単品価格はリアップX5の方が安いときている。

信頼性を重要視するならリアップだし、値段を重視するなら個人輸入で遥かに安いものが手に入る。まあ日本製にこだわるなら4個セットで購入すれば若干のお得感はあるが…

メディカルミノキ5に対する個人的見解

ガッカリ」この一言に尽きる。

上でも書いたが、成分はミノキシジルのみで濃度は平凡な5%、後発なのにリアップとの差別化も一切できていない、そして価格はリアップX5より高い。褒める場所がほとんどない。

あまりの舐めきった内容に、価格を紹介するまでメディカルミノキ5を淡々と紹介しながらストレス溜まったわ。

アンファーは育毛効果を謳える育毛剤ですらない薬用シャンプー「スカルプD」の公式サイトにおいて、発毛効果があるように錯覚させるような文言を使うなど、あまり良い印象はない。

育毛トニックであるスカルプDジェットには円形脱毛症治療で使われるセファランチンを配合するという的外れ感に加え、ライバルと思われる1,000円程度で買えるサクセス育毛トニックあたりと大して変わらないのに3,240円と高い。どうもこの企業の商品は総じて高く感じる。

なので、メディカルミノキ5の詳細を見て「ああ、なるほどな」と妙に納得した。

メディカルミノキ5はおすすめしない

メディカルミノキ5、個人的にはおすすめしません。

ミノキシジル5%だけでいいのであれば、アメリカの大型倉庫型スーパーであるコストコのプライベートブランドであるカークランドの発毛剤が1本あたり2,000円以下で買える。

もっと効果が欲しいのであれば、ミノキシジルを15%や16%という高濃度で配合し、かつフィナステリドやアデノシンなど有力な成分も配合しているアメリカ製のフォリックスFR15やFR16が5,000円前後。

圧倒的な安心感がある日本製にこだわるのであれば、メディカルミノキ5ではなく大正製薬のリアップX5プラスのほうが価格が安く実績があり信頼感は高い。

負担軽減やコストパフォーマンスの観点から見ると7,600円もするリアップX5プラスは高い印象を受けるが、ぽっと出で優れた点も少ないメディカルミノキ5を使うくらいなら実績も信頼性も十分で成分的にも若干勝っているリアップX5プラスの方がいいというのが私の見立てです。

発毛効果のない育毛剤をぶっ叩きまくり、化学的根拠のある発毛剤しか勧めないというスタンスの私ですら、これはちょっとおすすめできない。

ミノキシジルを5%配合しているのだから発毛効果があるのは間違いないが、ぽっと出の後発で成分が劣る上に価格は高いという仕様には違和感しかない。スカルプDというブランドにそれだけの価値があるとでも思っているのだろうか?

世に出回っている後発薬(ジェネリック医薬品)は先発薬の臨床データを使用することで開発期間やコストを大幅に短縮、それによって薬を低価格で提供します。メディカルミノキ5もその後発薬。なのになぜ先発薬より高い?

釈然としないな。

メディカルミノキ5がいつまで経っても発売されない

この記事はメディカルミノキ5が発売されるはずだった2017年10月4日の数日前に書いたもの。しかし発売1日前になって突然の発売延期発表。

その理由は「説明書の不備を厚生労働省に指摘されたから」というもの。

そのため、それを修正した後は速やかに発売になると思っていましたが、2018年3月現在そういった動きはありません。常識的に考えれば説明書の不備程度なら長くても1ヶ月程度で発売にこぎつけられそうなもの。

色々調べてみると、その説明書の不備を指摘された裏にはこれまでミノキシジル外用薬を独占的に販売していた大正製薬の影が見え隠れするとも。メディカルミノキ5が発売されればパイを奪いあいに発展しリアップシリーズの売り上げが落ちるのは目に見えていますからね。

5ヶ月経っても何の音沙汰もないメディカルミノキ5。その裏には何かしらの巨大な力が働いているのかもしれません。

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