発毛剤やAGAクリニックでかかる費用は?

薄毛治療にかかる費用は?

薄毛やハゲを改善させるべく発毛を始めたい…しかしどのくらいお金がかかるのか不安という人も多いのではないでしょうか。

男性型脱毛症(AGA)治療の基本である発毛剤は、各国において大小様々な試験が行われ科学的根拠がしっかりしていることもあり、現状では最も信頼できる治療法。しかし効果を継続させるには使用し続けなければならないという特徴が。

一方、自毛植毛は施術こそ少ない回数で済むものの、1回1回に多額の費用が必要になったり、技術的にフサフサにするのは難しかったりとデメリットも目立ちます。

AGA治療をするために必要な費用というのは具体的にどのくらいなのか? 1カ月や1年単位はもちろん、半永久的に使用し続けた場合の費用を、治療別、使用する発毛剤の組み合わせ別に詳しく紹介していきます。

発毛は超長期まで視野に入れる必要がある

薄毛治療は超長期も想定

AGAクリニックのホームページや、薄毛・ハゲを取り上げるサイトにおいて大まかな費用を掲載している例はたくさんあります。しかしそのほとんどは1カ月~1年程度の費用のみ。

「治療期間 6カ月~1年」などと書いていることも多いことから「そのくらいの期間発毛剤を使えばAGAは改善するんだな」という印象をお持ちの方も多いことでしょう。

これに関しては間違いではありません。発毛剤の効果が現れるまでの期間はどんなに早くても3カ月、一般的には6カ月が必要とされ、その効果が最も顕著に現れるのは多くの場合6カ月~1年の間だから。

ただしここには注意点も。この「治療期間6カ月~1年」というのは“効果の有無を見極める期間”であり、ここで効果があったからといって投薬治療が終わるわけではありません

どんなに劇的な効果があったとしても、発毛剤が効いている期間は服用している期間とイコール。仮に発毛剤の使用を中止してしまったら薄毛の改善が止まるどころか元のハゲに逆戻りです。ここに例外はありません。

なぜなら、AGAの原因であるジヒドロテストステロン(DHT)はプロペシアやザガーロを服用することで生成を抑えられはしますが、DHTを作り出そうとする体の機能は不変だから。むしろその機能は年齢と共に強くなる傾向に。

そのため、発毛剤を6カ月~1年使ってみて「その効果を維持させたい」と考えるのであれば、半永久的に使用し続ける必要があるのです。AGAの症状を一生涯にわたって軽減させたいのであれば、死ぬまで使用し続けることに。

仮に30歳から服用を始めたとして、納得のできる効果が確認できたとしたら、1年や2年で使用をやめようと考えると思いますか? その効果をできる限り維持させたいと考えるのが自然ですよね。

そうなると発毛剤の使用期間は超長期を想定する必要があります。10年…どころではなく、20年30年というレベル。20代から使い始める、もしくは還暦を超えても髪の毛を維持したいと考えるなら40年以上も視野に入ります。

そういった点も踏まえ、ここでは10年以上使用し続けた場合の費用も明示します。今後の治療の参考にしていただければ幸いです。

AGAクリニックや皮膚科での費用

AGAクリニックや皮膚科の費用

まずはAGA治療の王道であるAGAクリニックや皮膚科での費用を見ていきます。

とはいえ、一口に「AGA治療」と言っても専門のAGAクリニックはサプリメントや育毛メソセラピーなど科学的根拠のない治療を提供・提案してくることも多いので、ここでは発毛剤治療に限定します。

フィナステリド・デュタステリドの費用

フィナステリド・デュタステリドの費用

AGAクリニックや皮膚科といった医療機関で提供される医薬品の発毛剤は、プロペシアに代表される「フィナステリド内服薬」もしくはザガーロに代表される「デュタステリド内服薬」の2種類。

薬代だけではプロペシアが1カ月7,000円前後、ザガーロが10,000円前後ほどとなっており、特許が切れているプロペシアであれば安価なジェネリック医薬品(5,000円前後)が選択できます。

そこに保険適用外の診療費がプラスされると、皮膚科などでは+2,000~3,000円ほど。AGAクリニックでは薬代だけで診療費は無料のケースもあるため、ここでは薬代だけで見てみましょう。

期間 プロペシア ザガーロ プロペシアジェネリック
1カ月 7,000円 10,000円 5,000円
1年 82,000円 120,000円 60,000円
5年 41万円 60万円 30万円
10年 82万円 120万円 60万円
20年 164万円 240万円 120万円
30年 246万円 360万円 180万円
40年 328万円 480万円 240万円
50年 410万円 600万円 300万円

なかなか衝撃的な数字が並んでいます。

後述しますが、発毛剤は状況に応じて「フィナステリドorデュタステリド+ミノキシジル外用薬」といったように併用することも多い薬。ここにミノキシジルタブレットも加えて3種使用する人も多数存在します。

にもかかわらず、仮に30年使い続けるとしたらその費用はプロペシアだけでも約250万円。ザガーロに至っては360万円です。最も安価なプロペシアジェネリックでも180万円です。

「ここにミノキシジルも加えたら…」と思うとぞっとしますよね。

月々5,000~10,000円の支払いというのは、社会人の男性にとっては必ずしも厳しい数字ではない。車のローンで月々3万円、家のローンで月々10万円払っている人もたくさん存在しますからね。

しかしそれが10年20年続くとなると、その数字は決して馬鹿にできません。

ミノキシジル外用薬の費用

AGAクリニックのミノキシジル外用薬の費用

次にミノキシジルに関しても見ていきましょう。

ミノキシジルには内服薬と外用薬が存在しますが、日本において医薬品の発毛剤として承認されているのは塗るミノキシジル…いわゆる「ミノキシジル外用薬」のみ。まあこれは日本のみならず世界共通なんですけどね。

「承認されている」とはいえ、医療機関で処方される一般的な医薬品ではなく、薬局で売られているリアップなどに代表される「第一類医薬品」なので、基本的に医療機関で処方されることはありません。

しかしAGAクリニックでは海外製のミノキシジル外用薬やオリジナルのミノキシジル外用薬を提供している場合も。

プロペシアやザガーロなど大まかな相場が決まっている医薬品と違い、その価格はピンキリ。5,000円くらいのものもあれば20,000円を超えるようなケースも。

そのため、AGAクリニックなどで提供されるミノキシジル外用薬に関しては平均的な費用となる1万円として考えます。そこに日本で承認されているリアップX5プラスネオ(7,500円前後)とそのジェネリック(5,000円前後)も併せて見てみましょう。

AGAクリニックになると、薬局などで売られるリアップX5プラスネオと同じミノキシジル外用薬やミノキシジルタブレット(ミノキシジル内服薬)を処方する場合もあるため、そこも併せて見てみましょう。

期間 リアップX5プラスネオ リアップジェネリック AGAクリニック処方
1カ月 7,500円 5,000円 10,000円
1年 90,000円 60,000円 120,000円
5年 45万円 30万円 60万円
10年 90万円 60万円 120万円
20年 180万円 120万円 240万円
30年 270万円 180万円 360万円
40年 360万円 240万円 480万円
50年 450万円 300万円 600万円

よくよく考えたらプロペシア(7,000円)・ザガーロ(10,000円)・プロペシアジェネリック(5,000円)の費用とほとんど同じ構図ですね。

AGAクリニックなどでザガーロとオリジナルミノキシジル外用薬を処方してもらうとすると月々2万円。10年で240万円にもなり、30年続けた場合は驚きの720万円! 高級車が買えます…

最も人気のある組み合わせであるプロペシア+リアップX5プラスネオだと月々14,000~15,000円ほど。14,000円で考えると1年で168,000万円、10年で168万円、30年で504万円ということに。十分高いですね。

一方、ミノキシジル外用薬単体での使用となれば費用はある程度抑えられはするものの、「フィナステリドもしくはデュタステリドでAGAの進行を食い止めミノキシジルで生やす」というセオリーからすると劇的な効果は望めない。

AGAは男性ホルモンの一種であるDHTが原因であるため、DHTの生成を抑制するフィナステリドやデュタステリドの使用が基本となります。そこに強力な発毛力を持つミノキシジルを組み合わせるというのがベター。

日本で承認された医薬品だけで発毛させようとするなら、それ相応の費用は覚悟しておく必要があります。

ミノキシジル内服薬の費用

AGAクリニックのミノキシジルタブレット費用

ミノキシジルは多くの国々で発毛剤として承認・使用されています。しかしそれは「外用薬」に限っての話であり、内服薬に関しては発毛剤として承認している国は1つとして存在しません。

しかし、「承認している国がない=効果がない」と考えるのは早計。なぜなら、ミノキシジルタブレットは薄毛・ハゲに悩む人にとって「最強の発毛剤」という位置付けとなっているから。

それもそのはず、ミノキシジルは本来血圧を下げるための内服薬であり、服用した患者の多くに「多毛症」の副作用が確認されたことから発毛剤として転用されたという経緯が。

血圧を下げるという性質上、健康な人が服用すると血圧低下やめまい、動悸などの副作用が懸念されるため、そういった副作用を回避しつつ頭皮に効果を限局させるという目的で外用薬として用いられることに。

しかし「多毛症=発毛効果」はミノキシジルを服用することによって最大の効果が得られる点に変わりはないため、薄毛に悩む多くの人がミノキシジルタブレットに救いを求めるのです。

それを物語るように、ミノキシジルタブレットを処方しているAGAクリニックも多数存在します。国単位では発毛剤として承認していなくても、現場の医師はミノキシジルタブレットの強力な発毛効果を実感している…というのが実情。

そんなミノキシジルタブレット、発毛剤として承認されていないのはもちろん日本では降圧剤としても未承認の薬とあって、国内で製造している製薬会社は皆無。そのため多くのAGAクリニックでは海外製のものを輸入し販売しています。

が、値付けは千差万別。個人輸入を用いて購入すれば1カ月分1,000円に満たないミノキシジルタブレットも、AGAクリニックで購入すると5,000~10,000円というのが相場。平均して8,000円くらいでしょうか。とにかく高い。

期間 ミノキシジルタブレット
1カ月 8,000円
1年 96,000円
5年 48万円
10年 96万円
20年 192万円
30年 288万円
40年 384万円
50年 480万円

一般的にミノキシジルタブレットを単品で使うことはほとんどない。発毛効果は最強ながら、血圧低下やめまい・動悸などの副作用リスクがあるミノキシジルタブレットは、前述したとおり“最終手段”と考えられているから。

そのためフィナステリド内服薬やデュタステリド内服薬との併用、もしくはそこにミノキシジル外用薬を加えた3つの併用がセオリー。

それらをAGAクリニックや薬局で揃えようとすると、その費用は莫大なものに。

プロペシアとリアップX5プラスネオの併用だけでも約15,000円。そこにAGAクリニックでミノキシジルタブレットも処方してもらうとなると、1カ月の出費は2万円を軽く超えます。

仮に2万円としても年間の出費は24万円。10年で240万円。30年で720万円…

ミノキシジルタブレットを処方してもらいつつ費用を抑えたいのであれば、いわゆる“発毛3種の神器”の中で最も効果が低いであろうミノキシジル外用薬は使わない、プロペシアはジェネリック医薬品を使うなどの工夫が必要。

このように、日本のAGAクリニックや皮膚科で各種発毛剤を処方してもらうとなると、かなりの出費を覚悟しておく必要があります。信頼性や安心感は確かに高いんですけどね…

個人輸入を用いた場合の費用

個人輸入で購入する発毛剤の価格

AGAクリニックや皮膚科での発毛剤処方が信頼性や安心感を重視しているのに対し、価格を最重視するのであればおのずと「個人輸入」による海外製の発毛剤購入に行きつきます。

上記「AGAクリニックや皮膚科での費用」と同じように、フィナステリドとデュタステリド、ミノキシジル外用薬、ミノキシジルタブレットの長期的な費用を見てみましょう。

フィナステリドの費用

フィナステリドの費用

日本においてフィナステリド内服薬は、先発薬であるMSD社のプロペシアか、ファイザーや沢井製薬、東和薬品などのプロペシアジェネリックか…という二者択一。

一方、海外製のフィナステリド内服薬は様々な国で製造販売されており、種類は極めて豊富。どれもフィナステリド1mgなので効果は同じはず…なんですけど、商品によって合う合わないなどの相性がある場合も。

そんな豊富な海外製フィナステリド内服薬の中から、信頼性抜群の正規品、アメリカ版「プロペシア」と、海外製ジェネリックとして最も人気がある「フィンペシア」、そして最も安い「フィナロ」の3つの費用を紹介します。

アメリカ版のプロペシアは一箱28錠(28日分)入り、フィンペシアとフィナロは100日分となる1箱100錠入りとなっているので、1カ月=30日として計算しなおします。

また個人輸入は為替相場の影響を受け頻繁に価格が変わるため「ここ最近の平均的な価格」としている点をご了承ください。

ちなみにアメリカ版プロペシアは28錠で約7,000円、フィンペシアは100錠で約3,500円、フィナロは100錠約3,000円です。これをもとに極力きりのいい数字で計算していきます。

期間 アメリカ版プロペシア フィンペシア フィナロ
1カ月 7,500円 1,000円 900円
1年 90,000円 12,000円 10,800円
5年 45万円 60,000円 54,000円
10年 90万円 12万円 11万円
20年 180万円 24万円 22万円
30年 270万円 36万円 32万円
40年 360万円 48万円 43万円
50年 450万円 60万円 54万円

アメリカ版のプロペシアは日本のものとほとんど価格が変わらないのに対し、フィンペシアやフィナロは圧倒的な安さを誇っており、文字通り桁違いの差が生まれています。

AGAクリニックで処方してもらう場合、フィナステリド内服薬で最も安いプロペシアジェネリックですら30年で180万円。それをフィンペシアにすれば36万円、フィナロに至っては32万円です。

いずれもフィナステリド1mgである点に変わりはなく発毛効果も同じ。

「フィンペシアやフィナロはインド製」という点に不安を覚える人も多いでしょう。無許可の怪しい製造所で雑に作られている…という印象をお持ちの方も多数存在すると思われます。

しかしフィンペシアを製造するシプラ社もフィナロのインタス社もアメリカやEUなどの先進国を含む多くの国々にジェネリック医薬品を流通させている大手製薬会社。日本のAGAクリニックでも同様の薬が処方されるほど信頼性は高いのです。

正規品のプロペシアがいいか、海外製の安価なジェネリック医薬品でいいかは個人の価値観によるところが大きいため、このあたりの判断は各々の価値観や意識に委ねます。

デュタステリドの費用

デュタステリドの費用

続いてザガーロに代表されるデュタステリド内服薬について。個人輸入で海外製のジェネリック医薬品を購入した場合の費用を見てみましょう。

ここで注意点をひとつ。プロペシアと違い海外製のザガーロというのは存在しません。というのも、デュタステリドを発毛剤として承認しているのは日本と韓国の2カ国のみで、現状ではザガーロは日本専用のAGA治療薬という位置付けだから。

ただし、デュタステリドは本来前立腺肥大症の治療薬であるため、前立腺肥大症の治療薬としてのデュタステリド内服薬は日本を含め世界各国に存在します。日本では「アボルブ」にあたります。

このアボルブ、名前こそ違えど製薬会社、成分、成分含有量すべてザガーロと同一。姉妹品…といえば聞こえは良いですが、ザガーロはただ単にアボルブの看板を掛け変えただけの商品ともいえます。

そしてこのアボルブの海外名が「アボダート」。これに関しては個人輸入で購入できます。もちろんザガーロと同じグラクソ・スミスクライン社製の正規品ですし、デュタステリド含有量もザガーロと同じ0.5mgです。

この正規品アボダートに加え、フィンペシアを製造販売するシプラ社の「デュプロスト」、フィナロを製造するインタス社製の最安デュタステリド内服薬「デュマン」の3つの費用を紹介します。

価格はアボダートが30錠4,000円前後、デュプロストが100錠6,300円前後、デュマンが100錠5,800円前後。アボダートは1箱1カ月分、デュプロストとデュマンは1箱3.3カ月分として計算しています。

期間 アボダート デュプロスト デュマン
1カ月 4,000円 1,900円 1,700円
1年 48,000円 22,800円 20,400円
5年 24万円 11万円 10万円
10年 48万円 23万円 20万円
20年 96万円 46万円 41万円
30年 144万円 68万円 61万円
40年 192万円 91万円 82万円
50年 240万円 114万円 102万円

インドの大手製薬会社製のデュマンやデュプロストが圧倒的に安いのは当たり前として、注目したいのは海外製のプロペシアと違い、アボダートは正規品にもかかわらずザガーロの3分の1の価格で購入できるという点。

製薬会社、成分、成分含有量すべてにおいてザガーロと同一ながら、名目上は「前立腺肥大症の治療薬」であることが安さの秘密か。信頼性を最重視する人はアボダートを選択するといいでしょう。

なお、1箱(100錠)単位で購入するとそれほど差がないデュプロストとデュマンですが、デュマンに関しては3箱まとめ買いすると大きな割引が適用されるという特徴が。3箱で約10,500円と、ほぼ2箱の価格で3箱買えるくらいの割引率

それを前提に計算し直すと、デュマンの1カ月の費用は約1,000円。フィンペシアとほとんど変わらない水準にまで安くなります。10年使っても12万円、30年でも36万円と極めて現実的。

そのため、少しでも安くデュタステリド内服薬を使用したい場合はデュマンを、信頼性を重視したいのであればアボダートをチョイスするといいでしょう。

ミノキシジル外用薬の費用

ミノキシジル外用薬の費用

次に、単品として見ると発毛剤としての効果は決して高くはないものの、副作用リスクも最も少ないミノキシジル外用薬の海外製の費用について。

日本ではAGAクリニックオリジナルのミノキシジル外用薬が1カ月分10,000円前後、最も人気があるリアップX5プラスネオが約7,500円、薬局などが販売するリアップX5ジェネリックが5,000円前後と決して安くはありません。

しかし、育毛・発毛先進国であるアメリカ製のミノキシジル外用薬は総じて安く、リアップX5プラスネオと同じミノキシジル5%製剤であれば1本あたり1,800~1,900円、ミノキシジル15%超で高い効果が望めるものでも約3,500~6,000円。

ここでは、安価でありながらオーソドックスなミノキシジル5%とリポソーム技術を用いた高い浸透力を両立させた「リグロースラボM5(1,900円)」と、有効成分をミノキシジル15%のみに徹した「リグロースラボM15(3,930円)」。

そしてミノキシジル16%に加えフィナステリドやアデノシンなど実績のある成分を多数配合した「フォリックスFR16(5,820円)」の3つの費用を見てみます。

期間 リグロースラボM5 リグロースラボM15 フォリックスFR16
1カ月 1,900円 3,930円 5,820円
1年 22,800円 47,160円 69,840円
5年 12万円 24万円 35万円
10年 23万円 47万円 70万円
20年 46万円 94万円 140万円
30年 69万円 141万円 210万円
40年 91万円 188万円 279万円
50年 114万円 236万円 349万円

アメリカ製のミノキシジル外用薬は日本のものに比べ圧倒的に安いとはいえ、最も安い商品でもフィンペシアやノキシジル(ミノキシジルタブレット)に比べるとやや割高。

リアップX5プラスネオなど日本のミノキシジル外用薬ではありえない15%超の含有量を誇るものになると1カ月の費用は3,500~5,000円。フィナステリドやデュタステリド、ミノタブに比べれば費用対効果という点では微妙かもしれません。

ただ、頭皮に直接塗布する外用薬ということもあり副作用リスクがほとんどない点は大きなメリット。

発毛剤の副作用に懸念を抱いている人は、リアップX5プラスネオと同じミノキシジル5%に加え高い浸透力が自慢のリグロースラボM5を試してみるといいでしょう。価格も1本あたり1,900円と、リアップX5プラスネオの約5分の1。

これであれば10年使っても費用は約23万円と現実的。それでも思うような効果が見込めない場合はミノキシジル15%のリグロースラボM15に移行する選択肢も。リグロースラボM15でもリアップX5プラスネオの半額なのだから十分安価。

しかも、これら海外製のミノキシジル外用薬はすべてアメリカ製というのも大きなポイント。インドやフィリピン、タイといった新興国に比べ信頼性の面においてもアドバンテージがあるでしょう。

アメリカ製のミノキシジル外用薬にはリグロースラボM5より若干安い、コストコのプライベートブランド「カークランド(約1,600円)」も存在しますが、リポソームを使用した浸透技術を採用している点でリグロースラボM5のほうがおすすめ。

ミノキシジルタブレットの費用

ミノキシジルタブレットの費用

最後は“最強の発毛剤”ミノキシジルタブレット。

日本のAGAクリニックではプロペシアと同レベルの価格で処方されているミノキシジルタブレットですが、日本で承認されていない同薬は基本的に海外からの輸入品。

しかも、先発薬である「ロニテン」は手に入らない状況とあって、AGAクリニックで処方されるミノキシジルタブレットはタイの「ノキシジル」に代表されるジェネリック医薬品です。それが1カ月分5,000~10,000円という価格で売られている。

しかし、個人輸入も用いればAGAクリニックで処方されるノキシジルなどがビックリするくらい安価に手に入るという現実が。

海外製といえどミノキシジルタブレットは種類が少ないため、ここではノキシジルの中でも特にリーズナブルなボトルタイプの「5ml」「10ml」の2種の長期的な費用を紹介します。

ちなみにほとんどのミノキシジルタブレットは1本(1箱)100錠入りとなっているため、1本買えば3カ月と10日使用できることに。それを踏まえ1本に0.3をかけた数字を1カ月分とします。

期間 ノキシジル 5mg ノキシジル 10mg
1カ月 800円 1,100円
1年 9,600円 13,200円
5年 48,000円 66,000円
10年 96,000円 13万円
20年 19万円 26万円
30年 29万円 39万円
40年 38万円 53万円
50年 48万円 66万円

ノキシジルボトルタイプの5mgは1本約2,800円、10mgは3,800円なので、5mgは1カ月約800円で済むことに。発毛効果は最強レベルだが価格はフィナステリドより安いという抜群のコストパフォーマンス。

仮にちょっと高めの10mgを使うとしても、1年の費用は13,200円。10年でも13万円。AGAクリニックでは1カ月分8,000円前後することを考えると驚くほど安いことが分かります。

しかし、ミノキシジルタブレットはフィナステリドやデュタステリドに比べ、心臓への負担などちょっと怖い副作用が発現するリスクがあるため、可能であればAGAクリニックを受診し医師の判断のもと処方してらもうのがベスト。

探せばAGAクリニックでも1ヶ月分3,000~5,000円で処方してくれる場合もあるので、初めて使う場合はAGAクリニックに赴くことをおすすめします。

また、海外製のミノキシジル外用薬に目を向ければ、日本では売られていない15%や16%の高濃度を誇る商品が存在するため、効果や副作用リスクを総合的に判断し、こういった商品を選ぶのも賢い選択です。

自毛植毛の費用

自毛植毛の費用

AGAの治療はフィナステリドやデュタステリドを用いるのが一般的。世界各国で積み上げてきた実績に基づき、日本皮膚科学会の診療ガイドラインにおいてもフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルは最高のA評価を得ています。

これら発毛剤に次いでB評価を得ているのが自毛植毛…後頭部などAGAの影響を受けない部位から毛包ごと髪の毛を採取し、薄毛になった部分に植える治療法です。

自毛植毛の最大のメリットは、移植した部分からは半永久的に髪の毛が生え続けるという点。増毛などと違い植えた部分はメンテナンスの必要もなく、発毛剤のように薬を飲み続ける必要もありません。

そう聞くと理想の薄毛対策のように感じるかもしれませんが、実際には色々とデメリットが存在。そのひとつが費用です。

施術するクリニック、手術法、移植するグラフト数(株数)などで費用は大きく変わるため、一概に「〇〇万円」と断言はできないものの、「このくらいの薄毛には大体このくらいの費用」という目安はあります。

部位 費用
M字部分のみ 50~80万円
生え際全体 70~120万円
前頭部広め 100~150万円
頭頂部のみ 50~100万円
生え際と頭頂部 120~180万円
生え際から頭頂部にかけ全体 200~300万円

この価格を見るとぎょっとするかもしれませんが、プロペシアとリアップX5プラスネオの併用を10年続ければ180万円もの出費になるのですから、下手に発毛剤をだらだら続けるよりはリーズナブルという見方も。

ただ、前述したように自毛植毛には費用の高さ以外にも複数のデメリットが。特に大きな問題は「自毛植毛しても薄毛は進行する」という点。

自毛植毛が特に多く用いられるのは、M字ハゲなど前頭部の髪の毛が薄くなるタイプ。クリニックの施術の写真などを見ても前頭部に施したものが大半を占めています。

確かに自毛植毛を施した部位からは半永久的に髪の毛は生える。しかしAGAはその後もじわじわと進行していきます。にもかかわらず生え際だけ植毛すれば…どうなるかお分かりですよね。

そう、離れ小島現象が起きます

これを回避するにはどうすればいいか? 選択肢は大きく2つ。1つは「離れ小島になってしまったら進行した部分に再び植毛を施す」、もう1つは「発毛剤を使用してAGAを食い止める」。

再び植毛となると100万円以上の出費を覚悟する必要がありますし、離れ小島を予防するために発毛剤を使用するのであれば、「1回で済む」という自毛植毛のアドバンテージは無い…どころか、自毛植毛分余計にお金がかかることになります。

本当の意味で自毛植毛1回で薄毛治療を完結させたいなら、AGAが完全に進行しきってから自毛植毛を行う必要が。しかしその頃には60歳70歳になっている可能性が高く現実的ではない。

自毛植毛しようがしまいが結局発毛剤を使用することになるのであれば、多額の費用がかかり、かつ不可逆的な施術である自毛植毛はあまりおすすめできない…というのが私の見解です。

発毛剤費用の具体例

発毛剤費用の具体例

AGA治療薬一つひとつの価格や長期的な費用に関しては上記の通りですが、1種類だけでは限定的な効果しか得られない場合もあり、実際は2つもしくは3つ併用するケースが多くなります。

そうなると当然ながら費用はどんどん高くなってきます。組み合わせに関しいくつかの具体例を挙げつつ、上手に費用を抑える提案も紹介します。

AGAクリニックの処方例

薄毛の治療は医薬品であるフィナステリドもしくはデュタステリドの服用が基本。そのため皮膚科など既存の医院やクリニックではこの2つのどちらかが処方されることになります。

一方で薄毛を専門的に扱うAGAクリニックなどでは様々な治療法を提供しており、オリジナルのミノキシジル外用薬や見ミノキシジルタブレット、場合によっては胡散臭いサプリメントを勧められることも。

まったく科学的根拠がないサプリメントや、高い割に効果が不透明な育毛メソセラピー、ハーグ療法は個別に断っていただくとして、問題は発毛剤の組み合わせ。

前述した通りAGAクリニックで処方される発毛剤はどれも高価。だからといって1種類では劇的な発毛効果は望めないため、複数組み合わせて使うのがセオリーとなっています。

副作用のリスクが低く、かつそれ内の効果が望める鉄板の組み合わせ「プロペシア+ミノキシジル外用薬(塗りミノ)」「ザガーロ+ミノキシジル外用薬」の費用を見てみると…

期間 プロペシア+塗りミノ ザガーロ+塗りミノ
1カ月 17,000円 20,000円
1年 20万円 24万円
5年 100万円 120万円
10年 200万円 240万円
20年 400万円 480万円
30年 600万円 720万円
40年 800万円 960万円
50年 1,000万円 1,200万円

オリジナルのミノキシジル外用薬が高いこともあって、10年使用し続けるといずれも200万円を超えることに。「ジジイになるまでフサフサでいたい!」などと考えようものなら500万円超は覚悟しておく必要があります。

ただし、これで終わらないのが薄毛治療の怖いところ。

プロペシアやザガーロでAGAの進行を食い止めつつミノキシジルを塗布することで一定の改善が見られたとしても、年単位の時間が経過するとその効果に限界が出てきます。

基本的にAGAは進行性であるため、薬で抜け毛を抑えこんでいるとはいえ加齢と共に徐々にハゲようとする力が勝ってくることに。

そうなると…そう、「より強い薬を使おう」となります。プロペシアをザガーロに変更したり、ミノキシジルタブレットを追加したり…そして最終的には「ザガーロ+塗りミノ+ミノタブ」の最強トリオに頼るわけです。

期間 ザガーロ+塗りミノ+ミノタブ
1カ月 28,000円
1年 33万円
5年 168万円
10年 336万円
20年 672万円
30年 1,008万円
40年 1,344万円
50年 1,680万円

カモです。

1年使うだけでも約33万円、10年使い続けようものなら336万円です。30年で夢の1,000万円超え。同じ3種の組み合わせでも個人輸入なら30年で150万円程度なんですけどね。

正規品であるプロペシアやザガーロはさておき、オリジナルのミノキシジル外用薬や、海外の安価なジェネリック医薬品を輸入して売るだけのミノキシジルタブレットはAGAクリニックにとってドル箱。

お布施…ですね。

個人輸入での組み合わせ

個人輸入でも人気の組み合わせというのは基本的に変わりません。安価であるため3種の併用を行っている人が多いというのが実情。

最も安価な組み合わせである「フィナロ+リグロースラボM5+ミノキシジルタブレット5mg」と、最強の組み合わせ「デュマン+フォリックスFR16+ミノキシジルタブレット10mg」の費用を比較すると以下のようになります。

期間 フィナロ+M5+ミノタブ5mg デュマン+FR16+ミノタブ10mg
1カ月 3,600円 8,600円
1年 43,200円 10万円
5年 22万円 52万円
10年 43万円 103万円
20年 86万円 206万円
30年 130万円 310万円
40年 173万円 413万円
50年 216万円 516万円

かなり現実的な費用になります。

3種の中で最も効果が小さく、かつ価格が高いミノキシジル外用薬を除外し、フィナロとミノタブだけの組み合わせにすれば約半額で済みます。つまり30年使っても約65万円。

特にミノキシジル16%の最強外用薬フォリックスFR16は約5,800円と高いので、これを外しデュマンとミノタブ10mgだけにすれば10年で約34万円。デュマンの3箱まとめ買いの大きな割引を考慮すれば10年で24万円です。

このくらいの出費であれば気兼ねなく薄毛治療を行えるのですけどね。

【提案】AGAクリニックと個人輸入の併用

「個人輸入が安いのは重々承知しているが、海外製の発毛剤にはどうしても抵抗がある」という人も多いのではないでしょうか。だからといってAGAクリニックで揃えると恐ろしく高い。

そんな人に向け1つの提案が。プロペシアもしくはザガーロだけAGAクリニックで処方してもらい、ミノキシジル外用薬とミノキシジルタブレットは個人輸入で購入するという方法も。

もちろんちゃんとした理由があります。

海外製のプロペシアジェネリックやザガーロジェネリックは、大手製薬会社製とはいえインドやフィリピンなど、ちょっと不安を覚える国が製造しています。そのため安心感を得たいなら日本のものを使うに越したことはありません。

一方、海外製のミノキシジル外用薬はほとんどがアメリカ製であり信頼性に問題はありません。また、AGAクリニックで処方されることがあるクリニックオリジナルのミノキシジル外用薬はどこで製造したものか分からないというのも大きな理由。

加えて、ミノキシジルタブレットはAGAクリニックでも海外から輸入したものを販売しています。はっきりと「ノキシジル」と謳っている場合もあるほど。

つまりAGAクリニックのミノキシジルタブレットも個人輸入で購入するミノキシジルタブレットも同じものなのです。であれば、異常に高価なAGAクリニックで購入する必要はありません。

だからといってAGAクリニックの医師に「プロペシアだけ処方してもらえれば、後は個人輸入で購入します」というのは得策ではない。心象が悪くなる可能性がありますからね。

ミノキシジル外用薬やミノキシジルタブレットの上手な使用方法や注意点を上手に引き出しつつ「とりあえずプロペシア(ザガーロ)だけから試してみます」と伝えるのが得策でしょう。

そうすることで、AGAクリニックで購入すると1カ月分18,000円前後の負担となる「ミノキシジル外用薬+ミノタブ」の組み合わせを2,500~3,000円にまで軽減できます。

ぜひ検討してみてください。

発毛剤治療の費用早見表

最後に、ここまで取り上げてきた発毛剤の費用を、わかりやすくまとめて掲載しておきます。期間は1カ月、1年、10年、30年。個人輸入購入できるものは、商品名を最も安い個人輸入代行業者へのリンクにしています。

AGAクリニック・皮膚科
商品名 1カ月 1年 10年 30年
プロペシア 7,000円 82,000円 82万円 246万円
ザガーロ 10,000円 12万円 120万円 360万円
プロペシアジェネリック 5,000円 60,000円 60万円 180万円
オリジナル外用薬 10,000円 12万円 120万円 360万円
ミノキシジルタブレット 8,000円 96,000円 96万円 288万円
薬局・ドラッグストア
商品名 1カ月 1年 10年 30年
リアップX5プラスネオ 7,500円 90,000円 90万円 270万円
リアップジェネリック 5,000円 60,000円 60万円 180万円
個人輸入
商品名 1カ月 1年 10年 30年
フィナステリド内服薬
アメリカ版プロペシア 7,500円 90,000円 90万円 270万円
フィンペシア 1,000円 12,000円 12万円 36万円
フィナロ 900円 10,800円 11万円 32万円
デュタステリド内服薬
アボダート 4,000円 48,000円 48万円 144万円
デュプロスト 1,900円 22,800円 23万円 68万円
デュマン 1,700円 20,400円 20万円 61万円
ミノキシジル外用薬
リグロースラボM5 1,900円 22,800円 23万円 69万円
リグロースラボM15 3,930円 47,160円 47万円 141万円
フォリックスFR16 5,820円 69,840円 70万円 210万円
ミノキシジルタブレット
ノキシジル5mg 800円 9,600円 96,000円 29万円
ノキシジル10mg 1,100円 13,200円 13万円 39万円
商品名 1カ月 1年 10年 30年

価格に関しては個人輸入の安さが圧倒しているものの、“日本の医療機関で処方される”という点にこだわる人もいるでしょうし、「医師のアドバイスを受けたい」と考えるケースもあるでしょう。

ご自身の価値観や都合に合わせ最適な選択をするようにしてください。

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