デュタスはザガーロジェネリック最安値か?
2015年9月に正式認可された第3の発毛成分デュタステリド。日本ではAGAクリニックなどでザガーロが処方されていますが、価格は1ヶ月分9,000~10,000円と非常に高価。それに対しデュタスは約8分の1程度の価格とあって人気に。
そう聞くと「安すぎてなんか胡散臭そう」と感じる人もいるかもしれません。しかしデュタスは個人輸入を利用し多くの薄毛男性が使用してるジェネリック医薬品。いずれはフィンペシアくらい有名な後発薬になる可能性すらあります。
今後は男性型脱毛症(AGA)治療薬の主流になっていくと思われるデュタステリド製剤。その中において最安値級の安さを誇るデュタスについて詳しく取り上げていきます。
本当に最安値なのか?
- デュタステリドってなに?
- デュタスの製薬会社と信頼性
- デュタスの副作用は?
- デュタスの口コミやレビューを紹介
- デュタスの価格は?
- デュタスは小分け販売されてないの?
- デュタスは本当にデュタステリド最安なのか?
- どんな人がデュタスを使うべき?
- デュタスの総評・まとめ
デュタステリドってなに?
デュタステリドが発毛成分として日本で認可されたのが2015年9月、その内服薬として初めてザガーロが発売されたのが2016年6月のことですから、この成分のことをよく知らないという人も多いのではないでしょうか。
デュタステリドはプロペシアなどに使われるフィナステリド同様前立腺肥大症の治療薬として開発されたもので、後に発毛剤としても使用されるようになったもの。
作用は5αリダクターゼの働きを阻害して薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を阻害するという、これまたフィナステリドと同様のものですが、大きく違う点が一つ。
それは2型の5αリダクターゼにしか効果のないフィナステリドに対し、デュタステリドは1型、2型の両方を阻害するという点です。
フィナステリドでは見逃されていた1型5αリダクターゼの働きもしっかりと阻害することでより発毛効果を高めたのがデュタステリドであり、その効果はプロペシアの1.5倍とされています。
2017年版脱毛症診療ガイドラインで最高評価
エビデンス(科学的根拠)に基づき男性型脱毛症(AGA)に対してどの成分が効果があるのかを評価する「男性型脱毛症診療ガイドライン」というものを日本皮膚科学会が策定しています。
以前は2010年版のものが最新であったため、2015年に認可されたデュタステリドは評価の対象外だったものの、2017年版に刷新され初めて評価を受けました。
厚生労働省から正式に認可されているだけあってフィナステリド、ミノキシジル同様最高のA評価になっています。ただ、基本的な作用はフィナステリドと同様であるため女性に対しては使用することができません。
フィナステリドとの効果の差を調べた試験ではデュタステリドに一定の優位性が確認されるなど、「1.5倍の効果」は伊達ではないという印象。
ただ、効果がプロペシアの1.5倍なのはうれしい限りですが、価格も同様に1.5倍近くするとあって手を出しづらい感は否めず、AGAクリニックや皮膚科では依然としてプロペシアやそのジェネリックが主流となっているのが実情。
そんな「価格が高くて使いたくても使えない」という状況を打開してくれるのが今回紹介するデュタスなのです。
デュタスの製薬会社と信頼性
デュタスはインドの大手製薬会社である「Dr.Reddy's Laboratories,Ltd.」が製造するデュタステリド内服薬です。
「ジェネリック」とはいっても特許を持っているグラクソ・スミスクレイン社に許可を得て作っているわけではなく、「勝手に同じものを作った」というもの。このあたりはプロペシアジェネリックとして大人気のフィンペシアと同様になります。
インドは国際特許条約に加盟していない期間が長かった歴史があり、また比較的貧しい国。高価な正規薬ではなく安価なジェネリック医薬品が求められるという背景もあって特許には色々と甘い国なのです。
そういった理由からインド製の安価なジェネリック医薬品が市場に出回っています。そう聞くといかにも信用できなさそうな印象を抱くかもしれません。しかし必ずしもそうとは言い切れない。
というのも、デュタスを製造・販売するDr.Reddy's Laboratories,Ltd.は2017年10月の時点でインド製薬会社4位。2013年頃には1位に君臨するなどインドの製薬会社の中でもかなりの大手となっています。
アメリカで処方される薬の約9割をジェネリック医薬品が占め、その内4割はインド製。世界の中でもぶっちぎりの医薬品先進国であるアメリカにおいてインド製のジェネリック医薬品がこれだけ使われているのですから、信頼性に疑問を挟む余地はないでしょう。
デュタスの副作用は?
デュタスの主成分であるデュタステリドの基本的な作用はフィナステリドと同様に薄毛を誘発する男性ホルモンの生成を阻害するというものですから、副作用の傾向もほぼ同じになります。
下図は日本においてザガーロが発売される際に副作用のデータを示したもの。
プラセボ群 | フィナステリド1mg群 | ザガーロ0.1mg群 | ザガーロ0.5mg群 | |
---|---|---|---|---|
評価症例数 | 181 | 179 | 188 | 184 |
副作用発現例数(発現率) | 27(15%) | 35(20%) | 39(21%) | 30(16%) |
副作用名 | 発現症例数(発現率) | |||
生殖系および乳房障害 | 8(4%) | 18(10%) | 10(5%) | 14(8%) |
勃起不全 | 6(3%) | 10(6%) | 6(3%) | 10(5%) |
射精不能 | 2(1%) | 3(2%) | 2(1%) | 1(<1%) |
射精障害 | 1(<1%) | 2(1%) | 3(2%) | 2(1%) |
精神障害 | 5(3%) | 9(5%) | 14(7%) | 4(2%) |
リビドー減退 | 2(1%) | 7(4%) | 9(5%) | 4(2%) |
胃腸障害 | 8(4%) | 3(2%) | 6(3%) | 4(2%) |
腹痛 | 2(1%) | 0 | 3(2%) | 0 |
臨床検査 | 5(3%) | 4(2%) | 6(3%) | 5(3%) |
精液量減少 | 0 | 0 | 3(2%) | 2(1%) |
感染症および寄生虫症 | 0 | 1(<1%) | 1(<1%) | 3(2%) |
鼻咽頭炎 | 0 | 1(<1%) | 0 | 3(2%) |
なぜか0.5mgより0.1mgの方が副作用の頻度が高いのは誤差の範囲内として、全体的な頻度は約20%くらいと馬鹿にできない数字になっています。
ただ注目してほしい点が「プラセボ群(偽薬)」。この試験では何の作用もない偽薬を飲んでいる人ですら15%の副作用が出ています。
つまり、「発毛剤を飲んだ」という思い込みだけで15%もの人が副作用を訴えていることに。そう考えると実際の薬による副作用は5%程度と見るべき。
「発毛剤は副作用が強い」と思い込んで飲むのではなく「副作用はほとんど出ない」というポジティブな思考が実はもっとも重要だったりします。
ちなみに、フィナステリドの1.5倍の効果があるデュタステリドは副作用も強いイメージがあり、実際そういった話もちらほら耳にしますが、上記のデータを見る限りでは同等レベルと見てよさそうです。
デュタスの口コミやレビューを紹介
個人輸入を用いたデュタステリド内服薬の中でも屈指の人気を誇るデュタスとあって、個人輸入サイトを中心に口コミやレビューも出揃っています。
その中から特徴的なものをいくつか紹介しておきましょう。
デュタスの良い口コミ
まずはデュタスを評価する口コミから見てみます。
以前はフィンペシアを服用していましたが、デュタの方が臨床試験における発毛効果が高いとのことで、変更しました。特に前頭部の発毛効果が明らかに優れています。副作用もありません。
フィンペシアからの乗り換えのよう。フィナステリドで満足いく効果が得られなかった場合、デュタステリドが次の選択肢になってきます。
フィナステリドやデュタステリドは長期使用で副作用の発現率が下がってくるので、同じ作用のフィナステリドをすでに飲んでいたこの方に副作用が出なかったのも頷けます。
フィナステリドでやや停滞していた発毛がデュタステリドに変更して、再び発毛再開しています。 抜け毛も確実に減りました。髪のコシが20台の時に比べてもかなり強くなっていて、寝起きや帽子を脱いだ後に実感します。
こちらも乗り換え組。個人差はあるものの基本的に発毛剤は使用後6ヶ月~1年が効果を感じるピークで、その後は横ばい傾向に。
実際フィナステリドに比べデュタステリドは太い毛が増えるという臨床データが存在しますので、髪のコシやハリが出やすいと思われます。
ちなみに「20台」ではなく「20代」な。
デュタス0.5mgとミノキシジル10mgを 1日1錠ずつ飲むと1ヶ月くらいすると頭皮に産毛が生えてきます。手の甲や目の周りの産毛も濃いくなって きます。薬が効いている証拠!!
定番であるミノフィナならぬミノデュタの組み合わせ。これからこれが主流かつ定番になっていくと思われます。
体毛が濃くなるのはミノキシジルタブレットの宿命ともいえる。
2年間フィナロを使ってきたがデュタスに変えて10錠目で効果が出た。 抗体対策として100錠毎にフィナロと交代で使っていきます。
10錠目で効果が出たというのはかなり胡散臭いが、気のせいであれ何であれ効果が実感できるのは良いこと。
フィナステリドと交互に使用することが抗体対策になるのかどうかは不透明。
デュタスの悪い口コミ
続いて悪い口コミやレビューも見てみましょう。
デュタスを約10ヶ月使用しましたが、増毛効果はなく、徐々に抜け毛が進行している状態です。もう少し継続してみようと思ったが、販売中止となっているようなので別のものに切り替えてみることにする。
効く人もいれば効かない人もいる。それが現在の発毛剤の限界でもあります。ミノキシジルタブレットとの並んで最強の発毛剤であるデュタステリドもその運命から逃れることはできません。
デュタスは一時入荷待ちになっていた時期があったため、この人は販売中止になったと勘違いした模様。
効果はかなり有ります。抜毛が画期的に止まりますが、副作用もかなり強いです。自分の場合は精力減退と女性化乳房の副作用がありました。 効果は確実ですが摂取量を加減できないので星3つです。
デュタステリドの副作用に関しては、ザガーロの臨床試験においてフィナステリドと同等程度という結果が出ている一方で、フィナステリドより強いというデータも確かに存在します。あとは個人差か。
副作用に女性化乳房の文言はあるが、本当になるんだな…実は太っただけとか?
デュプロストが入手困難になった時に買いました。
これは私には合わないみたいで、身体だだるくて仕方なくなりました。フィンペシアのときと同様症状です。幸いにもデュプロストが再開されたので出戻りしたいと思います。
デュタステリドに限らずジェネリックは先発薬と同じ主成分を同量配合していますが、物によって効果や副作用に違いを感じるという声は度々見聞きします。添加物やコーティング、カプセルの違いなのか、気分の問題なのか…
このことからデュプロストなど別の薬なら効くのにデュタスはいまいちだったという声があっても不自然ではないでしょう。
デュタスの価格 2024年6月更新
現在においてザガーロを含めデュタステリド内服薬は複数存在しているものの、1錠あたりの単価でもっとも安くなるのはデュタスとなっています。
商品名 | 内容量 | 価格 | 1錠あたりの価格 |
---|---|---|---|
デュタス | 300錠 | 18,334円 | 61円 |
ベルトリド | 100錠 | 7,064円 | 71円 |
デュプロスト | 100錠 | 7,729円 | 77円 |
デュタボルブ | 30錠 | 3,107円 | 104円 |
アボダート | 30錠 | 4,962円 | 165円 |
ザガーロ | 30錠 | 9,000~10,000円 | 300~333円 |
デュタスのネックは300錠という量の多さですが、それだけに1錠当たりの単価は最も安くなり、それはザガーロの7~8分の1程度に収まるほど。
価格や薄毛治療の情報に敏感な人は1ヶ月分7,000円前後するプロペシアではなく1,000円程度で買えるフィンペシアを使っているように、多くの人は高価なザガーロではなく個人輸入で購入できる安価なジェネリックを利用しています。
初めてデュタステリドを使用するという人に300錠のデュタスをおすすめすることはできないものの、すでに使用していて副作用など特に問題がない場合は、長期使用を見据え圧倒的に安いデュタスに替えてみてはいかがでしょうか。
デュタスは小分け販売されてないの?
1錠あたりの単価は非常に安いデュタスですが、最安値であるオオサカ堂で購入しようとすると300錠入りのものしか存在せず価格は17,000円ほど。ちょっと量が多すぎるし、値段も高いというのが本音ではないでしょうか。
小分けして安く売ってないの?
そう感じている人も多いと思いますので、他の個人輸入代行業者の販売状況や価格を色々と調べてみました。
他の業者には300錠入り以外にも150錠入りや30錠入りなど錠数の少ないものも存在します。ただし、30錠入りは平均4,000円ほど、150錠入りは平均12,000円。どんなに安い業者でも11,000円。一方でオオサカ堂なら300錠が約15,000円。
一応オオサカ堂にも150錠のものが存在しますが、300錠と価格を比べてみると…
商品名 | 価格 | 1錠あたりの価格 |
---|---|---|
デュタス 150錠 | 11,303円 | 75円 |
デュタス 300錠 | 18,334円 | 61円 |
デュタスを最安値で扱っているオオサカ堂においても150錠は300錠に比べ割高に。当たり前といえば当たり前ですが、錠数が多いものの方が1錠あたりの単価は下がります。
他業者のデュタス30錠入りを見てみると4,000円くらいする場合も。デュタス30錠に4,000円も出すなら、ザガーロと同じグラクソ・スミスクライン社製の正規品アボダートとほとんど変わらないから、こっちを買った方がよっぽど良い気がします。
100錠前後であればインタス社のベルトリドのほうがよっぽど安い。結局デュタスは300錠だからこその安さと魅力なのだと気付かされます。
デュタスは本当にデュタステリド最安?
前述したように、300錠入りのデュタスは数あるザガーロジェネリックの中で最も1錠あたりの単価が安い発毛剤となっています。
しかしこれは“1箱単位”での話。実は一度に300錠購入することでデュタスよりずっと安くなる商品があるのです。それはベルトリド。
ベルトリドは1箱100錠入りのものでは最安値であるものの、デュタスと比べると1錠あたりの単価は高くなってしまうのが実情。しかしベルトリドを複数同時購入すると大きな割引が適用されるためデュタスを逆転するのです。
内容量 | 価格 | 1錠あたりの単価 | |
---|---|---|---|
デュタス1箱 | 300錠 | 18,334円 | 61円 |
ベルトリド1箱 | 100錠 | 7,064円 | 71円 |
ベルトリド2箱 | 200錠 | 11,031円 | 55円 |
ベルトリド3箱 | 300錠 | 15,016円 | 50円 |
上表を見てください。1箱での比較であればデュタスに軍配が上がる一方、ベルトリドを一度に2箱以上購入するとコストパフォーマンスは逆転。3箱同時購入にいたってはデュタスより3,000円以上安く買うことができます。
つまりデュタスは箱単位の1錠あたり単価で見れば確かに最安値ではあるものの、「300錠購入」という観点ではベルトリドに劣ってしまうのです。
ベルトリドを製造販売するインタス社はインドにおいて10位前後の大手製薬会社。こちらも信頼性に問題はありません。
ベルトリドが登場するまでは間違いなくデュタスが最安だったんだけどねぇ…
どんな人がデュタスを使うべき?
デュタスを選択肢に入れる人というのは価格に敏感な人でしょう。そういった意味でデュタスは最高のコストパフォーマンスを見せてくれます。Dr.Reddy's Laboratories,Ltd.というジェネリック医薬品の大手製薬会社が製造している点も心強い。
ただ、この製薬会社は富士フイルムなどと提携したりするレベルの大手ではあるものの、特許に甘い国が作ったジェネリックということで本家のザガーロに比べれば信頼性はどうしても落ちてしまいます。
まあ大人気のプロペシアジェネリック「フィンペシア」もインドの大手製薬会社が作っているものなので、これはもはや気持ちの問題でもありますが。
そこへいくとアボダート(アボルブ)はザガーロと同じグラクソ・スミスクライン社製で、違いといえば便宜上「前立腺肥大症治療薬」と謳っているか「AGA治療薬」と謳っているかだけ。デュタステリドの含有量も全く同じ。
とにかく安全性・信頼性を第一に考えるならザガーロやアボダートがベスト。大手製薬会社であればインド製でも全然構わないというのであればデュタスを…という選択になるでしょうか。
ただ、今現在デュタステリド内服薬の最安値はベルトリドになっています。できるだけ安いザガーロジェネリックが欲しいのであれば、デュタスではなくベルトリドという選択肢になってしまうのです。
そう考えると、効果的な相性の良さなど「デュタス」という商品自体に魅力を感じている人で、かつできるだけ安い発毛剤が欲しい人こそが“デュタスに向いている”ということになるでしょうか。
一方、とりあえず一度デュタステリド内服薬を試してみたいという人にデュタスは不向き。30錠で3,000円くらいのデュタボルブ0.5mgがもっとも気軽に試すことができるかと。こちらで効果や副作用の具合を試してみるといいでしょう。
デュタスの総評・まとめ
フィナステリドより高い発毛効果を示すデュタステリドは今後発毛剤の主流になっていくと予想されます。しかしネックなのはその価格。
AGAクリニックや皮膚科でザガーロを処方してもらうと1ヶ月10,000円くらいを見ておく必要があり、これにミノキシジルなども併用するとなるとさらに負担は増えてしまいます。
最低でも6ヶ月以上使用する必要がある発毛剤ですから少しでも安く済ませたいと考えるのは自然なこと。そういった意味でデュタスは救世主と言えるでしょう。
もしどうしても300錠は多いという場合は、100錠入りのものとしては最も安いベルトリドを利用するようにしてみて下さい。…まあ、300錠買うにしてもベルトリドが最安なんだけどね。
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