フィンペシアとフィナロイド、どっちがいい?
安価なプロペシアジェネリックとして長年人気を得てきたフィンペシア。本家プロペシアが1ヶ月分7,000円なのに対しフィンペシアは1,000円以下。圧倒的な安さによりハゲを支えてきました。
しかしそんな状況はフィナロイドの登場によって一変。フィンペシアより安い価格、高い信頼性によりフィンペシアのシェアを大きく奪ったのです。
これまでもフィンペシアと同じフィナステリド1mg製剤は複数登場しましたが、どれもフィンペシアの牙城を崩すことはできなかったのに、なぜフィナロイドは一気に普及したのか?
安価なフィナステリド製剤を求めている人にとって気になる存在であろうフィンペシアとフィナロイド。この2つを徹底的に比較しどっちが優れているのかハッキリさせましょう。
- フィンペシアとフィナロイドの成分
- フィンペシアとフィナロイドの効果は一緒?
- フィンペシアとフィナロイドの副作用
- 信頼性はフィナロイドが上回る
- 価格が安いのはどっち?
- 先発薬プロペシアと比べてどうなの?
- 偽物の危険性は?
- フィンペシア、フィナロイドの比較まとめ
フィンペシアとフィナロイドの成分
フィンペシアとフィナロイド、どちらもプロペシアのジェネリック医薬品とあって成分はフィナステリド1mgで同一となっています。
このフィナステリドという成分は男性型脱毛症(AGA)の原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を抑制し薄毛を改善させる効果が期待できます。
世界的に見ても様々な国家の公的機関から「髪の毛が生える」と認められているのはフィナステリドとミノキシジルのみ。なぜなら、薄毛を改善するという根拠を示す試験データが世界中に存在するから。
成分的に見ればフィンペシア、フィナロイドに優劣をつけることはできません。
成分含有量に不安はないの?
しかしジェネリック医薬品は製造するメーカーによって成分に若干のばらつきが存在するとされます。つまりフィナステリドが多いこともあれば少ないこともある可能性は捨てきれないと。
そういった成分含有量に対する不安に加え、海外製の薬に付きまとう「偽物」への警戒感を払拭するため、大手輸入代行業者では成分鑑定を行っています。それによりフィナステリドの含有量が明らかに。
大手輸入代行業者Aではフィンペシアの成分鑑定しか行っておらず、2018年に実施された鑑定の結果はフィナステリド1.07mg。額面である1mgより多くの量が配合されていることに。
一方、大手輸入代行業者Oではフィンペシア、フィナロイド両方の成分鑑定が行われています。
2014年と2015年に行われたフィンペシアの成分鑑定ではそれぞれ0.98mg、1.00mgという結果に。対してフィナロイドは2019年に実施されており1.02mg。2014年のフィンペシアの試験では規定量を若干下回っているもののいずれも許容範囲内といえるでしょう。
フィナロイド、フィンペシア共にロットによって多少のばらつきはあれど、それは問題ない範囲に収まっていると見ていいのではないでしょうか。
ちなみに先発薬である海外版のプロペシアの成分結果を調べる限り、0.95mgから1.01mgでした。ジェネリック医薬品であるフィンペシア、フィナロイド双方とも成分含有量でプロペシアに劣るということはありません。
フィンペシアとフィナロイドの効果は一緒?
フィンペシアもフィナロイドも成分はフィナステリド1mgで同様。であれば効果も一緒…と考えるのが普通ですよね。実際この2つを用いて臨床試験を行えば同じような数字が出てくることでしょう。
しかし、個人の感想としては必ずしもそうではありません。フィンペシアの方が効くと感じる人もいればフィナロイドの方が効くという印象を持つ人もいるのです。
これは何もフィンペシアとフィナロイドだけに限りません。様々なジェネリック医薬品でも同様のことが起きています。
フィンペシアとフィナロイドの比較口コミ
基本的に後発のフィナロイドはフィンペシアから乗り換える人が多いため、フィンペシアとフィナステリド両方を使った人の口コミをいくつか拾ってみました。目線はフィナロイド視点です。
数年前から、フィンペシアを飲んでいましたが、たまたま品切れだったので、こちらを注文して飲んでいます。 飲んで数ヶ月経過しましたが、フィンペシア同様、効果を実感しています。
プロペシア⇒フィンペシアとジェネリックを使い続けています。クリニックのプロペシアから比べると非常に安く済んでいます。必要なのはフィナステリドの含有であり、それさえ確認できているのであれば効果はあると思って継続しており、現に効果は持続しています。
フィンペシアからフィナロイドに変えて今様子見です。今のところ特に問題なく使用できてるのでこのまま継続してみます。
フィンペシアから乗り換えた人の口コミやレビューを見ると、大半は効果に差がないという意見に。主成分が一緒なのですから当たり前と言えば当たり前ですが。
フィンペシアが合わなかったのでこちらに戻しました。こちらの方が私には合うようです。引き続き様子をみたいと思います。
抜け毛が増えて、全体的に薄くなってしまった気がします。 レビューの評価もよく、値段も安かったので、フィンペシアからこちらに変更して3カ月経ちますが、自分には合わないようです。
一方で「フィンペシアのほうが合う」「フィナロイドの方が好印象」といった意見も。薬によって異なる添加物との相性もあるのかもしれません。
ただ、こういった口コミは各々の主観が大きく入り込み客観性に乏しいのも事実。このあたりは実際に使ってみないことには分からないという身も蓋もない結論になるでしょうか。
フィンペシアとフィナロイドの副作用
フィンペシアとフィナロイドはどちらも男性ホルモンであるDHTの生成を抑制するフィナステリドを主成分としていることから、性欲減退や勃起障害といった副作用が出る恐れがあります。
ただしその頻度はすべての副作用をひっくるめても5%程度。ミノキシジルタブレットのように循環器に影響を与えるなど重篤な副作用は報告されていないことから、医師の間でも安全な薬という位置付け。
フィンペシアとフィナロイドの副作用に差はあるの?
これまでも書いてきた通りフィンペシアとフィナロイドは共にフィナステリド1mgを主成分としていることから、副作用に差はないと考えるのが自然。
しかし、一部には「フィンペシアを飲むと胃痛がある」「フィナロイドを飲んだら倦怠感が…」といった声があるのも事実。
これらは効果同様に個々の主観が大きく影響するためあまり鵜呑みにはできませんが、ジェネリックといえど主成分以外の添加物は異なることが多いため、このあたりが影響している可能性も捨てきれません。
ただし、フィンペシアとフィナロイド両方を使用したことがある人は多く存在する一方、副作用の差を感じている人はごく少数。薬学的にも副作用に有意差があるとは考えられません。
変な先入観があると思い込みにより体調を崩すことがあります。小さいことは気にせずに使用することが副作用を軽減させる最も有効な手段だったりするのです。
信頼性はフィナロイドが上回る
成分や副作用、効果に関しては明確な違いが見られないフィンペシアとフィナロイド。しかしメーカーに関しては話は別。海外製のジェネリック医薬品ということもありより信頼性が高い者を使用したいと考えるのは自然なことでしょう。
まず薬としての歴史、実績、人気、知名度に関してはフィンペシアが上回ります。プロペシアジェネリックとして長年の間ハゲを支えてきた実績や歴史はぽっと出のフィナロイドでは到底太刀打ちできません。
人気にしても同様。フィナロイドが急速に普及してきたとはいえ、これまでフィンペシアを使ってきた人は何らかの理由がない限りフィナロイドに乗り換えようとは考えないでしょう。ゆえに長年販売を続けてきたフィンペシアの方が人気があります。
ただし、メーカーの信頼性という点においてはちょっと事情が異なります。
製薬会社はフィナロイドの方が信頼できる?
薬を製造販売するメーカーはフィンペシアがインドのシプラ社、フィナロイドはフィリピンのロイド社になります。
インドとフィリピン…正直言うとどっちもちょっと怪しい雰囲気ですよね。
ただし、シプラ社はインド第2位の大手製薬メーカーですし、ロイド社もフィリピンでは後発薬大手のメーカー。どちらも世界中にジェネリック医薬品を流通させていることから信頼性に問題はありません。
ただし、フィナロイドを製造販売するロイド社には1つアドバンテージが。それは2018年に日本の製薬メーカー「日医工」と業務提携しているという点。
日医工といえば東証1部に上場するジェネリック医薬品メーカー。ジェネリック医薬品の日本のシェアは沢井製薬に次いで2位ですから、その規模は推して知るべし。
その日医工がフィリピンなど海外への市場拡大の足掛かりとして白羽の矢を立てたのがロイド社。同社と業務提携することにより海外進出を加速させたい意図が見え隠れします。
出典:日医工株式会社
日本の大手製薬メーカーが業務提携をするということは、ロイド社が信頼に足ると判断したからに他なりません。そういった点においてフィナロイドのほうが信頼できるという見方もできるのではないでしょうか。
とはいえフィンペシアを製造するシプラ社が本社を構えるインドは世界的に見ても後発薬大国。世界のジェネリック医薬品の5分の1はインドで作られているといわれるほど。そのインドで2位のシプラ社の信頼性もまた非常に高い。
アメリカのジェネリック医薬品メーカーを複数買収したりしていますからね。
最も信頼できる日本のメーカーが認めているという点ではフィナロイドを製造販売するロイド社に軍配が上がりますが、世界的な規模という点ではシプラ社が上。
結局どちらも十分信頼に足るという結論に。
価格が安いのはどっち?
比較すればするほど大きな違いは見当たらないフィンペシアとフィナロイド。しかし価格面では数字として明確な違いがあります。
商品名 | 内容量 | 価格 | 1錠あたりの価格 |
---|---|---|---|
フィナロイド | 100錠 | 4,157円 | 42円 |
フィンペシア | 100錠 | 4,357円 | 44円 |
…といっても約200円の差ですけどね。
しかも内容量は1箱100錠。1箱で3ヶ月強使える計算になるため、1日当たりの価格差は約2円。もはや誤差の範囲内といえるレベルかもしれません。
とはいえ成分や効果、信頼性が変わらないのであれば1円でも安い方が良いに決まっています。そう考えるとフィナロイドのほうが良いのではないでしょうか。
また、大手輸入代行業者ではまとめ買いすることで割引率が大きくなることが多いという特徴があり、フィンペシアは2箱までしか割引対象にならないのに対しフィナロイドは3箱まで対象になるというメリットも。
ちなみにフィナロイド3箱同時購入の価格が9,000円ほど。1箱のみに比べかなり安くなることが分かると思います。
成分や効果、信頼性など目に見えない点に関しては横並びの印象が強いフィンペシアとフィナロイド。しかし価格という目に見える要素に関してはフィナロイドに軍配が上がります。
先発薬プロペシアと比べてどうなの?
ここまでプロペシアジェネリックであるフィンペシアとフィナロイドについて比較してきましたが、先発薬であるプロペシアと比べたらどうなのか?
ハッキリ言ってしまうとプロペシアを使用するメリットというのは日本製の正規品という点以外に存在しません。日本製にこだわりがある、正規品の先発薬以外に使う気になれないという人以外に優位性はないのです。
言うまでもありませんが、プロペシアもフィンペシアもフィナロイドも主成分はフィナステリド1mg。ゆえに効果も副作用も同等ということになります。
にもかかわらず価格はフィンペシアやフィナロイドのおよそ8倍となる1錠250円。
日本製の正規品という点に8倍のお金を払う価値があるのかどうかの判断は各々の価値観によって異なるでしょう。体に取り込むものだからこそインドやフィリピンの薬など考えられないというのであればプロペシアを使用するべき。
とはいえ、色々な発毛剤を見て、触って、実際に使用してきた私から言わせてもらえば、プロペシアは金の無駄。そしてAGAクリニックに薬を処方してもらいに行くのは時間の無駄という認識。もちろん反論は認めます。
インドやフィリピンという先進国とはいえない国々が作る薬に胡散臭さを感じるという人の気持ちは理解できます。しかしシプラ社もロイド社も世界的な製薬メーカー。信頼性に問題はありません。
であればフィンペシアやフィナロイドで過不足ない…私はそう考えます。
偽物の危険性は?
フィンペシアやフィナロイドはプロペシアと比べ劣っているのは海外製の後発薬という点くらい…これに関しては間違いありません。ただし商品が本物であればね。
そう、個人輸入で購入する薬に対し否定的な見方をする人の多くは「偽物を掴まされるんじゃないか?」という不安を抱いているのではないでしょうか。
大手製薬メーカーであるインドのシプラ社やフィリピンのロイド社が製造しているフィンペシアやフィナロイドは間違いなく本物でしょう。成分含有量や効果に関しても疑いようがありません。
しかしそれがどういった流通過程により個人輸入代行業者に渡るのかが見えてきません。その間に問屋などを通じ偽物が入り込む余地があるかもしれませんし、そもそも個人輸入代行業者事態が故意に偽物を送ってくるかもしれませんよね。
そのあたりに関してはハッキリ言って業者を信用する以外に方法はないというのが結論になるでしょうか。
2017年、日本の医療機関においてC型肝炎治療薬であるハーボニーの偽造品が流通し世間に衝撃を与えました。日本でもそういったことが起きる可能性があるのですから、個人輸入においても「偽物を掴まされることは絶対にない」とは言い切れないのが実情。
一時海外製バイアグラの偽薬が話題になったこともありますしね。
ただし、こういった偽薬というのは高価な薬がほとんど…というか、高価な薬でないと旨味がありません。バイアグラは1錠1錠1,500円ほどしますし、ハーボニーにいたっては偽物が出回った当時1錠55,000円です。
それに比べフィンペシアやフィナロイドは1錠30円程度。こんな安い薬の偽物を精巧に製造するメリットがどこにあるのでしょうか?
輸入代行業者の選定も重要に
とはいえ、いくら安いとはいえ偽薬に対する不安は消えない人もいるでしょう。そういった人がとにかく大手の輸入代行業者を選ぶようにしてください。
具体的には創業20年を超えるオオサカ堂やアイドラッグストアーがそれにあたります。多くの代行業者が生まれては消えていくなかでこの2社がいまだに支持されている理由は信頼を積み重ねてきたからに他なりません。
これら大手輸入代行業者は抜き打ちで独自に成分鑑定を行っていますし、商品もメーカーから直接仕入れています。間に余計な業者を挟まない分偽物が混入する可能性はなく、また安価に提供できるというメリットも。
これら代行業者でも信用できいないというのであれば、フィンペシアやフィナロイドは使うべきではありません。日本の医療機関においてプロペシアやそのジェネリックを処方してもらうようにしてください。
フィンペシア、フィナロイドの比較まとめ
長きにわたって安価なプロペシアジェネリックを提供し続けてきたフィンペシアと、後発の強みを活かしフィンペシアよりさらに安い価格設定などを武器に急速に普及しつつあるフィナロイド。どちらを選ぶか悩ましい問題です。
現状フィンペシアに不満がないのであればわざわざフィナロイドに乗り換える必要はないと考えます。成分も効果も副作用は同一、メーカーの信頼性に関しても大差ないですからね。
しかし、価格を少しでも抑えたいと考えているのであればフィナロイドにするべき。違いがないからこそちょっとした価格差が重要な要素になるからです。発毛剤は自分がハゲを受け入れるまで半永久的に使用するものだけになおさら。
実際私もフィナステリドを使っていた時はフィンペシアからフィナロイドに乗り換えました。もちろん効果や副作用に違いを感じることはありませんでした。
ずっとフィンペシアを使ってきた人であればまだしも、これからフィナステリド内服薬を使用しようと考えている人であればフィナロイドでいい…そう結論付けたいと思います。
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