日本のリアップジェネリック10品比較・紹介

安い日本のリアップジェネリックは?

日本のミノキシジル外用薬市場は長らく大正製薬のリアップシリーズが独占していました。それによりミノキシジル濃度5%にもかかわらず8,140円という高すぎる価格がまかり通ってきたのです。

しかし、2018年になってリアップの特許が切れたことにより、アンファーからメディカルミノキ5が登場。それを皮切りにロート製薬がリグロEX5を発売。リアップの独壇場は事実上崩れ去りました。

しかし、この2つは私たちの期待を大きく裏切るものでした。なぜなら後発品にもかかわらずリアップX5プラスとほとんど同じ値段だったから。

しかし、その後複数の会社から5,000円を切る格安のリアップジェネリックが登場することに。かつて格安ミノキシジルは海外製が主流でしたが、今後は日本製でも安価に手に入れられるようになるのか?

    目次
  1. 期待外れのメディカルミノキ5とリグロEX5
  2. 本命のリアップジェネリックとは?
    1. メディカルミノキ5
    2. リグロEX5
    3. ミノアップ
    4. JG
    5. リザレックコーワ
    6. ミノゲイン
    7. ミノグロウ
    8. オルケア5
    9. ケカール
    10. ミノファイブ
  3. 価格比較とおすすめ商品
  4. 海外製のミノキシジル外用薬と比べると?
  5. まとめ

期待外れのメディカルミノキ5とリグロEX5

日本において正式なリアップジェネリック2018年8月6日。スカルプDなどを販売するアンファーからミノキシジルを5%配合する発毛剤「メディカルミノキ5」が発売されたのです。

同年11月17日にはロート製薬が「リグロEX5」を発売するなど、2018年は日本においてリアップジェネリック元年となったのです。

しかしこの2つが期待外れだった。

リアップは先発薬とあって、開発や臨床試験(治験)に膨大な費用をかけています。それだけに8,140円という価格は高いながらも“まだ理解できるレベル”でした。

しかし、メディカルミノキ5とリグロEX5はリアップの効能や試験データをそのまま流用できるジェネリック医薬品。当然ながら価格も相応に安くなると考えるのが自然ですよね。

にもかかわらずメディカルミノキ5の希望小売価格は7,800円、リグロEX5は7,560円。ジェネリック医薬品なのに先発薬とほぼ同じ値段で販売するという、消費者を馬鹿にした価格設定だったのです。

大手というプライドがそうさせたのか、それとも裏で何らかの話し合いがあったのか…そのあたりの事情は分かりませんが、消費者を落胆させるには十分な内容だったのは間違いありません。

私自身も「ジェネリックなのに同じ価格帯なんてハゲを舐めきっている」と憤ったものです。だったらこれまで通り海外製の安いミノキシジル外用薬で十分だと。

本命のリアップジェネリックとは?

しかし、その直後から様々なメーカーがリアップジェネリック市場に参入するように。メディカルミノキ5やリグロEX5のようにリアップX5プラスとほとんど変わらない価格のものもあれば、中には5,000円を切るものも登場してきたのです。

日本の製薬メーカーが製造販売するミノキシジル5%のリアップジェネリックを、現在分かっている限り簡単に紹介してみましょう。

メディカルミノキ5

メディカルミノキ5 メディカルミノキ5は2018年8月に日本国内で初めて販売されたリアップジェネリック。本来は2017年10月に発売される予定であったものの、説明書の不備により1年近く延びてしまったという経緯があります。

メーカーはスカルプシャンプーとして最も知名度が高いであろうスカルプDなどを販売するアンファー。

毛髪ケアメーカーとしてそれなりの実績があるというプライドなのか、メディカルミノキ5はリアップX5プラスのジェネリック医薬品にもかかわらず、本家より高い税込7,800円という強気な価格設定が特徴。

ちなみに成分は育毛ケア成分が3種配合されているリアップX5プラスに対し、メディカルミノキ5は純粋にミノキシジル5%のみ。

後発なのに成分は劣る一方価格は高いという、存在意義が見えない典型的な商品。

リグロEX5

リグロEX5 目薬や胃腸薬で知られる大手製薬会社ロート製薬から販売されているリアップジェネリックがリグロEX5。発売日は2018年11月17日。

しかしこちらもメディカルミノキ5同様、ジェネリック医薬品にもかかわらず価格は税込7,560円と強気。先発薬であるリアップX5プラスの8,140円に比べ約50円安いのはせめてもの良心か。

成分的に見るべきものはミノキシジル5%のみというのもメディカルミノキ5同様。アンファーに比べ大手であるロート製薬が販売しているという点のみが大きな売りと言っても過言ではない。

ミノアップ

リアップジェネリック「ミノアップ」 2018年11月21日に発売されたのがジェネリック医薬品の大手である東和薬品のミノアップ。

東和薬品はジェネリック医薬品を得意とするだけあって、ミノアップも価格を抑えた…かと思いきや、本体価格はリアップX5プラスと全く同じ税込8,140円(税抜き7,048円)。

これも他のリアップジェネリック同様、ケア成分はミノキシジルのみ。つまりリアップX5が“プラス”になる前の成分と一緒ということに。

旧製品のリアップX5と同じ成分構成にもかかわらず価格は現行リアップX5プラスと全く同じ。面の皮が厚いとはこのことか。

JG

ミノキシジル外用薬JG 2018年12月7日に日本ジェネリック株式会社が発売したのが「JG」です。主成分はもちろんミノキシジル5%。

その他の添加物はエタノールや1,3-ブチレングリコールなど、他のリアップジェネリックと同様。

希望小売価格はロート製薬のリグロEX5と同じ税込み7,560円。こちらもジェネリック医薬品にもかかわらず先発薬であるリアップX5プラスとほぼ同じ強気な価格設定となっています。

調剤薬局チェーン大手である日本調剤での販売のみとなっているため定価販売というのは大きなデメリット。先発薬であるリアップX5プラスをネットで買った方が安いという意味不明な状況に。

リザレックコーワ

リザレックコーワ キャベジンやキューピーコーワ、バンテリンなどで知られる大手製薬会社興和株式会社から2019年4月3日に発売されたのがリザレックコーワです。

日本のミノキシジル外用薬を販売しているメーカーとしてはロート製薬と並ぶ大手であるため信頼性抜群。

希望小売価格はオープン価格となっているものの、実売価格は4,000~5,000円ほどと安価。2、3本同時購入になると1本あたり4,000円を切ることもあり、信頼性・価格ともに優秀なリアップジェネリックと言えるでしょう。

ミノゲイン

ミノゲイン 全国で700店舗以上を展開するサンドラッグのプライベートブランドから2018年11月20日に発売されたリアップジェネリックがミノゲインです。

ジェネリック医薬品かつプライベートブランドということもあってか、販売価格は4,980円(税込5,378円)と安価。

ただし、プライベートブランドということもあり販売しているのは基本的にサンドラッグのみ。割引が期待できないのはマイナス点。

ミノグロウ

ミノグロウ 2018年11月6日に岩城製薬から発売されたミノグロウ。見た目からも分かるように他のリアップジェネリックと同じOEM企業が製造している商品を自社ブランドで売っている商品。

希望小売価格はミノゲイン同様4,980円となっていますが、ネットでも広く売られているため大きな割引が適用されており、実売価格は1本3,000~4,000円。

日本製のリアップジェネリックとしては最も安い商品のひとつといっていいでしょう。

オルケア5

オルケア5 日新薬品が販売しているミノキシジル外用薬がオルケア5。もちろんリアップX5のジェネリックということになります。

価格は4,980円(税込5,378円)。ミノゲインや後述のミノファイブのようにプライベートブランドということではないため、ネットでも広く売られていますが、思いのほか値下げされていない状況。

どんなに安くても税込5,000円を割っていないため、ミノグロウに比べると割高感があります。

ケカール

リアップジェネリック「ケカール」 日邦薬品工業株式会社から2019年1月8日に発売されたのがケカール。ネーミングセンスがちょっとださい。

価格はミノグロウやミノゲインよりちょっと高い5,300円(税込5,724円)。

しかしネットでの実売価格は5,000円を切っていることも多く、かなり安価なリアップジェネリックといえるでしょう。

商品名だけ見ると、毛が生えるどころか薄くなりそうな印象を受けるがな。

ミノファイブ

ミノキシジル外用薬ミノファイブ 2018年11月7日に、イオン系ドラッグストアであるハピコムのプライベートブランドとして発売されたミノファイブ。

ハピコムのプライベートブランドということもあり、イオン系のドラッグストアであるウエルシアやツルハドラッグ、くすりの福太郎などでしか購入できません。

希望小売価格はミノグロウやミノゲインと同様に4,980円(税込5,378円)。しかしイオン系列のドラッグストアでしか取り扱っていないため割引は行われておらず、定価での購入になってしまうのが痛いところ。

価格比較とおすすめ商品

リアップの特許が2018年に切れたことにより一気に登場してきた感があるリアップX5のジェネリック医薬品。中身はほぼ同一であるため重要になってくるのは必然的に価格になってくるかと。

というわけで、ここまで紹介したリアップジェネリックと先発薬であるリアップX5プラスネオの希望小売価格と、実店舗やネットでの実売価格を表にしてみました。

すべて税込で、実売価格は複数本数買いも含めほどほど安価に買えるレベルのものを基準にしています。これより高く売っている場合も多々ある一方で、探せばもっと安いものも見つかる程度の値段。

希望小売価格 実売価格
ミノグロウ 5,378円 3,500円前後
ミノアップ 8,140円 4,000円前後
リザレックコーワ オープン価格 4,000~4,500円
ケカール 5,724円 4,500円前後
オルケア5 5,378円 5,378円
ミノゲイン 5,378円 5,378円
ミノファイブ 5,378円 5,378円
リアップX5プラスネオ 8,140円 7,000円前後
メディカルミノキ5 7,800円 7,000円前後
JG 7,560円 7,560円
リグロEX5 7,560円 7,560円

圧倒的に安いのはミノグロウ。

希望小売価格が税別4,980円の商品は複数存在するものの、ネットショップに広く出回っており大きな割引が適用されるのはミノグロウのみ。最安値付近となると3,000円くらいのものが見つかるのは大きな魅力です。

また、ミノアップやリザレックコーワも安い。複数本まとめ買いすることで1本あたり4,000円を切る価格で手に入ります。どちらもジェネリック医薬品大手の商品であるため安心感も大きい。

ネットで購入できる環境にあるなら、ミノグロウ、ミノアップ、リザレックコーワのいずれかがベスト。この3つは他のリアップジェネリックに比べ頭一つ抜けています。

一方、実店舗での購入となると、サンドラッグのミノゲインか、ウエルシア、ツルハドラッグに売られているミノファイブが選択肢に入るでしょう。リアップX5プラスに比べ3割ほど安いのは魅力ですからね。

正直それ以外のリアップジェネリックには何の魅力もありません。

成分的には育毛補助成分が3つ配合されているリアップX5プラスが最も良いと考えるべきでしょう。まあこの補助成分は発毛に対し気休めにもならない程度のものですけどね。それでも入っているほうがまし。

一方のリアップジェネリックはすべてミノキシジルのみ。成分的にはリアップX5プラスに劣るのに、一部商品は実売価格がリアップを上回っているのですから、もはや意味が分かりません。

消費者を馬鹿にするもいい加減にしろ。

海外製のミノキシジル外用薬と比べると?

日本と海外のミノキシジル外用薬比較

かなり出揃ってきた感がある日本のミノキシジル外用薬。特にミノグロウは3,000円台で買えるとあってかなりの人気商品になっています。

しかし、これまで格安ミノキシジル外用薬といえばアメリカ製の商品が幅を利かせていました。それらと比べてもミノグロウほか日本のリアップジェネリックは安いと言えるのでしょうか?

今度は日本の格安ジェネリックと、海外製の安価なミノキシジル外用薬の内容や価格を比べてみましょう。

ミノキシジル濃度 実売価格
ミノグロウ 5% 3,500円前後
ミノアップ 5% 4,000円前後
リザレックコーワ 5% 4,000~4,500円
リグロースラボM5 5% 1,900円
カークランド 5% 1,900円前後
リグロースラボM15 15% 3,930円

リアップの特許切れに伴いジェネリックが出回ってきたことで日本のミノキシジル外用薬はかなり安くなったとはいえ、アメリカ製の商品に比べるとまだ明らかに高い。

特にリグロースラボM5やカークランドはミノグロウの約半額で買えることに。成分的にはすべてミノキシジル5%で横並び。内容量もすべて60mlですから、リグロースラボM5やカークランドの安さが際立ちます。

中でも2018年になって発売されたリグロースラボM5はリポソーム技術を使用した高い浸透力が売り。同じ5%ならより浸透する方が良いと考えるのは自然なことでしょう。

また、日本のミノキシジル外用薬の3倍の濃度を誇るミノキシジル15%のリグロースラボM15がミノグロウとほぼ同じ3,930円という価格で購入することができます。

これまでリアップが異常に高かったというだけで、その半額程度で買えるジェネリックが出てきた現在においても、日本の商品はアメリカのそれに比べ今でも十分高いことが伺えるのではないでしょうか。

リグロースラボM5の詳細

まとめ

「発毛剤などの医薬品は日本製以外信用できない」「個人輸入で購入する商品は怪しい」。そう感じている人は多いもの。それだけに様々なリアップジェネリックの登場は喜ばしい状況ではないでしょうか。

特にミノグロウやミノアップはリアップX5プラスの半額で買えるとあって、薄毛に悩む多くの人がこれら商品に流れると思います。日本製という安心感も後押しするでしょう。

しかし、世界的な目で見ればミノキシジル外用薬の元祖はアメリカのロゲイン。かねてから様々なミノキシジル外用薬が存在するなど、日本に比べ明らかな“発毛剤大国”なのです。

フィナステリドやデュタステリドといった発毛剤の安価なジェネリック医薬品といえばインド製やフィリピン製のものがほとんど。しかしミノキシジル外用薬に関してはほとんどがアメリカ製です。

それはリグロースラボやカークランドも同様。私は個人輸入に抵抗がないため、ミノグロウのさらに半額で購入でき、かつ高い浸透技術を採用するリグロースラボM5で十分。

とはいえ海外製の医薬品に抵抗がある人が多いのも事実。そういった人は安価に購入できるミノグロウやミノアップを試してみてはいかがでしょうか。

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