爆毛根 ミノ&デュタ外用発毛剤の効果と副作用
頭皮に塗布する発毛剤の外用薬といえばリアップに代表されるミノキシジルが世界的なスタンダードですが、爆毛根ローションはミノキシジルに加えデュタステリドも配合した非常に珍しい発毛剤となっています。
フォリックスFR16など一部の発毛剤にはプロペシアやフィンペシアの主成分であるフィナステリドが配合されているものもあり、デュタステリドに関しては5HP/7HPが配合し人気を集めています。
とはいえフィナステリドやデュタステリドは内服薬に使われるのが一般的で、外用薬としての効果は未知数な部分が多いのも事実。
爆毛根ローションが具体的にどういった発毛剤なのか?実際の効果や気になる副作用について検証していきましょう。
- 爆毛根の全有効成分
- 爆毛根のミノキシジル効果
- 爆毛根のデュタステリドの発毛効果は?
- オキシトシンって効くの?
- 爆毛根の副作用
- 5HP/7HPと同じメーカー
- 小分け、エアレスポンプに意味はあるのか?
- 個人輸入としては極めて珍しい返金保証対応
- 爆毛根の価格は?
- 他のデュタステリド製剤との比較
- 爆毛根ローションの総評・まとめ
爆毛根の全有効成分
ミノキシジルとデュタステリドが注目されがちな爆毛根ローション。全成分はどうなっているのでしょうか?
爆毛根ローション5%/7% | |
---|---|
有用成分 | ミノキシジル 5%/7% デュタステリド 0.1% オキシトシン 0.1% |
以上です。リアップX5プラスやカークランドなどシンプルなミノキシジル外用薬に比べるとデュタステリドやオキシトシンが入っている分“多い”と感じますが、成分満載のフォリックスに比べると少ないのも事実。
ミノキシジルを5%or7%にデュタステリド0.1%、そしてオキシトシン0.1%というのは5HP/7HPと同じ配合。このへんの理由については後述しますが、余計な育毛成分を入れたからといって効果が高まるわけでもないので妥当か。
なんといっても爆毛根の真価はデュタステリドですからね。
爆毛根のミノキシジル効果
爆毛根に配合される発毛・育毛成分は3つ。それぞれの効果について紹介・検証してみましょう。まずはミノキシジルから。
ミノキシジルは日本ではリアップ、アメリカではロゲイン・カークランドをはじめ外用発毛剤では圧倒的なシェアを誇り、これが入っていないと話にならないレベルの超定番成分。
元々高血圧の人に向けた血管拡張剤として登場したミノキシジルでしたが、使用する人の多くに「多毛症」という全身の毛が濃くなる副作用が見られたため、その後多毛症を逆手に取り発毛剤として使用されることに。
作用的には毛乳頭細胞や毛母細胞の分裂・増殖を促すというもの。毛根をつつむ毛包に作用することで毛母細胞の増殖を促す何らかの成長因子が増やされるという見方が有力になっています。
ちなみに血管拡張による血行促進作用によって生えるというのは勘違い。それは他の血管拡張剤では多毛症の作用が見られないことからも明らか。ミノキシジルのみに毛を刺激する何らかの働きがあるのです。
それを頭皮にのみに集中させようとするのがミノキシジル外用薬であり、爆毛根ローションには5%と7%の2種類の濃度が設定されています。
ミノキシジルの発毛効果
ミノキシジルの具体的な発毛効果は同成分を5%配合するリアップX5プラスの臨床試験データから読み取ることができます。
ミノキシジル5%ローションを6ヶ月使用した場合、9割以上の人に軽度改善以上の効果が見られ、5割は中等度改善となっています。
使用1年後には改善率98%、中等度以上の改善が約78%、薄毛がほとんど分からない状態になる“著明改善”も10%を超える好成績。この効果の高さがミノキシジルが世界中で使用される理由になっているのです。
爆毛根に用意されているミノキシジル濃度は5%と7%。7%であればリアップX5プラス以上の高価が期待できるのは言うまでもないでしょう。
爆毛根のデュタステリドの発毛効果は?
デュタステリドは2015年9月に日本で正式認可された新しい発毛成分であるため知らない方もいらっしゃるかもしれません。
デュタステリドはプロペシアに代表されるフィナステリド同様5α還元酵素(5αリダクターゼ)を阻害し薄毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)が生み出されるのを抑制する効果があります。
大きく違うのはフィナステリドが2型への阻害効果しかないのに対し、デュタステリドには1型、2型両方を阻害する点。
これによってデュタステリドはフィナステリドの約1.6倍の薄毛改善効果が確認され期待が高まっているのです。
ただし、それはあくまでも内服薬での効果であり、外用薬として使用した場合のデータがなく、またそもそもデュタステリドを用いた外用薬はほとんど存在しないため効果のほどは未知数と言わざるを得ません。
デュタステリド外用の効果推測
とはいえ発毛剤に特化した当サイトにおいて「デュタステリド外用薬の効果は分からない」では話になりません。私なりに爆毛根に配合されるデュタステリド0.1%の効果を推測してみましょう。
…といっても、前述した通りデュタステリドを外用薬として使用し発毛効果を検証した臨床試験は1件として存在しないのが実情。
しかし、デュタステリドの副作用を回避するため経皮パッチやリポソーム技術を用いて皮膚から吸収させる試験が行われ、期待通りの吸収を確認しています。事実デュタステリドを用いたAGA治療薬であるザガーロの説明書には「経皮吸収する」と明言していますしね。
また、デュタステリドと同じ作用を持つフィナステリドに関しては複数の試験によって外用薬の効果を実証している事実も。
デュタステリドの外用薬を用い発毛効果があったとする試験データは存在しないが、経皮吸収するうえにフィナステリドで効果が出ているならデュタステリドにも同等以上の効果があると考えるのは自然なのではないでしょうか。
オキシトシンって効くの?
オキシトシンはストレスを緩和する作用があるホルモンで、セロトニン同様「幸せホルモン」なんて頭の悪い女子(ババア)が好みそうな名で呼ばれることも。
発毛剤になんでこんなホルモンが入っているのか疑問は尽きないものの、一応ストレスを緩和してハゲを改善しようという試みらしい。ミノキシジルやデュタステリドに比べるといきなり胡散臭くなる印象。
オキシトシンが育毛や発毛に効果があるのかについて試験データや根拠を調べてみましたが、そんなものは一切存在しませんでした。
そもそも、一般的に語られている「ストレスでハゲる」は大嘘。円形脱毛症がストレスによって引き起こされると思われていた時代に発生した都市伝説レベルのもの。しかも現在は円形脱毛症は自己免疫疾患であることが分かっており、ストレスとの関連には否定的ときている。
ましてや男性ホルモンによってハゲる男性型脱毛症(AGA)にストレスは関係ありません。つまりオキシトシンによって多少ストレスが解消されたからといってハゲが治ることなどありえないのです。
ミノキシジル、デュタステリドという2大発毛成分ときて、次がオキシトシン…落差がハンパない。
爆毛根の副作用
気になる爆毛根の風作用についても触れておきましょう。
爆毛根の主成分であるミノキシジルには若干の刺激性があり、頭皮のかゆみや発疹、炎症といった有害事象が発生する可能性があります。
ミノキシジルを5%配合したリアップX5プラスの臨床試験では塗布部のかゆみや紅斑といった症状を中心に副作用発現率は8.8%ほど。ただし重大な副作用は確認されていないのでご安心を。
ただし、ミノキシジルは副作用を軽減するために外用薬として使用するようになっただけあり、血管拡張剤本来のネガティブな部分は見当たりません。ミノキシジルやエタノールが持つ刺激による頭皮の異常がほとんど。
デュタステリドの副作用は?
一方、デュタステリドの副作用はどうなのか?
デュタステリドはAGAの原因となる男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の生成を強力に抑制するため、内服薬では性欲減退や勃起障害といった性機能障害の副作用があることで知られています。
爆毛根は外用薬であるため内服薬ほどの副作用はないとしても、経皮吸収が確認されている以上副作用の可能性は排除できない気がしますよね。
残念ながらデュタステリドの外用剤に関し安全性の有無を確認した試験は存在しません。ただし前述した経皮パッチやリポソーム技術を用いた浸透試験は副作用を排除するために行われたもの。
加えてフィナステリドを外用剤として用いた試験において副作用は確認されていません。頭皮のみに塗布し効果を限局させることから性機能に関する副作用を気にする必要はないでしょう。
結論としては、爆毛根の使用によって懸念される副作用はミノキシジルやエタノールによる頭皮のかゆみや発疹程度ということに。これらのリスクすら受け入れられないのであれば薄毛治療は諦めるべき。
5HP/7HPと同じメーカー
上でも少し触れたように爆毛根ローションはドクターゼロの5HP/7HPと非常に似た…というか、ほぼ同じ成分を配合しています。
それもそのはず、爆毛根ローションは5HP/7HPと同じくDS Healthcare社製。
また、DS Healthcare社はポラリスを製造販売するPolaris Research Laboratories社の兄弟会社といわれ、事実ポラリスシリーズと同じく高い浸透力を発揮するリポスフィアテクノロジーを採用しています。
このリポスフィアテクノロジーは高い浸透力を発揮するリポソームを用いた技術で、現在ポラリスの後継商品であるフォリックスシリーズに受け継がれています。
そう、前述したデュタステリドの浸透に関する試験で用いられたリポソーム技術そのものなのです。
ぶっちゃけ「爆毛根」なんて名前には怪しさしか感じないものの、ルグゼバイブなどを作るドクターゼロと同じ会社と考えれば信頼性は十分あるのではないかと。
小分け、エアレスポンプに意味はあるのか?
爆毛根ローションは全く同じ内容ながら30ml×2本と5ml×12本の2種類をラインナップしており、どちらもエアレスポンプという構造を採用しています。
なんでも容器内に空洞ができ酸素が入ると成分が劣化するためこういった構造を採用しているとのことですが、化学物質であるミノキシジルやデュタステリドが容器内で多少空気に触れたからといって劣化するのかどうかという点についてはやや疑問が残る。
もちろん空気に触れるよりは触れない方が良いのは間違いないものの、これが効果にどの程度影響してくるのかは未知数です。
他の製品との差別化という面では有用なのかもしれませんが、個人的な感覚としてはここにコストをかけるより成分にコストをかけてほしいと感じるが…
個人輸入としては極めて珍しい返金保証対応
日本の発毛しない胡散臭さ大爆発の育毛剤は30~60日程度の全額返金保証が付いているのは常識となっている一方、個人輸入を用いた発毛剤は安価な代わりにそういったサービスは通常付いておりません。
しかし爆毛根ローションには30日間の返金保証が付いており、これが売りに一つになっています。
爆毛根は他の発毛剤に比べ高価であるため返金保証が付いているのは素直に嬉しいものの、それが値段が高いことの一因になっているのだとしたら本末転倒。
とはいえ「とりあえず一度試してみたい」という人にとっては非常に助かる制度であることは間違いないので、ここは好意的に受け止めておきましょう。
爆毛根の価格は?
デュタステリドを配合するミノキシジル外用薬という希少な存在である爆毛根ですが、一番のネックになるのはその値段。
商品名 | 内容量 | 価格 |
---|---|---|
爆毛根ローション5% | 計60ml | 8,900円(税込) |
爆毛根ローション7% | 計60ml | 9,800円(税込) |
リアップX5と同じくミノキシジル濃度5%のものでも8,900円とかなり高価。ちなみに30ml×2本と5ml×12本の価格は同一となっています。
同社のほとんど同じ成分の商品である5HP/7HPがそれぞれ4,980円、5,500円ということを考えても爆毛根ローションは割高感満載。
5HP/7HPにエアレスポンプと小分け容器、返金保証を付けるとこの値段になるという事でしょうか。
他のデュタステリド製剤との比較
爆毛根の最大の特徴といえばデュタステリドを配合していること。しかし今現在デュタステリドを使用している外用薬はいくつか存在します。その中で爆毛根はどの程度おすすめできるのか考えてみましょう。
現在デュタステリドを配合している育毛剤・発毛剤は爆毛根のほか5HP/7HP、リグロースラボD5αの計4種。5HPと7HPはミノキシジル濃度以外同様であるため事実上3つか。分かりやすいようそれぞれの特徴や価格を表にしてみました。
爆毛根 | 5HP/7HP | リグロースラボD5α | |
---|---|---|---|
デュタステリド濃度 | 0.1% | 0.1% | 0.5% |
ミノキシジル濃度 | 5%/7% | 5%/7% | なし |
その他育毛成分 | オキシトシン | 馬プラセンタ オキシトシン |
アゼライン酸 アロエベラ葉エキス トリペプチド-1銅 Trichogen Blend |
内容量 | 計60ml | 60ml | 60ml |
価格 | 5%:8,900円 7%:9,800円 |
5%:4,980円 7%:5,500円 |
3,980円 |
こうやって比較しても爆毛根はちょっと高い。中身や内容量がほぼ一緒である5HPや7HPが半額近い価格で買えるのですから、あえて爆毛根を買う理由というのは小分けされている点に価値を見出せるかどうか。
一方リグロースラボD5αにはミノキシジルが配合されておらず、デュタステリドが主成分の育毛剤。そのためデュタステリド濃度は0.5%とかなりの高濃度になっています。
デュタステリドの効果を思う存分享受しつつ定番のミノキシジルで発毛させたいと考えているのであれば、1本あたり1,700円で購入できるミノキシジル5%製剤リグロースラボM5との併用も視野。
これであればD5αとM5両方買っても5,700円。これでミノキシジル5%+デュタステリド0.5%を使用できるのですから、爆毛根や5HP/7HPに比べコストパフォーマンスに優れるかと。
ただ、毎回2つ塗るのはちょっと面倒ですけどね。
爆毛根ローションの総評・まとめ
爆毛根ローションはデュタステリドを配合する数少ない発毛剤であるため、これまでの商品ではいまいち効果が出なかった人にも使って欲しいと感じさせる商品に仕上がっています。
ただ価格は高いと言わざるを得ないのも事実。
発毛剤は使ってすぐに効果が出るものではないため長期間使用する必要があり、またフィナステリドやデュタステリドなどの内服薬と併用している人も多いことから、爆毛根の価格は間違いなく大きな負担になります。
同じくデュタステリドを配合したミノキシジル外用薬5HPや7HPとの価格差は約4,000円…個人的にはこちらで十分なのではないかと感じています。あっちは高濃度の馬プラセンタも入っているし。
小分けボトルやエアレスポンプ、返金保証という5HP/7HPにはない要素もあるため、これらに価値を見いだせるなら爆毛根ローションを、「そんなんいらね」という人は5HPや7HPを使うと良いでしょう。
30ml×2本と5ml×12本のどちらが良いかという点については各々の使用状況によって変わってきますが、どちらもエアレスポンプを採用しているためよほどの理由がない限り30ml×2本の方が面倒が少なくおすすめです。
ちなみにミノキシジル濃度は爆毛根、5HP/7HP共に7%の方が圧倒的に人気です。
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