為替相場変動による個人輸入発毛剤価格への影響

為替相場による個人輸入発毛剤の影響

日本の医療機関やドラッグストアで購入するとびっくりするくらい高価なフィナステリドやミノキシジルといった発毛剤も、個人輸入を用い海外から購入すると驚くほど安く買うことができ、経済的負担を大きく軽減できます。

しかし、“個人輸入”というだけあって、刻々と変化する為替相場の影響をもろに受け、多くの商品は毎日価格が変動しています。具体的には円安になれば商品価格は高く、円高になれば安くなります。

そういったこともあり、少しでも円高の時に購入したいものですが、思うように動かないのが相場の常。「もうちょっと待てばさらに円高になるかな?」と思っていたら、予想外の円安に…何て経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

確かに円高になれば海外製発毛剤の価格は安くなるものの、それは「円安だから様子を見よう」「円高だからまとめ買いしよう」という判断に至るほど大きなものなのでしょうか?

ここでは過去の米ドル/円相場と発毛剤価格を突き合わせ、為替相場がどのくらい変動したら発毛剤価格にどのくらい影響してくるのか詳しく調べてみたいと思います。

なぜ為替相場の影響を受けるの?

個人輸入が為替相場の影響を受ける理由

海外製発毛剤は為替相場の影響をどのくらい受けるのか検証する前に、「そもそもなぜ為替相場の影響を受けるの?」という人に向け、まず簡単に仕組みを説明しておきます。ご存知の方はスルーの方向で。

地域で同一通貨を用いるEU圏を除き、ほとんどの国は独自の通貨を採用しています。日本なら「円」、アメリカなら「米ドル」、イギリスは「ポンド」、オーストラリアなら「豪ドル」といった具合ですね。

しかし、鎖国の時代であればまだしも、このグローバルな社会ではそれぞれの国の独自通貨を他国の通貨に替える必要が多々出てきます。その際に適用されるのが「為替相場」です。

ただ、「相場」と名が付くだけに、各国の国力や経済状況、金融政策、金利、政治、果ては要人の発言など、様々な要因や思惑により、各国の通貨の交換レートは刻一刻と変化しています。

ちなみに、個人輸入代行業者のほとんどは米ドルを基準としているため、米ドル/円相場の行方で価格が変わることに。

仮に「1ドル=100円」を基準とするなら、これが「1ドル=99円、98円…」という方向に行くのが円高、逆に「1ドル=101円、102円」という方向に振れるのが円安となります。

「え? 逆じゃね?」と感じた人は、「1ドルを買うのに何円かかるのか」という視点で考えると分かりやすいかと。円の価値が上がった結果99円で1ドルが買えるようになったから「円高」といった具合。

日本は世界に輸出する企業が多いため、経済的には円安の方がプラス面が大きいものの、輸入する側としては円高の方が嬉しい。

1ドル=100円の時に100ドル=10,000円だったものが、1ドル=99円の円高になれば9,900円で買えることになりますからね。

具体的な発毛剤価格への影響

為替相場の発毛剤価格への影響

では本題に移りましょう。為替相場…とりわけ米ドル/円相場の変動が、海外製の発毛剤価格にどの程度影響を与えるのか検証していきます。

検証対象は、多くの個人輸入代行業者において為替相場の影響を受けやすく、かつ私達薄毛に悩む人に人気の「フィンペシア」に加え、ミノキシジル外用薬の「カークランド」、ザガーロジェネリックとして人気のある「ベルトリド」です。

これを書いている今現在の米ドル/円相場「1ドル=115円」ほど。これを基準に、為替相場によって毎日価格が変わる大手個人輸入代行業者オオサカ堂を例に価格を見比べてみましょう。

ちなみにオオサカ堂では2020年に猛威を振るった新型コロナウイルスの影響により、多くの商品において2ドル値上げする措置を取ったため、コロナ禍以前の価格には現在と同じ水準となるよう()内に2ドルプラスした価格を掲載しています。

ただ、カークランドは値上げしていないので、そのままの価格を掲載。

フィンペシア 100錠
時期 米ドル/円相場 価格
2022年2月 115円 3,319円
2021年3月 109円 3,130円
2020年8月 106円前後 3,060円
2017年7月 112円前後 3,003円(3,227円)

カークランド(60ml×2本)
時期 米ドル/円相場 価格
2022年2月 115円 3,483円
2021年3月 109円 3,285円
2020年8月 106円前後 3,211円
2018年9月 113円前後 3,432円

ベルトリド 100錠
時期 米ドル/円相場 価格
2022年2月 115円 5,380円
2021年3月 109円 5,074円
2020年11月 104.50円前後 4,849円
2018年2月 109円前後 4,871円(5,089円)
2016年12月 115円前後 5,101円(5,333円)

新型コロナウイルスが出てくるまでのフィンペシアの価格は「$26.30」で、現在は「$28.30」。ベルトリドはコロナ前「$43.88」、コロナ後「$45.88」、カークランドは「$29.70」で変わっていません。

過去のドル/円相場はその月の価格を調べた日周辺のレートとなるため1円前後の誤差はご容赦。で、単純に計算してみるとオオサカ堂の場合、その時の米ドル/円相場より2円ほど高い値を付けている模様。

となると、ドル/円相場が1円動くとフィンペシアカークランドの価格は約30円前後することになり、ベルトリドは1円の変動で約47~48円変わること。

このくらいの変動を大きいと見るか小さいと見るか…

円高を待つ・買い溜めする価値はあるか?

発毛剤を安く買うため円高を待つべき?

オオサカ堂など個人輸入代行業者のサイトを見るたびに価格が少しずつ変わっていることから、「もうちょっと安くなるまで待ってみよう」「今安いから少し買い溜めしておこう」と考えたことがある人も多いでしょう。

しかし、上記の為替相場の影響を見ると、思いのほか動いていないと感じませんでしたか? 私自身、もうちょっと大きく動いているものだと思っていたので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。

それを踏まえ、ドル/円相場の状況を見て購入を控えたり買い溜めしたりするだけの価値があるのかどうか?

結論から言えば「常識的な範囲では気にしない方がいい」となります。

ドル/円相場が1日で1円以上動くことはままあるものの、今後上がるか下がるか分からない状況で待つほどの価格差ではないかと。

例えば薄毛治療の鉄板であるフィンペシアとミノキシジルタブレットを購入するとしましょう。この2つ両方買うと価格は大体6,000円くらいになり、ドル換算だと55~60ドルくらい。

となると、仮にドル/円相場が1円動いたところで60円の差しか発生せず、3円動いたって差額は200円に満たない。

加えて、為替相場が今後円安に動くか円高に動くかは誰にも分かりません。待っていれば確実に円高になるというのであれば待つ価値はあるかもしれません。しかし、待っている間にどんどん円安になる可能性も十分あるのです。

発毛剤は一般的な商品のように、発売から日が経つほど安くなる傾向にあるという性質のものでもありません。安くなるか高くなるかまったく分からない…というのであれば、必要と感じた時に買うべきと考えます。

様子見・買い溜めした方がいいケースも

円高時に海外製発毛剤の買い溜めも

ただし、前述したように「思い立った時に買った方がいい」というのは、あくまでも「常識的な範囲でなら」という話。

円高になるまで様子見した方がいい、安い時に買い溜めしておいた方がいい場合もあります。それはどんな時か?

大量に購入する場合

しばらく海外に移住する、ある程度ストックがないと落ち着かないなど、1度に数万円レベルの購入をする際はなるべく円高のタイミングを狙いたいところ。

仮に発毛剤などを5万円分購入するとするとドルベースでは$500くらいになり、ドル/円相場が1円動くだけでも500円の差額が生まれることに。3円円高になれば1,500円安くなるわけですから無視できない差に。

ストックが十分にある

手持ちの発毛剤が少なくなってきた状況ではなく、現在も数カ月分は確保してあるなどある程度ストックに余裕がある状況であれば、じっくりと円高のタイミングを待つのも手です。

「手持ちが少なくなってきたら買う」ではなく、常日頃から発毛剤の価格をチェックし、「安い時に買っておく」という習慣を身に着けておくといいでしょう。

ドルの暴落・円の急騰

アメリカに何らかの不安が襲ったり、世界を揺るがす大きな出来事が起きたり、はたまた大規模な経済ショックなどの理由により、米ドルが暴落したり、安全資産とされる日本円が大きく買われたりすることが稀に起きます。

近年ではリーマンショック、新型コロナウイルスなどが顕著な例ですね。

こういった混乱が起きた場合、多くは日本円が買い戻される動きが活発化するため急激な円高になります。一気に5~10円円高になることもざら。

そういったタイミングがあればある程度まとめ買いしておきたいところ。

為替相場に踊らされないように

日々の為替相場の影響を受ける海外製の発毛剤。それだけに少しでも円高の時を狙って買いたいというのは当然といえます。

しかし、数千円レベルの買い物であれば、その影響は軽微。数十円安く買うために頻繁にサイトをチェックすることで発生する“時間の損失”の方がよほどもったいないという考え方もできます。

とはいえ、少しでも安く買いたいというのは誰しもが願うこと。

そのため、「基準は1ドル=110円」など自分なりのベース価格を設定し、そこから2~3円円高になれば買う、そのベース価格より円安だったらスルーするというように、購入の基準を作っておくといいでしょう。

また、こうやっておくことでわざわざ個人輸入代行業者のサイトをチェックせずとも、日々のドル/円相場を見るだけで安いかどうかどうかを判断できるようになります。時短という点においてもベース価格の設定は重要。

株式投資やFX(外国為替証拠金取引)をやっている人であれば、日々の相場チェックが習慣になっているでしょうから、個人輸入の発毛剤が安くなるタイミングを掴みやすくなるメリットも。

ただ、海外製発毛剤に対する為替相場の影響はそれほど大きくなく、しかも円高に動くか円安に動くかを予想するのは至難であるため、「為替相場を気にせず必要な時に買う」というのが精神衛生上ベストであることも付け加えておきます。

それ以外の自衛策としては、信頼性が高い大手製薬メーカー製は最低条件として、できる限り安い商品を買うくらいでしょうか。

フィナステリドであれば、フィンペシアより安いこともあり支持を得ているロイド社製の「フィナロイド」、デュタステリドであれば、ベルトリドと同じ価格ながら、AGA治療薬として販売されている「デュマン」がおすすめでしょうか。

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