ハゲても髪の毛の本数は変わらない?

ハゲとフサフサの髪の本数は変わらない?

一般的にハゲている人はそうでない人に比べ「髪の毛が少ない」と思われがち。本数が少ないからこそ薄く見えるのであって、ハゲとフサフサの髪の毛の本数には大きな差があるのだと。

確かに当サイトにおいてもそういった表現を使うことが多くなっている事実があります。「ハゲ=髪が少ない」「発毛=髪の毛を増やす」という、薄毛や発毛の程度を髪の毛の本数の量で表現している点は否めません。

しかし、実はこれ大きな間違い…というか、薄毛と発毛を分かりやすく表現するための方便という側面も。なぜなら髪の毛の本数というのは基本的に生涯変わらないとされているから。

そう、若い頃のフサフサ状態も中年になって薄毛になってきた状態も髪の毛の本数自体は変わらないというのが有力な説なのです。いったいどういうことなのか?

    目次
  1. 毛根は死なず髪は生え続ける
  2. “減る”ではなく"細くなる”
  3. 私の実例を紹介
  4. 細くなった髪を復活させるには?
  5. 髪の本数に関するまとめ
  6. 髪を太くするおすすめの発毛剤は?

毛根は死なず髪は生え続ける

男性の薄毛の9割以上は男性型脱毛症(AGA)である。このAGAはジヒドロテストステロン(DHT)が毛乳頭細胞内の男性ホルモン受容体と結合することで髪の毛の成長を阻害するために引き起こされます。

代表的な男性ホルモンであるテストステロンが加齢により減少の一途をたどる一方で、それを補うためにより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)が増えることが一番の要因と見られています。

AGAの特徴はなんといっても前頭部から頭頂部の髪の毛のみが薄くなるという独特のハゲ方。側頭部や後頭部の髪の毛は影響を受けないため最終的には落ち武者のような状態に。これは辛い。

AGAがある程度進むと当該部位は一見してツルツルに見えるため「毛根は死んでしまった」という印象を受けます。しかしこれは大きな間違い。毛根は存在し続け、髪の毛も生え続けているのです。

AGAは毛根を死滅させるものではない

ここで今一度AGAの仕組みを考えてみましょう。

一見して髪の毛が生えなくなるAGAは基本的に進行する一方であり、一度ハゲてしまったら以後そこから髪の毛を確認することは困難と言わざるを得ません。だからこそ毛根の働きは失われてしまったと思われがち。

しかしAGAは毛根を死滅させるものではありません。髪の毛の成長を阻害しヘアサイクルを乱す性質のものに過ぎないのです。

ヘアサイクルの仕組み

一般的に髪の毛というのは4~6年ほどでその一生を終えるとされます。髪の毛が生えてから5年前後の早期、中期、後期の成長期を経て毛根の退縮始まる退行期、そして数ヶ月の休止期の後最終的には抜け落ちるのです。

しかし髪の毛が抜け落ちる頃にはすでに新しい髪の毛が成長を始めており、それが古い毛を押し出しつつ顔を出してくるため、基本的に髪の毛の本数は変わらないのです。

しかしAGAの状態は違います。

AGAは髪の毛が減るわけではない

毛が成長しきる前…つまりまだ髪の毛が細く短い早期成長期の段階で退行期に移行し、そのまま成長することなく休止期、脱毛という推移を辿るのです。

本来なら数年かけて十分に成長してから最終的に抜け落ちるはずが、太くなる前に成長が止まり、そして抜け落ちるというサイクルになってしまう髪の毛が徐々に増える…これこそがAGAなのです。

しかし、それでも髪の毛は生え続けます。AGAになると成長期が短くなり太い毛になる前に抜け落ちるとはいえ、抜けた後にはすぐにまた新しい髪の毛が生えます。ただし毛根の力は確実に弱くなり、生える毛は弱々しくなる一方ですけどね。

“減る”ではなく"細くなる”

髪の毛が薄く見えてしまう原因はヘアサイクルの乱れのみに留まりません。なぜなら加齢によって髪の毛自体が細くなってしまうから。

髪の毛の太さに関してこんなデータがあります。

年齢と髪の毛の太さの関係

これは年齢による髪の毛の太さをデータ化したもの。男性の場合20代前半をピークに髪の毛がどんどん細くなっていくのが分かります。

太さのピークである20代前半と薄毛になる人が増えてくる40代前半を比べると、髪の毛の太さは約0.01mm細くなることが分かります。

「たった0.01mm」と感じるかもしれませんが、髪の断面の面積は約4分の1になる計算に。0.02mm細くなる50代での断面の面積は約半分。本数が減らなくても髪の毛が細くなれば当然薄くなったように感じるはず。

加齢により髪の毛が細くなる原因にはAGA同様ヘアサイクルの乱れが指摘されています。個人差はあれど年齢を重ねれば髪の毛は確実に細くなっていくのです。

AGAは細毛化の究極形

ちょっと前置きが長くなりましたが、ヘアサイクルが極端に短くなるAGAというのは髪の毛が細くなってしまう究極の形といえます。

AGAになっても毛根がなくなるわけではなく髪の毛は生え続けます。ただそれは徐々に細くなり最終的には目に見えないレベルになってしまうというだけ。

例えば人間の顔の肌は一見するとツルツルに見えますが、よーく見てみると細い産毛がびっしりと生えていますよね。あまりにも細いから目立たないだけで。AGAによって髪の毛も最終的にはこうなるのです。

AGAではない人ですら加齢により髪の毛が細くなり薄く見えてくるのですから、そこにAGAが重なればどうなるかは想像に難くないですよね。

私の実例を紹介

AGAの発症の有無にかかわらず、多くの人は加齢により多かれ少なかれ髪の毛が細くなったと実感していると思います。しかしそれは非常にゆっくりであるためどのくらい細くなったかいまいちピンとこない人も多いのではないでしょうか。

というわけで、一例として私の写真を載せておきましょう。左は髪の毛の太さがピークとなる20代前半、右はAGAの影が忍び寄る30代半ばのものです。

髪の毛が細くなる実例

ほくろの位置や頬のあざで同一人物だと確認できるでしょう。

若い頃はピンピン跳ねていた髪の毛も、10年ちょっとでペチャっとした状態に。髪の毛が細くなりハリやコシがなくなった結果、髪質にこれだけの違いが表れるのです。

ちなみに右の写真の時期からほどなくしてAGAが顕在化します。針金のような髪の毛をしている左の写真を見るに、十数年後にハゲるとは想像できませんよね。しかし現実は厳しいものでした。

もちろんハゲてしまった現在も産毛はしっかりと確認できます。ただ目立たないというだけで本数自体は変わらずそこに存在し続けるのです。まあ誰が見ても疑いようがないハゲである以上、髪の毛は“存在しない”と同義ですが。

細くなった髪を復活させるには?

一般的に「発毛」というものは髪の毛が抜けてしまった場所から新たに髪の毛を生やすことを指します。「髪の毛を増やす」という表現が使われることも。

しかし厳密には成長期が短く細くなってしまった髪の毛を、ヘアサイクルの正常化により再び太くすることこそが発毛なのです。まともに生えなくなってしまった部位からしっかりとした毛を生やすようにするのですから、「新たな髪を生やす」という表現は必ずしも間違いではありませんが。

それを実現させるのに必要なのは生活習慣や食生活の改善…と思っている人もいるかもしれまんせんが、それは大きな間違いです。なぜなら生活習慣や食生活がAGAや薄毛に影響を与えるという根拠は一切存在しないから。

事実、医師が提供するAGAの標準治療(科学的根拠に基づいた治療)に生活習慣や食生活の改善は含まれていません。ホルモンや男性ホルモン受容体の感受性がAGAの原因なのですから生活習慣を改善しても意味がないのです。

ハゲ改善に発毛剤以外の選択肢はない

では細くなってしまった髪の毛を再び太くするにはどうすればいいのか?現状では医薬品である発毛剤の使用以外に選択肢はほとんどありません。

“発毛剤”というのは厚生労働省に発毛効果が認められたフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3種類のいずれかを使った内服薬もしくは外用薬になります。

テストステロンと結びつくことでAGAの原因物質であるDHTを作り出す「5αリダクターゼ」を阻害し、DHTの量を大幅に減らすフィナステリド内服薬とデュタステリド内服薬。日本ではプロペシアやザガーロに該当します。

もしくは強力な発毛効果により髪の毛の成長を促進させるミノキシジル外用薬。これらの使用以外において発毛は望めません。市販の育毛剤など金の無駄遣いにしかならないので要注意。

専門家や医師が策定する男性型および女性型脱毛症診療ガイドラインにおいてもこの3つの発毛成分のみが最高のA評価を獲得しています。フィナステリドとデュタステリドに関しては男性に対してのみですが。

発毛効果が認められた発毛剤

次いで推奨されているのは自毛植毛になりますが…かなりの費用がかかるうえにAGAの進行が止まるわけではないため、数年ごとに追加施術を行わないと悲しいことになるというデメリットが。

標準治療であれば発毛剤の使用を、費用とデメリットを受け入れられるなら自毛植毛という選択肢も視野に入るでしょうか。

髪の本数に関するまとめ

ハゲは髪の毛が抜け落ち無くなってしまっていると思っている人が大多数でしょう。しかし実際は見えなくなるほど細くなっているだけで本数自体はフサフサの状態とほとんど変わらないのです。

毛根だってもちろん生きています。毛を作る能力が失われてしまったわけではなく、能力が弱くなってしまっているだけなのですから。

だからといってAGAによってほとんど見えなくなるまで細くなってしまった髪の毛が再び太くなることはまず期待できません。なぜならAGAの原因であるDHTは加齢によるテストステロンの減少を補うため増え続けると見られているから。

そういった体の仕組みに逆行するためには発毛剤の使用以外に選択肢はありません。AGAに抗うためには高価な発毛剤を使用し続けるしか方法がないというのが実情なのです。

救いは海外製の発毛剤を使用すれば費用を大幅に抑えることができることか。日本の医療機関による処方にこだわりがないのであれば、海外製のジェネリック医薬品の使用も検討してみてください。

髪を太くするおすすめの発毛剤は?

細く薄くなってしまった髪の毛を再び太くするために使用するべき発毛成分はフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジルの3種。世界的に発毛効果が認められているのはこの3つしか存在しません。

中でもフィナステリドとミノキシジルは多くの国において発毛剤として長年使用されていることから実績も十分。まずはこの2つのうちどちらか、もしくは併用するのがベストといえるでしょう。

フィナステリド内服薬のおすすめ

多くの国々において内服薬の発毛剤として使用されているのはプロペシアに代表されるフィナステリド内服薬。日本においてもAGA治療の第一選択薬として使用されています。

日本に存在するフィナステリド内服薬は先発薬であるプロペシアと正式なジェネリック医薬品のファイザーやサワイ。価格はプロペシアが28日分7,000円ほど。サワイやファイザーが28日分で4,000~5,000円くらいになります。

一方、海外製のフィナステリド内服薬であれば安価なものが多く、人気のフィンペシアやフィナロイドであれば100日分で3,000円前後。つまり1ヶ月分に換算すると1,000円を切ることに。

とにかく信頼性が高いものがいい、日本の正規品じゃないと嫌だという人は医療機関においてプロペシアを処方してもらうべき。

しかし、長期間使用する必要があるフィナステリド内服薬のコストが気になる、成分や効果が同じであれば海外製でも構わないという人は人気のフィンペシア、もしくはそれより安価とあって人気急上昇中のフィナロイドがおすすめです。

フィナロイド1mg100錠の詳細

ミノキシジル外用薬は?

フィナステリドはある程度の発毛効果は期待できるものの、一番の目的はAGAの進行を食い止めることになります。一方で積極的に髪の毛を生やす、細い髪の毛を太くすることに重きを置いたものがミノキシジル。

本来は血管拡張剤として開発されたミノキシジルは内服薬でこそ副作用のリスクが懸念されますが、発毛剤として使用されるミノキシジルの多くは頭皮に塗布する外用薬であるため、副作用のリスクは非常に低くなっています。

性機能障害などの副作用リスクがあるフィナステリドやデュタステリドに抵抗がある人はミノキシジル外用薬を使用するべきでしょう。

ただし日本のミノキシジル外用薬はどれも高価。同成分を5%配合するリアップX5プラス、メディカルミノキ、リグロEX5はすべて7,000円以上します。

一方でミノキシジル外用薬の本場であるアメリカ製のものは非常に安価で、5%ミノキシジルのリグロースラボM5が1本あたり1,900円、同15%の高濃度製剤が3,930円と圧倒的に安くなっています。何この価格差。

中身は日本製もアメリカ製も変わらず信頼性にも差はないため、ミノキシジル外用薬に関してはアメリカ製を使うべき。

まずは5%のリグロースラボM5を、もっと強い効果が欲しいならリグロースラボM15にステップアップするといいでしょう。

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