発毛のプロが語る育毛業界の実情
このサイトで育毛剤を徹底的に叩いている私ですが、これを見てこう感じる人もいるのではないでしょうか?
- 「育毛剤が全然効かないなんて根拠はないだろう」
- 「素人が何言ってんだ!」
- 「いやいや、育毛剤効いてるし」
どこまで素人でどこからがプロなのかという線引きはあいまいながら、インターネットでそれなりの規模の育毛サイトを運営するにあたり、私自身が積極的に仕入れた知識があることから少なくとも素人ではないという自負はあります。
ただ、専門家と言えるほどの明確な肩書がないのも事実。
そこで、2015年「週プレNEWS」に掲載された発毛のプロへのインタビューで語られた育毛業界の嘘を取り上げてみたいと思います。
育毛剤では毛は生えない現実
ここで取り上げる記事は2015年4月29日、週プレNEWSに掲載されたもので、「育毛シャンプーや育毛剤で髪は生えない! プロが明かす“育毛業界の実情”」という記事の引用になります。
さすがにすべてを転載するわけにはいかないので全文は上のリンク先で読んでもらうとして、いくつか注目すべき点をピックアップしてみましょう。
■育毛剤の広告費やアフィリエイトに巨額を使用
巷に氾濫する育毛商品は玉石混交で、効果が疑わしい商品が多く見受けられます。それなのに巨額の広告費をかけてさも効果があるように錯覚させている。
私の当サイトで散々書いているようにネット専売育毛剤のアフィリエイトにかけるお金は凄まじく、とにかく高い報酬を設定しアフィリエイターにいかにも効きそうな記事を書いてもらうことに注力しています。
ハッキリ言って育毛剤が効くかどうかなんて二の次三の次です。一切の発毛効果がないアンファーのスカルプDが積極的な広告展開により売り上げを伸ばしているように、知名度と嘘のレビューさえあれば育毛剤は売れるのです。
それは下記の文言からも読み取れるでしょう。
要注意なのがアフィリエイトサイト「生える育毛剤ランキング」などよく見かけますが、個人の意見なら薬事法にも引っかかりません。報酬を高くすればアフィリエイターさんが高い順位でプッシュしてくれ、読む人はそれを信じて買ってしまうというワケです。しかも驚くことに、アフィリエイターさんへの報酬は、例えば育毛剤が1万円だとしたら200%なんです。
「育毛剤1本売って報酬2万円はさすがに話を盛り過ぎだろう」と感じる人もいるかもしれませんが、一部の育毛剤はある程度力のあるサイトに対し「特別単価(特単)」という形で2万円程度支払うことはざら。
チャップアップ、フィンジア、リデンあたりがそれにあたります。
それを物語るように、これら育毛剤を猛プッシュしている育毛サイトをよく目にすることでしょう。これらは医薬部外品もしくは化粧品であり、使用しても髪の毛が生えることは絶対にありません。
しかし高額報酬に目がくらんだアフィリエイターがランキング上位に表示したり絶賛する記事を書いたりすることで売り上げを伸ばしている事実が。そう、ハゲに悩んでいる男性を騙して金を儲けているのです。
2万円は極端な例としても、5,000円の育毛剤に報酬5,000円というような同額の報酬を設定しているものが多いのは事実で、初回の割引を大きくしているようなものであれば、初回1,000円に対してアフィリエイト報酬は5,000円といったことも。
なぜそれほどの高額報酬が可能なのか?
ミノキシジルやフィナステリドといった発毛剤をはじめ、こういったいわゆる“毛生え薬”は最低でも3~6ヶ月使用しないと効果の有無を確認できません。
ゆえにとりあえず1本売れば継続的に使ってもらえる可能性が高く、お得感を演出した定期コースがそれに拍車をかけます。アフィリエイターに育毛剤の価格以上の高額な報酬を支払っても利益が上がる仕組みがあるのです。
■育毛剤は広告費ばかりで開発にお金をかけてないものも多い
なぜメーカーが損をしてまでお金を払うかというと、顧客リストが手に入るから。メールアドレスを2万円で購入して、いろんな商品を定期販売して洗脳していく。これがアフィリエイト業界のやり方です。つまり、広告費にばかりお金をかけて、肝心の原材料費や研究費にはほとんどお金をかけられないんです。
原材料費や研究費にお金をかけない…これはまさに真理。
これは元々天真堂のソヴール08を使っていたイクオス、ブブカ、チャップアップや、それぞれ「M字に使える!」「頭頂部専用」と謳いながら実はまったく同じOEM用の汎用商品を使っている薬用プランテルとMSTT1に代表されます。
公式サイトにはいかにも自社で長年研究し「この成分に行きつきました」的なことを書いていますが、実際はOEM用の化粧品などを開発・販売する会社から汎用育毛剤を自社ブランドとして売っているだけなので、成分は極めて凡庸、開発費もほとんどかかっていないというのが実情なのです。
イクオス、ブブカ、チャップアップの3つは今現在成分をプラスしてソヴール08を卒業し自社製としていますが、ベースが同じであることに違いはなく成分表を見てもソヴール08にそれっぽい成分を追加しました感がハンパない。
実際今でもこの3つの育毛剤はすべてソヴール08を製造・販売している株式会社天真堂が作っていますしね。
自社で研究開発するだけの規模も資金もないぽっと出の新興企業が、外部のOEM販売企業に適当な成分で育毛剤を作らせ、自分たちは販売や宣伝に注力する…これが育毛剤業界の実態なのです。
それを物語るようにネットを中心に販売する育毛剤の成分のほとんどは似たりよったり。似たようなOEM企業がそれっぽい定番成分を組み合わせて作るのだから、そりゃ似てくるに決まっている。
もちろん育毛剤の一中には資生堂やホソカワミクロン、花王など大手が製造・開発を行っているものもありますけどね。でもネットで人気の育毛剤のほとんどは自社で開発できないレベルの中小零細企業が外部に作らせたもの。
価格のほとんどが広告費で占める高額な汎用育毛剤…実情を知ると馬鹿らしくなります。
■育毛剤で髪は生えない
ほとんどの育毛剤では髪は生えません。「発毛率90%」「必ず生える!」など謳っている商品があれば、それは薬事法でアウトです。例えば、世界で唯一発毛することが証明されている成分「ミノキシジル」でさえ、そこまで高い発毛率はありません。
もし、生えたといっても産毛程度でしょう。でも実は産毛はおじいちゃんでも、ツルツルに見える人でも生えています。肝心なのは、それが黒く太く育つかどうか。そうなる前に産毛のまま抜けてしまい、その繰り返しでどんどん薄くなる。そうして何年もかけて薄くなっていくのに“半年で生えた”なんて実際にはないでしょう。
育毛剤の成分の中でもM-034やキャピキシル、ピディオキシジルあたりはやたらとミノキシジルと比較し「ミノキシジルより効果がある」と私たちハゲに錯覚させることに躍起です。
しかし、私たちにとって最も重要な発毛効果を比べているわけではないうえに、根拠とするデータも人間への臨床試験ではなく培養細胞を用いたものなどが多く信用できない。しかもいくらでも捏造できる自社データ。
世界中に膨大なデータが存在し、髪の毛が生えるという科学的根拠が豊富なミノキシジルと比べること自体が間違っている。
ただし、この言い分には間違いもあります。
ミノキシジル外用薬は使用4ヶ月後くらいから薄毛改善率が急激に上昇し、軽度改善まで含めれば6ヶ月後の改善率は9割を超えます。
育毛剤で髪が生えないのが紛れもない事実である一方、ミノキシジルを使えば半年で多くの人の薄毛が改善するのもまた事実。
一般に出回っている育毛商品だけでは髪は生えないというのが大前提です。医薬品を使用して初めて効果を実感したという人も多いでしょう。
プロの目から見れば育毛剤で髪が生えないのは常識。プロペシアやザガーロに代表されるフィナステリドやデュタステリド、ミノキシジルを使ってはじめて効果が出たという人が多くなっています。
育毛関連サイトを運営しているため商品を紹介するため様々な育毛剤を試してきましたが、それで髪が生えた実感はなく、また効かないことが分かっているためフィンペシアやミノタブは基本欠かさないよう心がけています。
育毛剤なんてそんな程度のものなのです。
育毛業界の裏側が語られることは少ない
今回紹介した記事では発毛のプロが育毛業界の裏側を語っていますが、この記事は自身の著書のアピールという意味合いもありレアケースともいえます。
前述のように育毛剤は広告に多額の費用を使っているためアフィリエイト報酬はとても高く、それだけに多くのアフィリエイターによる絶賛記事がネット上に溢れていますし、広告業界としても育毛剤メーカーはいいお客さんであるためあまり叩きたがりません。
一方で本当に効果があり世界中で認められている発毛剤が過剰なほどに叩かれるのは、ひとえにアフィリエイト報酬が低い、もしくは皆無だから。そりゃそうです、基本は医療機関や薬局でしか扱わない医薬品なのですから。
お金になる育毛剤を売るためには発毛剤より効くと錯覚させるか、もしくは発毛剤に大きなデメリットがあると信じ込ませる必要があります。そういった点で発毛剤の副作用はかっこうの餌食になるのです。
強い効果があれば必ず副作用も存在する。副作用が存在しないこと、それは効果が無いことを意味しているというのは薬学的な常識ながら、それを知らない人は副作用がないとされる育毛剤を使いたがる現実があるんですよね。
皆さんは絶対に育毛剤には騙されないようにしてください。
効果のない育毛剤に高い金払ってハゲるか、効果があって安い発毛剤を使って髪を生やすか…もはや迷うような問題ではありません。
当サイトの信憑性を高めるためにも、プロや専門家によって育毛剤の真実が書かれたものを見つけた場合は積極的に紹介していきたいと思います。
あわせて読みたい関連記事
ネットで育毛剤を調べるとそのほとんどが絶賛されていることに驚きを感じると思います。しかしそれは効果が高いからではなく自分のサイト経由で育毛剤が売れた際の報酬が高いからで、いわゆる提灯記事ですので騙されないようにして下さい…続きを読む
なんとなく髪の毛が薄くなってきた気がするけど、もしかして薄毛? そう感じている人は多いことでしょう。髪の毛がどんな状態になったらハゲ・薄毛と分類されるのかについて詳しく解説していきます…続きを読む
育毛剤ってやたらと値段が高いと思いませんか?大手の企業が1から開発してるならまだしも、ソヴール08のような他社のOEM用育毛剤を使っていても非常に高価なその理由。ほとんどは広告費と消費者心理をついたぼったくり価格だからです…続きを読む
効果のほとんどない育毛剤が多くのサイトでおすすめされている一方で、効果の確かな発毛剤のデメリットばかりが取りざたされる理由はアフィリエイト報酬に大きな差があるからです。つまり多くの人はサイト運営者の都合で高くて効果のない育毛剤を売りつけられているのです…続きを読む
薄毛が気になってきてネットで情報を調べようと思ったらどのサイトもチャップアップをおすすめしていた。チャップアップってそんなに素晴らしい育毛剤なのか?いえいえとんでもありません。あれはみんな金目的でおすすめしているだけで発毛効果など一切ありません…続きを読む
当サイトでは育毛剤に発毛効果が一切ないこと、広告費ばかりにお金を使ってアフィリエイターに絶賛記事を書かせていることなどを暴露しています。しかし中には信用できないという人もいると思いますので、今回は発毛のプロが語る育毛業界の実情を紹介します…続きを読む
ハゲ達の間でまことしやかに語られるオナ禁の効果。長期間射精をしないことでDHTの生成を抑えたりテストステロンの量が増えたり、また亜鉛の排出を抑えたりとハゲ改善効果があるなんて言われいますが、実際はそんな効果はほとんどなくただの都市伝説だったりします…続きを読む
育毛サイトのほとんどに設置されている育毛剤ランキング。そもそも育毛剤で髪が生えることはない上に、このランキングは報酬が高く運営者が儲かる順に並べているだけなのです。消費者を食い物にする育毛剤ランキングの裏側に迫ります…続きを読む
発毛においてもっとも無駄な行為ってなんだと思います?それは育毛剤や育毛シャンプーを使う事。特にシャンプーに至っては発毛効果はもちろん育毛効果すら一切なく、ただただ高いだけの無駄、無意味の典型。メーカーやサイトに騙されないようにして下さい…続きを読む
育毛剤の売りのひとつに「副作用がない」というものがあります。これは一見メリットのように感じるかもしれませんが、効果の高いものには相応の副作用があるのは常識で、副作用がないということは効果がないことの裏返しでもあるのです…続きを読む
ストレスでハゲる…もはや常識となっている話ではありますが、ハッキリ言ってこれは嘘です。そもそもなぜこんな話が通説になったのか?そこには円形脱毛症に対する間違った認識や薄毛の原因に対する思い込みなどがあります。嘘と言い切れるその理由を解説していきましょう…続きを読む