生活習慣の乱れで薄毛になることは絶対にない

生活習慣と薄毛は関係ない

「ハゲてしまった原因は生活習慣の乱れが原因」「薄毛は生活習慣を改善すれば治る」。育毛サイトや育毛剤メーカーの戯言を真に受けていませんか?ハッキリ言ってそれは育毛剤を売るための嘘です。

この「生活習慣ハゲ説」、一見説得力があるそうな印象を受けるかもしれませんが、もっともらしい理由を並べただけの大嘘。生活習慣によってハゲることはありませんし、改善したからといって薄毛が治ることもありません。

そう言い切るにはもちろん理由があります。

なぜ生活習慣の乱れで薄毛になることはないのか?

どんなに生活習慣を正してもハゲが改善することはないという理由を添えて納得がいくよう説明していきたいと思います。厳しい現実を直視することになるかもしれませんが…

生活習慣でハゲるというデータは存在しない

生活習慣と一口に言ってもその中身は多岐にわたり、食事の内容や睡眠時間、運動量、飲酒、喫煙などなど、挙げだしたらきりがありませんよね。

バランスの悪い食事だとハゲる、睡眠時間が足りないと薄毛になる、過度なストレスで抜け毛が増える、運動不足でハゲる、酒タバコでハゲる…そんな文言が多くのサイトで踊り、果ては眼精疲労や紫外線にも話が及ぶ。

そういったものが薄毛を引き起こすとするもっともらしい理由を挙げてみると…

  • 食事が偏っていると髪の毛の成長に必要な栄養が不足する
  • ストレスが多いと自律神経が乱れ交感神経が優位になる
  • 運動不足で血行が悪くなる
  • 過度な飲酒でアセトアルデヒドが増える
  • タバコを吸うと血行が悪くなる
  • 喫煙でAGAの原因ジヒドロテストステロン(DHT)が増える
  • 眼精疲労で頭皮への血流が悪くなる
  • 紫外線を長時間浴びると活性酸素が増える
  • 肥満で血液がドロドロになる
  • 過度なダイエットで栄養が不足しホルモンバランスも乱れる

もうね、バカじゃないかと。

こういった文言は私自身育毛サイトで散々書いてきているのでスラスラ出てくるわ。こうやって見るといかにも髪の毛に悪そうな印象を受けるでしょう?

しかしこれらもっともらしい薄毛理由には何の根拠もありません。これら生活習慣とハゲの関連性についてしっかりと調査したものはほとんど存在せず、簡単に言ってしまえばただの都市伝説なのです。

あえて言うなら喫煙とDHTの量に関して海外で調査が行われ有意差が認められた程度。しかしこれも1件のみであり信憑性に乏しいと言わざるを得ません。

生活習慣で薄毛にならない根拠

ただ、上記の理由に健康を害するものが多いのは事実。ゆえに「健康に悪いのだから髪の毛にも悪いだろう」と考えてしまうのも無理はないのかもしれません。

しかしここで冷静になって考えてみましょう。

爪や体毛に当てはめてみよう

髪の毛を構成しているのはケラチンというたんぱく質です。このケラチンは18種のアミノ酸で構成されるため、アミノ酸入りの育毛剤や育毛サプリメントが多く、同時にケラチンを合成するのに必要な亜鉛やビタミンB群の摂取も推奨されていたりしますよね。

しかしケラチンは髪の毛のみを作っているわけではありません。髪以外の毛…つまり全身の体毛や爪もケラチンで作られているのです。

栄養が不足してケラチンの合成が滞った結果ハゲるというのであれば、爪や体毛の成長も止まることになるはずですよね。しかしそんな話は聞いたことがない。あえて言うなら健康状態が爪に現れることがあるくらい。それでも成長が止まるなんてことはない。

ヒゲや体毛にいたっては加齢とともにむしろ濃くなっていく場合が多い。髪の毛と反比例してな。そしてその体毛はどんなに乱れた生活を送ったところで薄くなることはない。極端な話抗がん剤でも飲まない限り。

実はこの事実だけで男性型脱毛症(AGA)の原因は遺伝によるジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの量と感受性のみだということのほとんどが証明できる。

食事が偏ってケラチンを構成する栄養が多少不足したからといって爪や体毛が薄くなったり抜けたりすることはありませんし、頭皮以上に血行が悪くなりやすい手足の先にある爪や毛の成長が止まってしまうこともない。

なのになぜ髪の毛のみが薄くなるのか?それは生え際から頭頂部周辺の髪の毛はDHTの影響を受けやすく、DHTへの反応を左右するアンドロゲンレセプターの量や感受性が遺伝によって決まるから。

ハゲの原因はそれ以上でもそれ以下でもないのです。

ホームレスにハゲが多いわけではない

生活習慣うんぬんを薄毛の原因として持ち出すなら、極めて劣悪な環境に身を置いているホームレスはもれなくハゲていることになりますよね。しかしホームレスの薄毛率は一般の人と変わりません。

それはなぜか?生活習慣と薄毛は無関係だから。

生活習慣の乱れが薄毛を引き起こすなんてデータは存在せず、客観的に見てもそれを否定する事象は多く存在するのに、必死になって不安を煽ろうとする。それが今の育毛業界の現状なのです。

NHKの番組で専門家がハッキリ否定

ラジオあさいちばんでの抜け毛特集

以前、NHKの「ラジオあさいちばん(現マイあさラジオ)」という番組内の「健康ライフ」というコーナーで「抜け毛を科学する」という内容が放送されました。

その放送の講師として招かれたのが大阪大学大学院医学系研究科皮膚・毛髪再生医学寄附講座教授の板見智氏。簡単に言ってしまえば毛髪研究の第一人者ですね。いわゆるハゲ治療のプロ。プロのハゲではない。

この中で髪の毛の素朴な疑問に対しこういった回答や見解を述べています。

洗髪のしかたや皮脂と薄毛は関係ない

頭皮の毛穴に汚れがあると髪の毛に良くないということが常識になっているが、毛穴の脂や汚れ程度で髪の毛の成長が止まることはないというのが本当のところ

これはよくいわれる「ホームレスにハゲが少ない」というのと共通する点になりますよね。育毛サロンなどではマイクロスコープを使って頭皮の皮脂を拡大し不安を煽る手法が取り入れられていますが、これこそ大嘘。

頭皮の毛穴は常に皮脂を分泌している上に髪の毛の成長と共に皮脂が押し出されてきますから、洗髪から数時間もすれば毛穴の周辺は皮脂だらけになる。薄毛であろうがなかろうが。

生活習慣で薄毛になる原因の中に「間違った髪の毛の洗い方」を挙げ皮脂によって髪の毛の成長が阻害されると書いているケースが多いものの、これ100%嘘です。

また、洗髪に関しシリコン入りのシャンプーが毛穴に詰まるという説についても言及しており、「科学的に否定されているのでシリコン入りシャンプーもリンスも安心して使っていい」と述べています。

生活習慣を改善してもハゲは治らない

薄毛の原因に関し様々な情報が溢れるようになり、生活習慣を見直す薄毛の人は劇的に増えたといっていいでしょう。つまり生活習慣の乱れが髪の毛に影響を与えるなら薄毛の割合も減っているはずなのですが…

今から30年前に日本における男性型脱毛症の発症率を調べた結果男性の3人に1人となっており、数年前の調査でも男性の3人に1人と同じ結果になっています。

30年前に比べ生活習慣は改善・変化しているにもかかわらず男性の薄毛率は変わらないことに言及。結局は遺伝と男性ホルモンが原因であると断じています。

この考え、医学的・科学的には常識なんですけど、育毛関連商品のメーカーや育毛サイトが「生活習慣の乱れでハゲる」とでっち上げ広めた結果、今の間違った風潮が蔓延してしまったのです。

頭皮の固く血行が悪いと薄毛になるは嘘

頭皮の固さ、薄さによる髪の毛への影響や血行が悪くなることによる薄毛への懸念は50年くらい前から語られだしているという歴史あるハゲ原因説。

そのため頭皮マッサージが有効だとか血行促進効果がある成分が効果的といったものがなかば常識化しているものの、これについても氏はハッキリと否定しています。

男性型脱毛症の人の頭皮の組織検査をしても皮膚は固くなっておらず、逆に頭皮が柔らかい場合でも脱毛は見られますので「頭皮が固い」「頭皮の血流が悪い」という理由は脱毛の根拠にはなりません

男性の薄毛の9割を占める男性型脱毛症(AGA)の原因はテストステロンと5αリダクターゼ(5α還元酵素)が結びついて生み出されるジヒドロテストステロン(DHT)だというのは世界的な常識。当然そこにはおびただしい数の根拠が存在します。

一方、頭皮の固さや血行が薄毛を引き起こすなんて根拠は一切ありません。

薄毛に対する様々な都市伝説を完全否定

番組内で板見智氏はこれら以外にも巷にあふれる薄毛の都市伝説を否定しています。それを詳しく見ていくと…

  • 炭酸水で髪の毛を洗っても発毛しない
  • 海藻を食べても髪の毛は生えない
  • 帽子をかぶることで頭皮が蒸れてハゲるという説に根拠はない
  • 毛深い人は薄毛になりやすいということはない
  • 白髪の人にハゲはいないという説は嘘

一部で語られる薄毛との関連性を完全否定。

本物の専門家の立場からすれば、原因の多くが特定されている薄毛は医療機関にかかってフィナステリドやデュタステリドといったエビデンス(科学的根拠)のある医薬品を使わなければ治らないというのが共通認識になっています。

要は生活習慣だの血行だのを原因に持ち出している育毛サイトや専門家は嘘に塗り固められた連中ということ。当然その裏には黄金色に輝くアレの存在が見え隠れします。

生活習慣でハゲるという風潮の裏に金の匂い

そもそもなぜ生活習慣と薄毛に関連があるという説が広まっているのか?

そこには当然「お金」が絡んできます。

生活習慣の改善で薄毛も治るという話を聞いてどう感じますか?多くの人間は「ある程度努力すれば薄毛は治る」という印象を抱くのではないでしょうか。

そこに血行を促進させる育毛剤や育毛シャンプー、髪の毛の成長を助ける成分が入った育毛サプリメントの登場ですよ。苦労も多い生活習慣の改善をサポートし簡単に髪の毛を生やすことができるというイメージでこれらゴミを高額で売りつけるわけです。

本当は何の意味もないのにね。

薄毛の原因のほとんどは遺伝によって決まるDHTの量や感受性です

これは科学的な常識ながら、もしその現実を突きつけられたら自分の努力じゃどうにもならないと悟り、育毛を諦める人が続出するでしょう。一方、諦めないハゲは育毛剤や育毛シャンプー、サプリメントなど使わずプロペシアやザガーロといった医薬品を使うはず。

でもそれじゃ儲からないのが企業。薄毛という大きな市場で金を儲けるに「努力すれば治る」という印象を植え付ける必要があるのです。その結果それをサポートすると謳う育毛商品が売れると。

そして、そういった毛髪関連企業が個人や企業のサイト経由で商品を売ってくれれば高額な報酬を支払うというシステムを作ったことで、そこに群がる金目当ての育毛サイト。ヘアラボ(旧ハゲラボ)がその最たる例。

生活習慣の乱れでハゲる…それは金儲けのために企業や個人が広めているだけの嘘に他ならないのです。

根本的な解決法が存在しないという現実

生活習慣が乱れたからといって薄毛になることはない。

これは多くの人間に安心感を与える一方で、「じゃあ自力で薄毛を治すことは無理なんだな…」と絶望を感じる人も出てくると思います。

しかし現在の医療ではそれが現実。生活習慣を見直したところで薄毛が改善することはなく、苦労をあざ笑うかのように進行していくでしょう。

AGAの原因であるDHTの生成を抑制する発毛効果の高い医薬品フィナステリド(商品名:プロペシア)やデュタステリド(商品名:ザガーロ)ですら、服用を中止すれば薄毛に逆戻り。

上記の板見智氏は別の取材で「一気に増やすなら自毛植毛がいい」としているものの、100万円を超える出費になる上に薄毛の進行が止まるわけではないので、数年後には植毛した部分が離れ小島のようになってしまいます。

その不自然な状況を改善するには多額の費用を払って再び植毛する必要があり、最終的にはすさまじい額の出費になってしまいます。

完全にハゲあがってから植毛することで追加の植毛リスクを無くす方法もありますが、このレベルになると200~300万円かかるでしょうし、そもそも後頭部や側頭部から採取できる毛包には限りがあるため、生え際から頭頂部までフサフサにすることは物理的に不可能。

横や後ろがスカスカでもいいというなら話は別かもしれないが。

iPS細胞などを用いた再生医療に期待したいところではあるが、実用化はまだ先の話。仮に実用化されても超高額な費用がかかるのは想像に難くありませんしね。

生活習慣を改善しても薄毛が治ることはないということは、現状では根本的な解決法がないということとイコール。厳しいがこれが現実なのです。

生活習慣と薄毛は一切関係ない

世間的には生活習慣の乱れによって薄毛が引き起こされ、それを改善することによって薄毛も治ってくるというのが半ば常識になっています。しかしそれは完全なる嘘です。

「健康に悪いことは髪の毛にも悪い」。一見当然のようにも感じるでしょう。しかし体の健康と薄毛はまったく別の問題。健康体そのものなのにハゲている人が極めて多い一方で不健康だけど髪の毛フサフサの人間も多数存在します。

脂漏性皮膚炎など一部の疾患を除き、男性の薄毛の原因は遺伝による男性ホルモンの影響です。そこに生活習慣が入り込む余地はほとんどありません。

体感的に肥満の人は薄毛が多いと感じるものの、そこにも相関関係は認められていません。膨張した脂肪細胞がインスリン抵抗性を引き起こし糖尿病リスクを上昇させるように男性ホルモンや髪の毛に影響を与えたりしているのかもしれませんが、これも根拠はありません。

結局はすべて推測なのです。

「血行が悪くなるとハゲそう」「頭皮が汚れていたら毛が抜けそう」「食事が偏ると髪の毛の成長が滞りそう」…なんの根拠もデータもないのにイメージだけで薄毛と関連付け、そしてそれをあたかも本当のことのように吹聴する。

これが育毛業界のやり方なのです。

今一度書きます。科学的に生活習慣が薄毛を引き起こすなんて根拠もデータもありません。私たちを苦しめる薄毛は遺伝による5αリダクターゼやDHTによるものだということを忘れないでください。

そしてそれに逆らって髪の毛を生やすには現状で発毛剤しか存在しないことも。

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