発毛剤の飲み忘れ・塗り忘れの対処法は?

発毛剤の飲み忘れ・塗り忘れ対処法

一般的にプロペシアやミノキシジルといった発毛剤は毎日使うことが前提となっています。プロペシア(フィナステリド)やザガーロ(デュタステリド)であれば1日1回、ミノキシジル外用薬は1日2回といった具合ですね。

しかしついつい飲み忘れたり塗り忘れたりすることも。普段とは生活リズムが違う休日や、不規則な生活をしている人は飲み忘れたり塗り忘れたりすることも多いのではないでしょうか。

そういった発毛剤の飲み忘れ・塗り忘れに気付いた場合どういう対応をしていますか? 気付いた時にすぐ使用する? 次回の服用・使用時まで使わない?

プロペシアやミノキシジルの効果を最大限引き出すためにも、万が一の飲み忘れや塗り忘れ時の対処法を詳しく紹介します。

    目次
  1. 発毛剤使用の前提は効果を切らさないこと
  2. フィナステリド飲み忘れ対処法
  3. デュタステリド飲み忘れ対処法
  4. ミノキシジル外用薬塗り忘れ対処法
  5. ミノキシジルタブレット飲み忘れ対処法
  6. 発毛剤の使い忘れを回避する方法
    1. 服用時間を決める
    2. 塗布は洗顔後と入浴後が基本
  7. たまに飲み忘れる程度なら影響はほとんどない

発毛剤使用の前提は効果を切らさないこと

発毛剤は安定した血中濃度が重要

そもそもなぜ発毛剤の飲み忘れや塗り忘れが問題になるのか? それは成分の血中濃度や効果の持続時間が影響しています。

プロペシアやザガーロに代表されるフィナステリド・デュタステリド製剤は1日1回飲むことで一定の血中濃度を維持し、常に効果を発揮している状態になります。ミノキシジルタブレットも同様に常に薬の効果を切らさないことが重要に。

その点は薄毛部分に直接塗布するミノキシジル外用薬も同じです。ただ外用薬の場合は頭皮から徐々に浸透する成分の効果によって薄毛を治療するという性質上、効き目を持続できる時間が短い。ゆえに1日2回の塗布が基本となっています。

飲み忘れや塗り忘れは“効果を持続させる”という、発毛剤の前提を脅かす可能性が。だからこそその後のフォローが重要になってくるのです。

フィナステリド(プロペシア等)飲み忘れ対処法

フィナステリドの飲み忘れ対処法

発毛剤の中で最も多くの人が利用しているであろうフィナステリド。プロペシアやフィンペシア、フィナロイドなどが知られていますよね。

プロペシアなどのフィナステリド内服薬を飲み忘れた場合、一般的には「次の服用まで12時間以上空いているなら飲み忘れに気付いた時に服用し、次の服用も通常通り行う」「次の服用まで12時間未満なら次の服用時まで飲まない」というのがセオリー。

1日1回が基本のフィナステリド服用において、服用の間隔が12時間未満だと副作用のリスクが高まるといったことが理由になっています。

しかし、フィナステリドの効果を最大限享受したいなら、オーバードーズ(過剰摂取)に気を付けつつ成分の血中濃度を少しでも維持するために、2分割して半量飲むという選択肢も視野に入れるべき。

なぜなら、多くの人が使っているであろうフィナステリド1mgは服用後1.4時間ほどで血中濃度が最高になり、血中濃度の半減期は約4時間。おおむね24時間で成分のほとんどが消失してしまうという特性があるから。

そのためフィナステリドは毎日の服用時間帯を可能な限り統一したほうがいいし、万が一飲み忘れた場合は血中に少しでも早く成分を届けるためにも速やかに服用したい。その際次の服用まで時間があまり長くないなら分割して飲むようにしよう。

専門家や医師は前述のように「次回の服用まで12時間未満なら我慢しろ」という杓子定規な意見しか述べないでしょう。しかしハゲ治療は綺麗ごとではないのだ。

デュタステリド(ザガーロ等)飲み忘れ対処法

デュタステリドの飲み忘れ対処法

ザガーロなどに代表されるデュタステリド内服薬を飲み忘れた場合、フィナステリドと同様に次回の服用まで12時間以上あるなら気付いた時に飲むようにし、12時間未満なら次回まで飲まないようにするというのが一般的。

とはいえ、半減期が短いフィナステリドであれば血中の成分が消失してしまうので、どんな状況においてもすぐに服用したいというのが本音。一方でデュタステリドはそこまで神経質になる必要はありません

なぜならデュタステリドはフィナステリドに比べ半減期が長く、成分が体内に留まる時間が桁違いだから。血中の成分が半分になる時間を示す「半減期」、フィナステリドが約4時間なのに対しデュタステリドは3~5週間と圧倒的なのです。

フィナステリドであれば、飲み忘れは血中の成分消失に繋がりますが、デュタステリドはちょっと飲み忘れたからといって血中濃度は大して変化しません。そのため半日~1日飲み忘れたからといって慌てる必要はないでしょう。

もちろん“より安定した血中濃度”を突き詰めれば毎日同じ時間に飲むに越したことはありません。

ただ、万が一飲み忘れてしまった場合は「次回の服用まで12時間以上空いているなら気付いた時に飲む。12時間未満なら次回の服用時まで飲まない」というセオリー通りで問題ないでしょう。

ミノキシジル外用薬塗り忘れ対処法

ミノキシジル外用薬の塗り忘れ対処法

高価な日本のリアップシリーズや安価なアメリカ製を含め様々な濃度の商品が存在するミノキシジル外用薬。髪の毛が生えると実証されている発毛剤の中で唯一副作用の心配がほとんどないということで多くの人が使用していることでしょう。

ミノキシジル外用薬は薄毛部分に直接塗布するという性質上、フィナステリドやデュタステリドと違い1日2回の使用が基本となっています。それだけに塗り忘れはもちろん、どうしても使用できない状況が発生しがち。

ミノキシジル外用薬の一般的な使用は朝と晩の2回。この中で忘れがち・飛ばしがちなのは色々と忙しい朝の使用ではないでしょうか

ミノキシジル外用薬は1日2回使用するため、塗り忘れに気付いた頃には次回の使用時間との間隔をあまり取れないことが多くなります。例えばお昼過ぎに朝の塗り忘れを気付いた場合、夜の使用まで数時間程度しか空かないことになりますよね。

ではミノキシジル外用薬の塗り忘れに気付いた場合、次回まで塗布しない方がいいのか…といえば答えはNOです。塗り忘れに気付き、かつすぐに使用できる状況であれば速やかに塗布するべきでしょう

極論から言えば使用の間隔が2~3時間でも構わない。なぜならミノキシジル外用薬は他の発毛剤に比べ効果が緩やかであり、かつ副作用の心配もほとんどないから。すでに数ヶ月使っているような人であれば問題はまず発生しない。

とはいえ、公式には「塗り忘れた場合、次回の使用で倍量塗布するようなことはやめろ」とされている。まあこのあたりは自己判断で。

ミノキシジル濃度が15%16%のフォリックスFR15やFR16、リグロースラボM15ならまだしも、5%程度の商品であれば倍量使ったところで何の問題もないわ! …というのが本音。

ミノキシジル外用薬に関しては、塗り忘れに気付いた、もしくは塗布できる状況になった時点で速やかに塗るのがベストといえるでしょう。

ミノキシジルタブレット飲み忘れ対処法

ミノキシジルタブレットの飲み忘れ対処法

発毛剤の使用し忘れの中において最も判断が難しいのがミノキシジルタブレット。

というのもこのミノタブ、星の数ほど存在する使用者の経験則から「最強の発毛剤」の名を欲しいままにしている一方で、公的に発毛剤として認められてはおらず、明確な使用方法が確立されていないから。

また、ミノキシジルは本来血圧を下げるための血管拡張剤ということもあって、頭皮に塗布するミノキシジル外用薬と違い、服用するミノキシジルタブレットは降圧剤としてのネガティブな部分が出る恐れがあることも判断を迷わせる一因。

ただ、ミノキシジルタブレットを1ヶ月以上服用し特に副作用を感じていないようであれば、1回や2回程度服用の間隔が短くなっても問題はないと見ていいでしょう。飲み忘れに気付いた段階で服用しても問題ありません。

そもそも降圧薬としてのミノキシジルの1日の限度量は50mg~100mg。一方、発毛剤として使用する場合の1日の限度量は10mg。発毛剤としての臨床試験を行っていないこともあり、かなりの安全マージンを取っているのです。

ミノキシジルタブレットを飲み忘れたからといって、それを取り戻そうと一気に20mg飲むのはさすがに問題がありますが、朝から昼くらいに飲み忘れに気付いた段階で10mg服用し、夜にも10mg飲む程度であれば問題ありません。

ただし、ミノキシジルタブレットを使いだして間もない人、何らかの副作用を感じている人は安全を考慮し、次回の服用まで我慢するようにしましょう。

発毛剤の使い忘れを回避する方法

発毛剤の使い忘れを回避する方法

薄毛は人生を大きく狂わせる要因になりうるだけに、発毛剤の効果を最大限享受したいところ。ゆえになるべくなら飲み忘れ・塗り忘れは避けたいですよね。

最後に飲み忘れや塗り忘れを回避するコツについても触れておきましょう。

服用時間を決める

発毛剤の飲み忘れ・塗り忘れを回避するための基本は使用する時間を決め習慣化すること

フィナステリドやデュタステリドのように1日1回服用するものであれば、食前や食後、就寝前など自分なりのルールを決めておけば飲み忘れを防ぐことができますし、血中濃度も安定化しやすくなります。

就寝前だと「いつの間にか寝てしまった!」という事態に対応できないことも考えられるため、夕食の食前・食後がベストか。ちなみにこれらの発毛剤は食前でも食後でも効果に影響はないとされているため、忘れにくい方を選ぶとよい。

塗布は洗顔後と入浴後が基本

次に、1日2回使用する必要があるミノキシジル外用薬の場合について。

夜の使用は頭皮が清潔な状態かつ毛穴が開いている入浴後がベストなのは言うまでもありません。ほとんどの人は毎日お風呂に入っているでしょうから、習慣化という点においても理にかなっています。

一方で忘れやすい、抜かしやすいのが朝の使用。

朝は何かと忙しく、ついつい忘れてしまうこともあるでしょうし、遅刻しそうだからと塗布を諦めざるを得ない場合も考えられます。

それを踏まえたうえで最も忘れにくいタイミングというのは、朝洗面台に立った時となるでしょうか。

出勤前に整髪料で髪をセットする人も多いでしょうから、整髪料を使う前…朝起きて顔を洗って歯を磨いた後あたりがベターか。このあたりのルーチンは人によって異なるため、ご自分の習慣に合ったタイミングを見繕いましょう。

寝坊して使えないことが多い…という場合は「頑張って起きろ」としか言えん。

朝にどうしても塗布できなかったという場合は昼休みなどにこっそり使用するという方法も。ただ、よほど上手いこと塗布しないと髪の毛がしっとりしてしまうため、職場で使用するのはあまり現実的ではないが…

たまに飲み忘れる程度なら影響はほとんどない

プロペシアやミノキシジルといった発毛剤の効果を最大限享受するためには血中濃度の安定や効果を持続させることが重要になります。そういった観点から飲み忘れ・塗り忘れに気付いた場合は速やかに服用・塗布するべきと考えられます。

しかしそれはある意味で“極論”。現実には1回飲み忘れた、塗り忘れたからといって発毛に悪影響が出ることはほとんどありません

発毛剤の効果が出るまでどんなに早くても3ヶ月は必要。それはつまり発毛剤の効果には即効性がないことを意味しており、裏を返せば飲み忘れ・塗り忘れたからといってダイレクトに影響しないことにも繋がります。

頻繁に忘れるようであれば悪影響もあるでしょうが、たまに忘れる程度は誤差の範囲内です。

飲み忘れ・塗り忘れに気付いたらその段階で使用する。もし丸々1回忘れてしまったとしても影響はほとんどないから気にしない…あまり神経質にならず、このくらいのスタンスで臨むのが長続きさせるコツなのではないでしょうか。

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